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<title>『にしはら乳腺クリニック』　乳腺外科、乳がん検診（マンモグラフィ、乳房超音波など） 乳腺と向き合う日々に</title>
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<description>乳腺と向き合う日々に</description>
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<title>DCISの手術における”断端”の問題</title>
<link>https://www.nishihara-breast.com/blog/2026/07/171/</link>
<description>非浸潤性乳管がん（＝DCIS）についてはこのブログでも何度も触れてきました。DCISについての説明はそちらをまず参照してください。ご存じの通り、DCISは超早期がんとされます。皆さんの感覚的にはいわば前がん病変です。DCISは転移しません。したがって再発しません。きちんと取り切ってしまえばその意味からは確実に根治します。ただDCISに限らず乳がんは、乳腺の組織の中に埋まりこんでいます。もともとがんと正常な乳腺組織は目で見ても区別はつきにくいのですが、手術の際には外科医は乳がんを、埋まりこんでいる正常な組織に包み込むように切除するので、結局外科医はがんを目で確認しながら切除しているのではないのです。がんが肉眼的に目で見て判断できるものだったとしても、見えてしまえばそれはとり切るどころか、がんに切り込んでしまっています。見えないようにとらないといけない。あんこ餅を作っているとして、どこから見ても真っ白なおもちにする。あんこが漏れたらいけない。でももしあんこが白かったら漏れてもわからないので、そもそも包むのは難しい。みたいなものでしょうか？（漏れても真っ白ではあるかｗ）手術は人の手によって行われるので、&#8221;きちんと&#8221;取り切れているかどうか、それは古くて新しい問題です。



この写真は　DCISで切除手術を受けられた方の病理標本です（苦手な方には申し訳ありません）手術で摘出された乳腺組織は、ホルマリンで固めた後、このように病理の先生が薄くスライスして検査をします。そしてマッピングといって、図の水色で書かれたラインの部分ではDCISがありましたよ、と教えてくださるわけです。これで見る限り、縞模様に見えますが、この縞と縞の間は、がんがないのではありません。ナルトを薄く切ったら渦巻きが見えますが、あれはどこを切ってもあの模様です。




つまり顕微鏡で観察すると、上の図のようにがんは広がっていたのではないか、と推察できるのです。DCISは地中で広がるジャガイモの根に、じゃがいもができてくるみたいなでき方をするので、こうしてスキップしていたり、形も凸凹していることが決して珍しくありません。そして右下にある黄色の矢印の部分、ここで、がんと切除断端が一番近接していることが分かります。この図では５ｍｍは確保できています。実際の手術ではこの断端距離の確保の目標は決まっており、それを目指して外科医は努力するのですが、繰り返しになりますが、肉眼ではがんをがんとして正常組織と区別がつけられない以上、それをｍｍ単位で調整することは物理的に不可能です。


JAMA Surgeryという信頼性の高い学術誌に、このDCISと断端の問題に関する研究結果が最近発表されました。ホルモン受容体陽性のDCISで、切除断端にはがんを認めない（＝これを断端陰性といいます）ことが病理結果として出ている閉経後女性が対象になりました。登録は2003年1月6日から2006年6月15日まで、NSABP加盟の大学病院および地域病院で行われたもので、研究データは2024年7月から2025年4月にかけて解析されました。&#160;もともとの乳房部分切除術の切除断端の距離のデータ上、１ｍｍマージン幅の分割グループに2707人の患者が、2mmマージン幅の分割グループに2546人の患者が含まれました。同側（がんの切除を受けた側）乳房内での腫瘍再発は最も一般的な最初のイベントであり、2707人の患者のうち90人（3.3%）に発生しました。マージン幅が1mm未満の502人の患者のうち24人（4.8%）、マージン幅が1mm以上の2205人の患者のうち66人（3.0%）でした。マージン幅の判別閾値として 2 mm を使用した場合、マージンが 2 mm 未満の患者 879 名中 39 名 (4.4%)、マージンが 2 mm 以上である患者 1667 名中 49 名 (2.9%) が同側乳房内でのがんの再発を経験しました。


この補助解析の結果から言えることは、閉経後ホルモン受容体陽性のDCIS女性において、乳房温存手術、全乳房照射、および補助内分泌療法を受けた場合、切除縁幅を1mm未満または1mm以上とした場合と、切除縁幅を2mm未満または2mm以上とした場合のIBTR率の絶対差は小さいことを示しています。この距離がないから再手術をして全摘する、という考え方は不要なのではないか、ともいえるのではないでしょうか？人間がやることなので、どんなに気を付けても２－３％ではエラーが起こってします。とすればそこは許容した上で、手術の方法を考えていく、という考え方をしないと、なんでもかんでも根こそぎ切除してしまう、という以前の手術に逆戻りですよね

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<div id="cms-editor-minieditor-sin178304202786317300" class="cms-content-parts-sin178304202786325400"><p>非浸潤性乳管がん（＝DCIS）についてはこのブログでも何度も触れてきました。DCISについての説明はそちらをまず参照してください。</p><p>ご存じの通り、DCISは超早期がんとされます。皆さんの感覚的にはいわば前がん病変です。<br />DCISは転移しません。したがって再発しません。きちんと取り切ってしまえばその意味からは確実に根治します。</p><p>ただDCISに限らず乳がんは、乳腺の組織の中に埋まりこんでいます。もともとがんと正常な乳腺組織は目で見ても区別はつきにくいのですが、手術の際には外科医は乳がんを、埋まりこんでいる正常な組織に包み込むように切除するので、結局外科医はがんを目で確認しながら切除しているのではないのです。</p><p>がんが肉眼的に目で見て判断できるものだったとしても、見えてしまえばそれはとり切るどころか、がんに切り込んでしまっています。見えないようにとらないといけない。あんこ餅を作っているとして、どこから見ても真っ白なおもちにする。あんこが漏れたらいけない。でももしあんこが白かったら漏れてもわからないので、そもそも包むのは難しい。みたいなものでしょうか？（漏れても真っ白ではあるかｗ）</p><p>手術は人の手によって行われるので、&#8221;きちんと&#8221;取り切れているかどうか、それは古くて新しい問題です。</p></div><div class="cms-content-parts-sin178304266921314900 box cparts-id403--01 lay-margin-b--3" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178304273013769800"><p>この写真は　DCISで切除手術を受けられた方の病理標本です（苦手な方には申し訳ありません）</p><p>手術で摘出された乳腺組織は、ホルマリンで固めた後、このように病理の先生が薄くスライスして検査をします。そしてマッピングといって、図の水色で書かれたラインの部分ではDCISがありましたよ、と教えてくださるわけです。これで見る限り、縞模様に見えますが、この縞と縞の間は、がんがないのではありません。ナルトを薄く切ったら渦巻きが見えますが、あれはどこを切ってもあの模様です。</p></div>
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178304349370855200"><p>つまり顕微鏡で観察すると、上の図のようにがんは広がっていたのではないか、と推察できるのです。DCISは地中で広がるジャガイモの根に、じゃがいもができてくるみたいなでき方をするので、こうしてスキップしていたり、形も凸凹していることが決して珍しくありません。</p><p>そして右下にある黄色の矢印の部分、ここで、がんと切除断端が一番近接していることが分かります。この図では５ｍｍは確保できています。実際の手術ではこの断端距離の確保の目標は決まっており、それを目指して外科医は努力するのですが、繰り返しになりますが、肉眼ではがんをがんとして正常組織と区別がつけられない以上、それをｍｍ単位で調整することは物理的に不可能です。</p></div>
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178304533832820400"><p>JAMA Surgeryという信頼性の高い学術誌に、このDCISと断端の問題に関する研究結果が<a href="https://jamanetwork.com/journals/jamasurgery/fullarticle/2850854?guestAccessKey=f548cc5d-59dd-493f-89aa-ea120d8261a7&#38;utm_medium=email&#38;utm_source=postup_jn&#38;utm_campaign=article_alert-jamasurgery&#38;utm_content=olf-tfl_&#38;utm_term=070126">最近発表されました</a>。ホルモン受容体陽性のDCISで、切除断端にはがんを認めない（＝これを断端陰性といいます）ことが病理結果として出ている閉経後女性が対象になりました。</p><p>登録は2003年1月6日から2006年6月15日まで、NSABP加盟の大学病院および地域病院で行われたもので、研究データは2024年7月から2025年4月にかけて解析されました。</p><p>&#160;もともとの乳房部分切除術の切除断端の距離のデータ上、<span style="color: rgb(0, 0, 255);">１ｍｍマージン幅の分割グループに2707人</span>の患者が、<span style="color: rgb(51, 153, 102);">2mmマージン幅の分割グループに2546人</span>の患者が含まれました。</p><p>同側（がんの切除を受けた側）乳房内での腫瘍再発は最も一般的な最初のイベントであり、<span style="color: rgb(0, 0, 0);"><strong>2707人の患者のうち90人（3.3%）</strong></span>に発生しました。<span style="color: rgb(0, 0, 255);"><strong>マージン幅が1mm未満の502人の患者のうち24人（4.8%）</strong></span>、<strong><span style="color: rgb(51, 153, 102);">マージン幅が1mm以上の2205人の患者のうち66人（3.0%）</span></strong>でした。</p><p>マージン幅の判別閾値として 2 mm を使用した場合、<strong>マージンが 2 mm 未満の患者 879 名中 39 名 (4.4%)</strong>、<strong>マージンが 2 mm 以上である患者 1667 名中 49 名 (2.9%) </strong>が同側乳房内でのがんの再発を経験しました。</p></div>
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178304860273918100"><p>この補助解析の結果から言えることは、閉経後ホルモン受容体陽性のDCIS女性において、乳房温存手術、全乳房照射、および補助内分泌療法を受けた場合、切除縁幅を1mm未満または1mm以上とした場合と、切除縁幅を2mm未満または2mm以上とした場合のIBTR率の絶対差は小さいことを示しています。</p><p>この距離がないから再手術をして全摘する、という考え方は不要なのではないか、ともいえるのではないでしょうか？</p><p>人間がやることなので、どんなに気を付けても２－３％ではエラーが起こってします。とすればそこは許容した上で、手術の方法を考えていく、という考え方をしないと、なんでもかんでも根こそぎ切除してしまう、という以前の手術に逆戻りですよね</p></div>
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<item rdf:about="https://www.nishihara-breast.com/blog/2026/06/170/">
<title>DCISならホルモン剤はいらない、か？</title>
<link>https://www.nishihara-breast.com/blog/2026/06/170/</link>
<description>非浸潤性乳管がん（DCISと呼ばれます）はステージ０の超早期がんと呼ばれます。DCISは理論的に転移を起こすことのない癌です。肺や肝臓はそのすべてを切除することに人間は耐えられませんが、乳腺はすべて切除することもできる臓器ですから、DCISに関してはどれほど大きくても、転移はしていないので、乳腺を全切除すれば理論的にはその時点で間違いなく完治します。再発はない、転移もおこらない、だから切除さえできれば確実に治る、その意味で早期がんです。ちなみに非浸潤がんとことなり、浸潤がんにはステージ　0　はありません。もちろんステージ　I　は早期がんですが、浸潤がんはわずかな確率ですが、転移、再発がありえます。現在の成績的には１％強、つまり１００人の早期の浸潤がんの患者さんがおられれば残念ながら一人は再発される、ということになります。そしてその違いからDCISは　&#8221;超&#8221;早期がんともいわれたりします。転移しない、だから再発しない、そのことからDCISには、術後に抗がん剤やホルモン剤を投与することは不要とされてきました。ただ実はホルモン剤に関しては飲んでいる方はおられます。



もちろんDCISの中にも女性ホルモンに感受性のない種類のものがあり、それはいかなる場合も薬は使いません。また抗がん剤はホルモン剤と比較して、副作用が強く、メリットとデメリットのバランスから考えてDCISに使われることはないと思います。つまりホルモンに感受性のある非浸潤性乳がんは、術後にホルモン剤を投与するべきか？の問題になります。これ、ちなみに我々の教科書にはなんて書かれているか。「閉経状況にかかわらずタモキシフェンの投与を弱く推奨する：推奨の強さ：2，エビデンスの強さ：強，合意率：90％（43／48）　閉経後の場合，アロマターゼ阻害薬の投与を弱く推奨する：推奨の強さ：2，エビデンスの強さ：強，合意率：83％（40／48）」48人中40から43人は投与を勧めるとなっています。しかし弱く。何とも中途半端な答えですね。タモキシフェンとアロマターゼ阻害剤の違いについて話をすると長くなるので、簡単にまとめますが、アロマターゼ阻害剤はタモキシフェンと異なる副作用があり、先のメリットデメリットのバランスの観点から、推奨する先生の割合が減っているのです。ただこの結果を見る限り、DCISの術後にホルモン剤を引用されている方は多いと思われます。「え、転移しないのに？　再発もしないのに？」　「いらないでしょ！」　そういう声がしそうです。


なぜ弱くであっても、推奨するのか？　その理由は２つあります。ひとつは言葉は悪いのですが、&#8221;取り残し&#8221;です。DCISは小さながんの芽、ポリープが乳腺の中に散在するように発生することがまれではありません。たとえ乳腺を全切除しても、乳腺は皮膚の臓器なので、周辺の皮膚の中にその芽が残ることがあります。それが何年かたって姿を現してきたとき、それは&#8221;取り残し&#8221;なのか、それともそのあとからわずかに残った正常な乳腺から発生してきた新しいものなのかは区別できないのです。手術する人間にとっても　&#8220;全摘゛した乳腺にまたがんが発生するのはとんでもないことです。何としても避けたい。しかし　超早期がんであるDCISを全摘するのはただでも気が引けるのに、大きな傷で引き連れを残すような手術もしづらいです。ホルモン剤を飲んでもらったらせっかく手術をしたそのあとの乳腺からまた癌が発生することを防ぐことができる、これはもうわかっています、だから推奨することがあるのです。もう一つは対側、反対側の乳腺の発生です。先に述べた切除されていても、温存されていたら、その残った同側の乳腺に新しく発生する乳がん、これもホルモン剤を飲んでいれば抑制されることが分かっているのです。いわば予防です。




近年　ホルモン感受性ありの非浸潤性乳癌（DCIS）の術後の女性について、ではタモキシフェンを正規の20㎎ではなく、10㎎の半分量として、あるいは1日おきに20㎎を飲む、としたらどうなるか？を調査した論文がGandini先生らによって発表されました。この研究では、エストロゲン受容体陽性または不明の非浸潤性乳管癌（DCIS）、微小浸潤癌、または高リスク乳腺病変を有する女性を対象とした3つの臨床試験の個々の患者データを用いました。これらの試験では、患者はタモキシフェン5mgを1日1回、または10mgを隔日で2～5年間投与される群、あるいは対照群（プラセボまたは無介入）に分けられました。主要評価項目は乳がんのない期間であり、これは同側または対側の浸潤性乳がん、DCIS、局所再発、または遠隔転移の初回発生までの期間と定義さました。今回の研究対象となったのは1,545人の女性です。これらの女性をだいたい9.4年間追跡調査しました。低用量タモキシフェンを投与された患者さんでは、全体的に乳がんに関する異常が発生するリスクが低下しました。ただ閉経状態によって治療効果にばらつきが見られたようです（P = .01）。閉経後の女性では、低用量タモキシフェンを投与された335人中40人に乳がんイベントが発生したのに対し、対照介入を受けた401人中93人に乳がんイベントが発生しました（ハザード比[HR] = 0.51、95%信頼区間[CI] = 0.35～0.73、P &#60; .001）。つまり対側の浸潤性乳がん、DCIS、局所再発、または遠隔転移が発生する確率が0.51倍になった、＝半分になったということになります。低用量タモキシフェンは、こうした乳がんイベントを10年間で11.2%減少させていました。閉経前の女性では、その効果は少し乏しくなり、低用量タモキシフェンを投与された448人中127人、対照介入を受けた335人中107人にイベントが発生しました（HR = 0.90、95% CI = 0.70～1.17、P = .45）。確率が0.90となっていますので、対側の浸潤性乳がん、DCIS、局所再発、または遠隔転移が発生する確率が0.90倍になった＝1割減っただけとも言えますが、低用量タモキシフェン投与群では、対側乳がんの強いリスク低下が認められました（HR = 0.45、95% CI = 0.26～0.76）。これは0.45ですから、対側乳がんの発生が半分以下まで抑制された、ということになります。重篤な有害事象（副作用）はまれであり、低用量タモキシフェン投与群と対照群で同様でした。&#160;&#160;研究者らは、「低用量タモキシフェンは、閉経状態および発症部位によって差はあるものの、乳がん発症の持続的な減少と関連していた。これらの知見は、DCISおよび高リスク病変における予防療法のベネフィット・リスクプロファイルを改善するために、内分泌療法の用量漸減を支持するものである」と結論付けています。


非浸潤性乳がん（DCIS）は、もともとそれで亡くなることはないがんですので、その後にホルモン剤を飲用されても、死亡抑制効果はありません。ただだからこそ、もう一度乳がんに罹患されるリスク、新しい乳がん、反対側の乳がん、温存した乳腺に出てくる乳がんのリスクは無視できません。タモキシフェンをたとえ半分でも飲んでいれば、そのリスクが半分まで抑制されるとしたら、弱く推奨、飲んでくださるならそのほうがいい、と考える医者が多いのも理解できますよね。ただ現状、この通常の量の飲み方と異なり、半分だけ飲む、というやり方はわが国では一般的ではないことは理解してください。また半分にしたら金銭的負担は必ず下がりますが、効果は変わらないのか？　副作用はそのぶん減るのか？は今回の研究では調べられていないことに注意してください。

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<div id="cms-editor-minieditor-sin178217359101274100" class="cms-content-parts-sin178217359101282200"><p>非浸潤性乳管がん（DCISと呼ばれます）はステージ０の超早期がんと呼ばれます。DCISは理論的に転移を起こすことのない癌です。肺や肝臓はそのすべてを切除することに人間は耐えられませんが、乳腺はすべて切除することもできる臓器ですから、DCISに関してはどれほど大きくても、転移はしていないので、乳腺を全切除すれば理論的にはその時点で間違いなく完治します。再発はない、転移もおこらない、だから切除さえできれば確実に治る、その意味で早期がんです。</p><p>ちなみに非浸潤がんとことなり、浸潤がんにはステージ　0　はありません。もちろんステージ　I　は早期がんですが、浸潤がんはわずかな確率ですが、転移、再発がありえます。現在の成績的には１％強、つまり１００人の早期の浸潤がんの患者さんがおられれば残念ながら一人は再発される、ということになります。そしてその違いからDCISは　&#8221;超&#8221;早期がんともいわれたりします。</p><p>転移しない、だから再発しない、そのことからDCISには、術後に抗がん剤やホルモン剤を投与することは不要とされてきました。ただ実はホルモン剤に関しては飲んでいる方はおられます。</p></div><div class="cms-content-parts-sin178219615888203000 box cparts-id403--01 lay-margin-b--3" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178219617752681600"><p>もちろんDCISの中にも女性ホルモンに感受性のない種類のものがあり、それはいかなる場合も薬は使いません。また抗がん剤はホルモン剤と比較して、副作用が強く、メリットとデメリットのバランスから考えてDCISに使われることはないと思います。</p><p>つまり<span style="color: rgb(51, 102, 255);"><strong>ホルモンに感受性のある非浸潤性乳がんは、術後にホルモン剤を投与するべきか？</strong></span>の問題になります。これ、ちなみに我々の教科書にはなんて書かれているか。</p><p>「閉経状況にかかわらずタモキシフェンの投与を<span style="color: rgb(255, 0, 0);"><strong>弱く</strong></span>推奨する：推奨の強さ：2，エビデンスの強さ：強，合意率：90％（43／48）</p><p>　閉経後の場合，アロマターゼ阻害薬の投与を<span style="color: rgb(255, 0, 0);"><strong>弱く</strong></span>推奨する：推奨の強さ：2，エビデンスの強さ：強，合意率：83％（40／48）」</p><p>48人中40から43人は投与を勧めるとなっています。しかし<span style="color: rgb(255, 0, 0);"><strong>弱く</strong></span>。何とも中途半端な答えですね。<br />タモキシフェンとアロマターゼ阻害剤の違いについて話をすると長くなるので、簡単にまとめますが、アロマターゼ阻害剤はタモキシフェンと異なる副作用があり、先のメリットデメリットのバランスの観点から、推奨する先生の割合が減っているのです。</p><p>ただこの結果を見る限り、DCISの術後にホルモン剤を引用されている方は多いと思われます。</p><p>「え、転移しないのに？　再発もしないのに？」　「いらないでしょ！」　そういう声がしそうです。</p></div>
</div>
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</div><div class="cms-content-parts-sin178220113455013000 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178220113455017100"><p>なぜ弱くであっても、推奨するのか？　その理由は２つあります。</p><p>ひとつは言葉は悪いのですが、&#8221;取り残し&#8221;です。DCISは小さながんの芽、ポリープが乳腺の中に散在するように発生することがまれではありません。たとえ乳腺を全切除しても、乳腺は皮膚の臓器なので、周辺の皮膚の中にその芽が残ることがあります。それが何年かたって姿を現してきたとき、それは&#8221;取り残し&#8221;なのか、それともそのあとからわずかに残った正常な乳腺から発生してきた新しいものなのかは区別できないのです。</p><p>手術する人間にとっても　&#8220;全摘゛した乳腺にまたがんが発生するのはとんでもないことです。何としても避けたい。しかし　超早期がんであるDCISを全摘するのはただでも気が引けるのに、大きな傷で引き連れを残すような手術もしづらいです。</p><p>ホルモン剤を飲んでもらったらせっかく手術をしたそのあとの乳腺からまた癌が発生することを防ぐことができる、これはもうわかっています、だから推奨することがあるのです。</p><p>もう一つは対側、反対側の乳腺の発生です。先に述べた切除されていても、温存されていたら、その残った同側の乳腺に新しく発生する乳がん、これもホルモン剤を飲んでいれば抑制されることが分かっているのです。いわば予防です。</p></div>
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</div><div class="cms-content-parts-sin178220171663484900 box cparts-id403--01 lay-margin-b--3" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-img-block lay-img-width--max lay-col12-xs-12"><img id="cms-editor-image-sin178220171663489200" class="cparts-editsite--img cms-easy-edit" alt="" src="https://nishihara-breast.com/images/bath_karada_woman%20Wonder.png" width="675"/></div>
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</div><div class="cms-content-parts-sin178220175759719300 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178220175759724400"><p>近年　ホルモン感受性ありの非浸潤性乳癌（DCIS）の術後の女性について、ではタモキシフェンを正規の20㎎ではなく、10㎎の半分量として、あるいは1日おきに20㎎を飲む、としたらどうなるか？を調査した<a href="https://ascopubs.org/doi/10.1200/JCO-26-00841">論文</a>がGandini先生らによって発表されました。</p><p>この研究では、エストロゲン受容体陽性または不明の非浸潤性乳管癌（DCIS）、微小浸潤癌、または高リスク乳腺病変を有する女性を対象とした3つの臨床試験の個々の患者データを用いました。</p><p>これらの試験では、患者はタモキシフェン5mgを1日1回、または10mgを隔日で2～5年間投与される群、あるいは対照群（プラセボまたは無介入）に分けられました。主要評価項目は乳がんのない期間であり、これは同側または対側の浸潤性乳がん、DCIS、局所再発、または遠隔転移の初回発生までの期間と定義さました。</p><p>今回の研究対象となったのは1,545人の女性です。これらの女性をだいたい9.4年間追跡調査しました。</p><p>低用量タモキシフェンを投与された患者さんでは、全体的に乳がんに関する異常が発生するリスクが低下しました。ただ閉経状態によって治療効果にばらつきが見られたようです（P = .01）。</p><p><span style="color: rgb(0, 0, 255);"><strong>閉経後の女性では</strong></span>、低用量タモキシフェンを投与された335人中40人に乳がんイベントが発生したのに対し、対照介入を受けた401人中93人に乳がんイベントが発生しました（ハザード比[HR] = 0.51、95%信頼区間[CI] = 0.35～0.73、P &#60; .001）。つまり<span style="color: rgb(255, 0, 0);"><strong>対側の浸潤性乳がん、DCIS、局所再発、または遠隔転移が発生する確率が0.51倍になった、＝半分になった</strong></span>ということになります。</p><p>低用量タモキシフェンは、こうした乳がんイベントを10年間で11.2%減少させていました。</p><p><span style="color: rgb(0, 0, 255);"><strong>閉</strong></span><span style="color: rgb(0, 0, 255);"><strong>経前の女性では</strong></span>、その効果は少し乏しくなり、低用量タモキシフェンを投与された448人中127人、対照介入を受けた335人中107人にイベントが発生しました（HR = 0.90、95% CI = 0.70～1.17、P = .45）。確率が0.90となっていますので、<span style="color: rgb(255, 0, 0); font-weight: 700;">対側の浸潤性乳がん、DCIS、局所再発、または遠隔転移が発生する確率が0.90倍になった＝1割減った</span>だけとも言えますが、低用量タモキシフェン投与群では、対側乳がんの強いリスク低下が認められました（HR = 0.45、95% CI = 0.26～0.76）。これは0.45ですから、<span style="color: rgb(255, 0, 0);"><strong>対側乳がんの発生が半分以下まで抑制された</strong></span>、ということになります。</p><p>重篤な有害事象（副作用）はまれであり、低用量タモキシフェン投与群と対照群で同様でした。&#160;&#160;</p><p>研究者らは、「低用量タモキシフェンは、閉経状態および発症部位によって差はあるものの、乳がん発症の持続的な減少と関連していた。これらの知見は、DCISおよび高リスク病変における予防療法のベネフィット・リスクプロファイルを改善するために、内分泌療法の用量漸減を支持するものである」と結論付けています。</p></div>
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</div><div class="cms-content-parts-sin178220272336629900 box parts_text_type02 cparts-id120--01 lay-margin-b--3 lay-padding--2" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row lay-no-gutters">
<div class="lay-col12-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin178220272336634100"><p>非浸潤性乳がん（DCIS）は、もともとそれで亡くなることはないがんですので、その後にホルモン剤を飲用されても、死亡抑制効果はありません。ただだからこそ、もう一度乳がんに罹患されるリスク、新しい乳がん、反対側の乳がん、温存した乳腺に出てくる乳がんのリスクは無視できません。タモキシフェンをたとえ半分でも飲んでいれば、そのリスクが半分まで抑制されるとしたら、弱く推奨、飲んでくださるならそのほうがいい、と考える医者が多いのも理解できますよね。</p><p>ただ現状、この通常の量の飲み方と異なり、半分だけ飲む、というやり方はわが国では一般的ではないことは理解してください。また半分にしたら金銭的負担は必ず下がりますが、効果は変わらないのか？　副作用はそのぶん減るのか？は今回の研究では調べられていないことに注意してください。</p></div>
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<item rdf:about="https://www.nishihara-breast.com/blog/2026/05/169/">
<title>つくづく乳房全摘はいらなくなったんだな・・・</title>
<link>https://www.nishihara-breast.com/blog/2026/05/169/</link>
<description>私が医者になった30年前ごろと比較して、本当に乳房全摘は行われなくなりました。日本乳がん学会が出しているガイドラインにも腫瘍径が3㎝以下でなければ温存してはいけない、と書かれていましたが、それも徐々に緩和され、今では要するに取り切れていればいい、にまで緩和されています。ちなみに乳がんは2㎝以下が早期がん、つまり　ステージ　I　とされますので、早期がんだろうがそうでなかろうが、手術そのものは取れればいいのであって、必ずしも全摘する必要はない、ということになります。いまでは1.5㎝以下であればラジオ波といって、がんに針を刺し、焼き切ることで手術そのものを行わないことも標準治療の仲間入りしています。乳房全摘は本当に行われなくなりました。それでも治療成績は変わらない。もちろん温存すれば、ラジオ波で切らないようにすれば、治療成績が上がるわけではありません。治療成績が変わらないだけ。ただこれが非常に重要なのです。つまり乳がんだからと言って、乳房を全摘する必要はない。そういうことになるからです。



図の解説がんは細胞１個であっても発生すればがんです。ただそれを発見する方法はありません。それが２個　４個　８個と増えていっても同じです。最低限５ｍｍないと現状の検査で見つけることは困難であるとされます。５ｍｍを超え、1.5ｃｍまではラジオ波といって腫瘍に針を刺し、電磁波で焼き切ることで手術をせずに治すことができます。これはすでに標準治療です。（大きさ以外にも条件はあります）２ｃｍまでは早期がんである、とされます。（これも大きさ以外に上限がありますが、原則として２ｃｍを超えていればＤＣＩＳを除いて早期がんとされることはありません。）３ｃｍまでは温存切除で対応可能である、とされますが、実は腫瘍を取り切れていれば何ｃｍあっても温存できます。皆さんにとって、術後に乳頭が残っていて、乳房の形がまだ保たれていれば温存したことになると思います。今では同時再建も可能なので、その意味からは乳頭そのものががんに侵されていない限りは　ほぼほぼ全例で温存できるともいえます。そしてそのどの方法を採用したとしても、治療成績に差がないこともわかっています。


「私は若いし、子供も小さい。絶対に死ぬわけにいかない。温存は選びません。乳房は全摘します。」そういわれる患者さんはたくさんおられます。それは医師も同じ気持ちを持っており、特に若く、悪性度の高い乳がんの患者さんに対しては、今までより積極的な手術、つまり全摘が主流でした。ただ乳房切除術は、高リスクの局所進行乳がんの若い女性の生存率を改善しなかったことが近年明らかになりました。2010年から2022年にかけて、45歳以下の女性の60%が乳房切除術を受けましたが、全生存率に有意差は認められませんでした（ハザード比0.74、95%信頼区間0.40～1.38）。手術時に40歳未満の女性も、乳房切除術による生存率の向上は見られませんでした。むしろ、腫瘍の生物学的特性と全身療法への反応、つまり術前に施行された抗がん剤やホルモン剤が効いたか効かなかったか、それが生存率を左右する唯一の重要な要因でした。カリフォルニア州アーバインにあるシティ・オブ・ホープ・オレンジカウンティのジェニファー・ツェン医師は、米国乳腺外科医協会のシアトルでの会議の中で、今回の研究結果は、高リスクの早期乳がんを患う若い女性における乳房切除の必要性に関する従来の考え方に疑問を投げかけるものだと報告しました。「手術でどれだけの範囲を切除するかは、患者の生存期間や乳房および周囲組織のがん再発の有無に影響を与えませんでした」とツェン氏は記者会見で述べた。「組織学的グレードと、全身療法後であっても残存したがんの総量は、患者の生存期間と乳房および周囲組織のがん再発の有無に影響を与えました。つまり、腫瘍の生物学的特性と薬物療法への反応は大きな違いをもたらしますが、温存するか、全摘するかを含めた乳房の手術範囲の選択は違いをもたらすことはないのです。」ミネソタ州ロチェスターにあるメイヨー・クリニックのティナ・ハイケン医師（記者会見の司会者）は、「乳房温存を重視する若い女性にとって、この研究は朗報です。特に、人生において乳房温存が非常に重要となる時期にある女性にとってはなおさらです」と述べました。発表された論文には、患者と治療の特徴に関するより詳細なデータが掲載されており、乳がん専門医と患者が現在の診療状況を踏まえて研究結果を解釈するのに役立つでしょう。「全身療法における進歩によって、若い女性が乳房を温存できる可能性が出てきたことは、本当に喜ばしいことです」とハイケン氏は述べました。乳房手術の選択には、腫瘍の大きさ、がんの再発に対する患者の懸念、家族歴、遺伝的素因など、複数の要因が影響しますが、歴史的に見ると、乳がんを患う若い女性は、高齢の女性よりも乳房切除術を受ける頻度が高いのです。「しかし、特に術前に抗がん剤やホルモン剤の補助療法を受けている患者にとって、より広範囲に乳房を手術で切除したからと言って、それが治療の成功にどれほどのメリットをもたらすかは明らかとは言えないのです」とツェン氏は述べた。「より広範囲な手術は、胸壁の感覚の永久的な喪失、身体イメージや自尊心の問題、性的な幸福感や興奮への影響、運動能力の低下、経済的負担の増加など、女性に大きな負担をかける可能性があるため、大規模な切除を加えることには慎重でなければなりません。」乳房温存手術（BCS）と乳房切除術後の転帰を比較するため、ツェン氏らはI-SPY2臨床試験のデータを遡及的に検討しました。I-SPY2臨床試験は、もともとは乳がんの治療成績を向上させるために、新規の術前補助療法を評価することを目的に設計されたものです。現在標準治療とされている抗がん剤による治療群と、新しい抗がん剤が出て、それが効きそうなら加える群に分けるもので、データ分析には、2010年4月から2022年6月までにI-SPY2に参加した1,737人の患者が含まれました。45歳以下の女性は、研究対象集団の約40%を占めました。つまり別の目的で組まれた臨床試験のデータを、流用してほかの分析に使ったわけです。この臨床試験に参加された方を年齢で2つのコホート群に分けました。人種／民族、ホルモン受容体サブタイプ、腫瘍／リンパ節の特徴、組織学的グレードなど、患者または腫瘍の特徴に有意な差は認められませんでした。さらに、術前補助療法後の残存癌量（RCB）の分類分布も両群間で差はありませんでした。結果：しかし予想通り、若い患者は45歳以上の女性（51.5%）に比べて乳房切除術を選択する頻度が高（症例の63.2%）かったことがわかりました。2010年には症例の25%未満だった乳房温存手術（BCS）の割合は、2022年までの時間の経過とともに変化して、若い女性であっても増加していました。腋窩手術の範囲は、若い患者と高齢の患者で差はありませんでした（センチネルリンパ節生検65.0%対65.4%、腋窩リンパ節郭清35.0%対34.6%）。追跡期間の中央値は5.4年です。全生存期間（OS）イベントは45歳以下のグループで80件、45歳以上のグループで120件発生し、局所再発は、若年患者で58件、45歳以上のグループで75件発生しました。多変量解析では、生存率（ P =0.346）または局所再発のない期間に、手術の種類による差は認められませんでした。生存率に有意な影響を与えたのは、組織学的グレード（III vs I/II、HR 2.46、95% CI 1.08-5.58、P =0.031）とRCB（RCBの範囲が広がるにつれてハザードが増加、P =0.003～P &#60;0.001）のみでした。「乳がんの手術方法の選択は心情的なものも含めて、様々なものがあることは分かっていますが、今回の研究は、若年であることだけでは必ずしも乳房切除術が必要ではないことを裏付けています」とツェン氏は述べました。


まとめ：　若い方、さらに抗がん剤を必要とする悪性度の高いがんであれば、心情的にも乳房全摘を選びがちになります。しかし　ただ若いから、という理由だけで全摘を選んでも、結局生存率も、局所再発率も差は出ない、ということが今回わかりました。

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<dc:creator></dc:creator>
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<dc:date>2026-05-07T08:30:00+09:00</dc:date>
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<div id="cms-editor-minieditor-sin177811060455709500" class="cms-content-parts-sin177811060455717800"><p>私が医者になった30年前ごろと比較して、本当に乳房全摘は行われなくなりました。日本乳がん学会が出しているガイドラインにも腫瘍径が3㎝以下でなければ温存してはいけない、と書かれていましたが、それも徐々に緩和され、今では要するに取り切れていればいい、にまで緩和されています。</p><p>ちなみに乳がんは2㎝以下が早期がん、つまり　ステージ　I　とされますので、早期がんだろうがそうでなかろうが、手術そのものは取れればいいのであって、必ずしも全摘する必要はない、ということになります。いまでは1.5㎝以下であればラジオ波といって、がんに針を刺し、焼き切ることで手術そのものを行わないことも標準治療の仲間入りしています。</p><p>乳房全摘は本当に行われなくなりました。それでも治療成績は変わらない。もちろん温存すれば、ラジオ波で切らないようにすれば、治療成績が上がるわけではありません。治療成績が変わらないだけ。ただこれが非常に重要なのです。</p><p>つまり乳がんだからと言って、乳房を全摘する必要はない。そういうことになるからです。</p></div><div class="cms-content-parts-sin177819691944203100 box cparts-id403--01 lay-margin-b--3" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177819698537875700"><h4>図の解説</h4><p>がんは細胞１個であっても発生すればがんです。ただそれを発見する方法はありません。それが２個　４個　８個と増えていっても同じです。最低限５ｍｍないと現状の検査で見つけることは困難であるとされます。</p><p>５ｍｍを超え、1.5ｃｍまではラジオ波といって腫瘍に針を刺し、電磁波で焼き切ることで手術をせずに治すことができます。これはすでに標準治療です。（大きさ以外にも条件はあります）</p><p>２ｃｍまでは早期がんである、とされます。（これも大きさ以外に上限がありますが、原則として２ｃｍを超えていればＤＣＩＳを除いて早期がんとされることはありません。）</p><p>３ｃｍまでは温存切除で対応可能である、とされますが、実は腫瘍を取り切れていれば何ｃｍあっても温存できます。皆さんにとって、術後に乳頭が残っていて、乳房の形がまだ保たれていれば温存したことになると思います。今では同時再建も可能なので、その意味からは乳頭そのものががんに侵されていない限りは　ほぼほぼ全例で温存できるともいえます。</p><p>そしてそのどの方法を採用したとしても、治療成績に差がないこともわかっています。</p></div>
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177819846022019200"><p>「私は若いし、子供も小さい。絶対に死ぬわけにいかない。温存は選びません。乳房は全摘します。」</p><p>そういわれる患者さんはたくさんおられます。それは医師も同じ気持ちを持っており、特に若く、悪性度の高い乳がんの患者さんに対しては、今までより積極的な手術、つまり全摘が主流でした。</p><p>ただ乳房切除術は、高リスクの局所進行乳がんの若い女性の生存率を改善しなかったことが近年明らかになりました。2010年から2022年にかけて、45歳以下の女性の60%が乳房切除術を受けましたが、全生存率に有意差は認められませんでした（ハザード比0.74、95%信頼区間0.40～1.38）。手術時に40歳未満の女性も、乳房切除術による生存率の向上は見られませんでした。むしろ、腫瘍の生物学的特性と全身療法への反応、つまり術前に施行された抗がん剤やホルモン剤が効いたか効かなかったか、それが生存率を左右する唯一の重要な要因でした。</p><p>カリフォルニア州アーバインにあるシティ・オブ・ホープ・オレンジカウンティのジェニファー・ツェン医師は、米国乳腺外科医協会のシアトルでの会議の中で、今回の研究結果は、高リスクの早期乳がんを患う若い女性における乳房切除の必要性に関する従来の考え方に疑問を投げかけるものだと<a href="http://chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.breastsurgeons.org/meeting/2026/docs/2026_Official_Proceedings_ASBrS.pdf">報告しました</a>。</p><p>「手術でどれだけの範囲を切除するかは、患者の生存期間や乳房および周囲組織のがん再発の有無に影響を与えませんでした」とツェン氏は記者会見で述べた。「組織学的グレードと、全身療法後であっても残存したがんの総量は、患者の生存期間と乳房および周囲組織のがん再発の有無に影響を与えました。つまり、腫瘍の生物学的特性と薬物療法への反応は大きな違いをもたらしますが、温存するか、全摘するかを含めた乳房の手術範囲の選択は違いをもたらすことはないのです。」</p><p>ミネソタ州ロチェスターにあるメイヨー・クリニックのティナ・ハイケン医師（記者会見の司会者）は、「乳房温存を重視する若い女性にとって、この研究は朗報です。特に、人生において乳房温存が非常に重要となる時期にある女性にとってはなおさらです」と述べました。発表された論文には、患者と治療の特徴に関するより詳細なデータが掲載されており、乳がん専門医と患者が現在の診療状況を踏まえて研究結果を解釈するのに役立つでしょう。</p><p>「全身療法における進歩によって、若い女性が乳房を温存できる可能性が出てきたことは、本当に喜ばしいことです」とハイケン氏は述べました。</p><p>乳房手術の選択には、腫瘍の大きさ、がんの再発に対する患者の懸念、家族歴、遺伝的素因など、複数の要因が影響しますが、歴史的に見ると、乳がんを患う若い女性は、高齢の女性よりも乳房切除術を受ける頻度が高いのです。</p><p>「しかし、特に術前に抗がん剤やホルモン剤の補助療法を受けている患者にとって、より広範囲に乳房を手術で切除したからと言って、それが治療の成功にどれほどのメリットをもたらすかは明らかとは言えないのです」とツェン氏は述べた。「より広範囲な手術は、胸壁の感覚の永久的な喪失、身体イメージや自尊心の問題、性的な幸福感や興奮への影響、運動能力の低下、経済的負担の増加など、女性に大きな負担をかける可能性があるため、大規模な切除を加えることには慎重でなければなりません。」</p><p>乳房温存手術（BCS）と乳房切除術後の転帰を比較するため、ツェン氏らはI-SPY2臨床試験のデータを遡及的に検討しました。</p><p>I-SPY2臨床試験は、もともとは乳がんの治療成績を向上させるために、新規の術前補助療法を評価することを目的に設計されたものです。現在標準治療とされている抗がん剤による治療群と、新しい抗がん剤が出て、それが効きそうなら加える群に分けるもので、データ分析には、2010年4月から2022年6月までにI-SPY2に参加した1,737人の患者が含まれました。45歳以下の女性は、研究対象集団の約40%を占めました。つまり別の目的で組まれた臨床試験のデータを、流用してほかの分析に使ったわけです。</p><p>この臨床試験に参加された方を年齢で2つのコホート群に分けました。人種／民族、ホルモン受容体サブタイプ、腫瘍／リンパ節の特徴、組織学的グレードなど、患者または腫瘍の特徴に有意な差は認められませんでした。さらに、術前補助療法後の残存癌量（RCB）の分類分布も両群間で差はありませんでした。</p><p><strong>結果：</strong>しかし予想通り、<span style="color: rgb(255, 0, 0);">若い患者は45歳以上の女性（51.5%）に比べて乳房切除術を選択する頻度が高（症例の63.2%）かった</span>ことがわかりました。</p><p>2010年には症例の25%未満だった乳房温存手術（BCS）の割合は、2022年までの時間の経過とともに変化して、若い女性であっても増加していました。腋窩手術の範囲は、若い患者と高齢の患者で差はありませんでした（センチネルリンパ節生検65.0%対65.4%、腋窩リンパ節郭清35.0%対34.6%）。</p><p>追跡期間の中央値は5.4年です。全生存期間（OS）イベントは45歳以下のグループで80件、45歳以上のグループで120件発生し、局所再発は、若年患者で58件、45歳以上のグループで75件発生しました。多変量解析では、<strong>生存率（ P =0.346）または局所再発のない期間に、手術の種類による差は認められませんでした。</strong></p><p>生存率に有意な影響を与えたのは、組織学的グレード（III vs I/II、HR 2.46、95% CI 1.08-5.58、P =0.031）とRCB（RCBの範囲が広がるにつれてハザードが増加、P =0.003～P &#60;0.001）のみでした。</p><p><strong>「乳がんの手術方法の選択は心情的なものも含めて、様々なものがあることは分かっていますが、今回の研究は、若年であることだけでは必ずしも乳房切除術が必要ではないことを裏付けています」</strong>とツェン氏は述べました。</p></div>
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177820404235423900"><p>まとめ：　若い方、さらに抗がん剤を必要とする悪性度の高いがんであれば、心情的にも乳房全摘を選びがちになります。しかし　ただ若いから、という理由だけで全摘を選んでも、結局生存率も、局所再発率も差は出ない、ということが今回わかりました。</p></div>
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<item rdf:about="https://www.nishihara-breast.com/blog/2026/05/168/">
<title>実際にDCISと診断され、手術をどうするか、悩まれている方へ</title>
<link>https://www.nishihara-breast.com/blog/2026/05/168/</link>
<description>私はこのブログの中で、DCISは前がん病変であって、皆さんの認識している命の危機に直結するがんとは異なる、という立場の論文をたくさん紹介してきました。もちろん今でもそう思っています。これについてはぜひ先にこのブログを参照ください。そして実際にDCISと診断され、これから手術を受けようとする患者さんにとって、これが悩まれる原因になりえることも認識しています。しかしだからと言って情報を発信するのを控えるのであれば、最初からブログなど書かなければいい。情報の選択はしますが、正しいと思ったことは責任もってこれからも発信していくつもりです。DCISの問題以外でも、様々な患者さんから、セカンドオピニオンとして問い合わせをいただくことがあるのですが、その中でもやはり、相談される方に時間的にも余裕がなく、説明も難しい問題が、題名でも触れた、「実際にDCISと診断されたのですが、本当に手術を受けないといけないのでしょうか？」の問題です。今回のブログでは、患者さんとの間で実際に行われたやり取りを紹介しながら、これを悩まれている患者さんの意思決定の助けになればと考えています。



まず患者さんの訴えについて、疑問について紹介します。患者さんは以下のような考えをお持ちでした。１　DCISであれば急いで手術しなくてもよいのではないか（前述のとおり、たしかに私はCOMET試験の結果としてそのことをブログで紹介しています）２　ホルモン療法（例：タモキシフェン）で様子を見たい３　切除せずに経過観察する、あるいは低侵襲治療の可能性を探りたい&#160;これに対して私が述べたのは「経過観察」という選択肢について　近年、DCISに対して手術を行わず経過観察をしても大丈夫だとする結果を出した、臨床試験も存在し、またそう考えておられる乳腺専門医も多いと思います。ただしまず最初に、すべてのDCISがそれに当てはまるわけではありません。つまりDCISにも低リスクのものと高リスクのものがあるのです。高リスクの場合、これはつまり&#8221;偽の&#8221;DCISの可能性があるもの、となります。有名なCOMET試験においては、臨床所見上浸潤性疾患の証拠がない、核の異型度が低く、Grade 1-2である、ホルモン受容体陽性、HER2 陰性の低リスクの DCIS を持つ 40 歳以上の女性を低リスクと定めていました。つまり切除しないという選択肢は、一定条件を満たすDCISの場合に限って検討されたもの、ということになります。加えて、現時点では論文の発表の段階であって、一般的な標準治療として確立されていません。だから経過観察は保険診療として認められないのです。 たとえば経過観察を選んだとしても、その経過観察をたとえばマンモグラフィだけですればいいのか？　MRIを併用するのか？　超音波検査で行うのか？　そしてそれは１年おき？　半年おき？　決まっていません。だからもしMRIで経過観察してもらおう、と患者さんが決めたとしてもそれは保険適応にすらなりません。医師がMRIでの経過観察を選んだとしても基本それは同様です。


先のブログでも述べたとおりです。１　DCISと診断はされました。しかし５％は含まれていると思われる&#8221;偽の&#8221;DCIS、実は浸潤がんだった時の責任はだれがとるのか？２　シェリー・ファン先生が真のDCISは経過観察をしても大丈夫だということを明確に示した、とはいえ、それは確定はしていません。そんな状況で、たとえ２年間であっても、あるいはその後の一生であっても、だれが責任もって&#8221;積極的モニタリング&#8221;を行っていくのか？（近くにファン先生がいれば別ですけれども）この二つの答えはまだ出ていません。研究結果が出たとしても、それを実践するには解決しなければいけない課題があります。たとえこの１,２が解決できたとしても、わが国においては、積極的モニタリングを選択したときに、そのための保険診療報酬まで整備されていなければ、医療機関では実施できません。新しい抗がん剤が開発され、学会で効果が証明されても、明日から使えるわけではない、それと同じ構図です。


法的・現実的な問題上記の赤枠で囲んだ文章の１、２が非常に重要なポイントになります。これを法的、さらに現実的な観点から述べればこうなります。現在　標準治療（手術）とされている治療を行わずに病状が悪化した場合、&#160;医療訴訟では不利になる可能性が高いです。医療は「患者と医師の信頼関係」で成り立つが、医療訴訟の現場では、最終的に残された家族との係争になることが多いため、信頼関係はそこでは存在しません。そのため医師個人の判断で、標準治療ではない、「手術しない方針」に積極的に協力することは難しいのです。


ホルモン療法の限界患者さんはホルモン療法への期待を持たれていましたが、ホルモン剤は「増殖を抑える薬」であり、がんを消す薬ではありません。確かにDCISから浸潤がんへの移行を防ぐ効果は期待できますが、それを行うことは標準治療として確立されていないのです。腫瘍内部には多様な細胞が存在しすべてが同じように反応するとは限りません。そのため長期的に安全とは言い切れません。COMET試験の結果も2年間に限定されていました。ただ微妙ではありますが、ホルモン剤の投与そのものはDCISが証明されていれば保険適応になります。その運用が標準ではないことになりますが、保険診療としては認められるでしょう。術前ホルモン療法は保険適応だからです。患者さんが手術を納得されるまで、できるだけ悪化を防ぐ目的で医師が使用するのなら問題はないからです。ただし、ここでも、標準治療ではない治療法として、ホルモン剤でDCISを長期で経過観察をしていて、もし悪い経過となった時、だれがどう責任を取るのかの問題が出てきます。加えてCOMET試験が標準治療に組み込まれても2年までです。結局２年後にはどうするかの問題が出てきます。


全適後の再建も含めた治療戦略患者さんは再建も視野に入れていました。残念ながらDCISは、早期乳がんであるにもかかわらず、切除の際に全摘の適応になることも珍しくないのです。これが患者さんにとってさらに抵抗感の原因になります。ただ現状、DCISを切除して、全適後に限らず乳房再建を行うことは標準治療であり、保険適応です。そして浸潤がんではなく、DCISの段階で治療すれば&#160;再建の選択肢が広く、結果も良好になりやすい。つまり早期であればあるほど、治療は美容面で有利になります。


DCISに対する治療選択ここまで述べてのべてきたように、DCISに限らず、医療行為はすべて「医学的に可能か」だけでなく、「社会的・法的に許容されるか」　「将来の不利益をどう考えるか」　まで含めて判断する必要があります。医師としての結論はシンプルです。経過観察を希望する場合、&#160;厳密なフォローとリスク理解が必須になります。そして&#160;改善がない、または不変であれば早期治療を強く推奨します。かといって現状２年間の経過観察をすることは標準治療とは言い難く、またフォローする方法も確立していません。保険適応かどうかも疑問があります。だから主治医は常に１日でも早く手術を勧めるのです。理由は明確です。DCISの段階で治療できるか　浸潤癌になってから治療するか　この差は極めて大きいからです。ただ手術には患者さんの同意が必須とされています。たとえ医療において確立された標準治療ですら、患者さんの同意なしには施行できないのです。どこまで行っても、患者さんがその治療方針を、納得して選んだか、それがもっとも重要な要素になるのです。ですから、医師がどれだけ勧めたとしても、患者さんが納得し、手術同意書にサインしない限り、手術は行われず、結果として見かけ上は経過観察されることになります。ただこの際に医師から「命の保証はできません」と言われることがあるでしょう。しかしこれは決して冷たい言葉ではなく、「この選択はあなた自身の判断になります」という意味です。学会では・・・最後に、現在日本乳がん学会ではDCISの手術についてどのように記載されているか、引用したいと思います。興味があられたら、医師用に書かれた文章ですが、読んでみられることを勧めます。２０２６年５月現在　ここから読めます。「安全に非切除を行うことが可能な群を探索する前向き試験が世界で行われているが，どのような非浸潤性乳管癌に非切除を安全に行うことができるかは明らかではない。」「患者の中には手術を希望しない方も存在する。しかし現時点では，非浸潤性乳管癌に対して安全に非切除を選択できる群は明らかではないため，基本的に切除が勧められる。」私が最初に述べたとおり、そういった選択肢が正当であることは医師も認めている。ただ標準治療として確立しているとはいいがたく、現状では手術が第一選択であり、標準治療である、とする立場になります。

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<div id="cms-editor-minieditor-sin177761905243939500" class="cms-content-parts-sin177761905243947100"><p>私はこのブログの中で、DCISは前がん病変であって、皆さんの認識している命の危機に直結するがんとは異なる、という立場の論文をたくさん紹介してきました。もちろん今でもそう思っています。<br />これについてはぜひ<a href="https://www.nishihara-breast.com/blog/2024/12/106/">先にこのブログを参照ください</a>。</p><p>そして実際にDCISと診断され、これから手術を受けようとする患者さんにとって、これが悩まれる原因になりえることも認識しています。しかしだからと言って情報を発信するのを控えるのであれば、最初からブログなど書かなければいい。情報の選択はしますが、正しいと思ったことは責任もってこれからも発信していくつもりです。</p><p>DCISの問題以外でも、様々な患者さんから、セカンドオピニオンとして問い合わせをいただくことがあるのですが、その中でもやはり、相談される方に時間的にも余裕がなく、説明も難しい問題が、題名でも触れた、「実際にDCISと診断されたのですが、本当に手術を受けないといけないのでしょうか？」の問題です。今回のブログでは、患者さんとの間で実際に行われたやり取りを紹介しながら、これを悩まれている患者さんの意思決定の助けになればと考えています。</p></div><div class="cms-content-parts-sin177762228133429100 box cparts-id403--01 lay-margin-b--3" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177762230970744100"><p>まず患者さんの訴えについて、疑問について紹介します。</p><p>患者さんは以下のような考えをお持ちでした。<br />１　DCISであれば急いで手術しなくてもよいのではないか（前述のとおり、たしかに私はCOMET試験の結果としてそのことをブログで紹介しています）<br />２　ホルモン療法（例：タモキシフェン）で様子を見たい<br />３　切除せずに経過観察する、あるいは低侵襲治療の可能性を探りたい&#160;<br /><br />これに対して私が述べたのは</p><div><p>「経過観察」という選択肢について　近年、DCISに対して手術を行わず経過観察をしても大丈夫だとする結果を出した、臨床試験も存在し、またそう考えておられる乳腺専門医も多いと思います。</p><p>ただしまず最初に、すべてのDCISがそれに当てはまるわけではありません。つまりDCISにも低リスクのものと高リスクのものがあるのです。高リスクの場合、これはつまり&#8221;偽の&#8221;DCISの可能性があるもの、となります。有名なCOMET試験においては、<strong>臨床所見上浸潤性疾患の証拠がない、核の異型度が低く、Grade 1-2である、ホルモン受容体陽性、HER2 陰性の低リスクの DCIS を持つ 40 歳以上の女性</strong>を低リスクと定めていました。つまり切除しないという選択肢は、一定条件を満たすDCISの場合に限って検討されたもの、ということになります。</p></div><p>加えて、現時点では論文の発表の段階であって、一般的な標準治療として確立されていません。だから経過観察は保険診療として認められないのです。 たとえば経過観察を選んだとしても、その経過観察をたとえばマンモグラフィだけですればいいのか？　MRIを併用するのか？　超音波検査で行うのか？　そしてそれは１年おき？　半年おき？　決まっていません。だからもしMRIで経過観察してもらおう、と患者さんが決めたとしてもそれは保険適応にすらなりません。医師がMRIでの経過観察を選んだとしても基本それは同様です。</p></div>
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177762542561502900"><p>先のブログでも述べたとおりです。</p><p><strong>１　DCISと診断はされました。しかし５％は含まれていると思われる&#8221;偽の&#8221;DCIS、実は浸潤がんだった時の責任はだれがとるのか？</strong></p><p><strong>２　シェリー・ファン先生が真のDCISは経過観察をしても大丈夫だということを明確に示した、とはいえ、それは確定はしていません。そんな状況で、たとえ２年間であっても、あるいはその後の一生であっても、だれが責任もって&#8221;積極的モニタリング&#8221;を行っていくのか？（近くにファン先生がいれば別ですけれども）</strong></p><p>この二つの答えはまだ出ていません。研究結果が出たとしても、それを実践するには解決しなければいけない課題があります。たとえこの１,２が解決できたとしても、わが国においては、積極的モニタリングを選択したときに、そのための保険診療報酬まで整備されていなければ、医療機関では実施できません。</p><p>新しい抗がん剤が開発され、学会で効果が証明されても、明日から使えるわけではない、それと同じ構図です。</p></div>
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177762639621969000"><h4>法的・現実的な問題</h4><p>上記の赤枠で囲んだ文章の１、２が非常に重要なポイントになります。これを法的、さらに現実的な観点から述べればこうなります。</p><p>現在　標準治療（手術）とされている治療を行わずに病状が悪化した場合、&#160;医療訴訟では不利になる可能性が高いです。医療は「患者と医師の信頼関係」で成り立つが、医療訴訟の現場では、最終的に残された家族との係争になることが多いため、信頼関係はそこでは存在しません。</p><p>そのため医師個人の判断で、標準治療ではない、「手術しない方針」に積極的に協力することは難しいのです。</p></div>
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177762664596873900"><h4>ホルモン療法の限界</h4><p>患者さんはホルモン療法への期待を持たれていましたが、ホルモン剤は「増殖を抑える薬」であり、がんを消す薬ではありません。確かにDCISから浸潤がんへの移行を防ぐ効果は期待できますが、それを行うことは標準治療として確立されていないのです。腫瘍内部には多様な細胞が存在しすべてが同じように反応するとは限りません。そのため長期的に安全とは言い切れません。COMET試験の結果も2年間に限定されていました。</p><p>ただ微妙ではありますが、ホルモン剤の投与そのものはDCISが証明されていれば保険適応になります。その運用が標準ではないことになりますが、保険診療としては認められるでしょう。術前ホルモン療法は保険適応だからです。患者さんが手術を納得されるまで、できるだけ悪化を防ぐ目的で医師が使用するのなら問題はないからです。</p><p>ただし、ここでも、標準治療ではない治療法として、ホルモン剤でDCISを長期で経過観察をしていて、もし悪い経過となった時、だれがどう責任を取るのかの問題が出てきます。加えてCOMET試験が標準治療に組み込まれても2年までです。結局２年後にはどうするかの問題が出てきます。</p></div>
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177767679380924600"><h4>全適後の再建も含めた治療戦略</h4><p>患者さんは再建も視野に入れていました。</p><p>残念ながらDCISは、早期乳がんであるにもかかわらず、切除の際に全摘の適応になることも珍しくないのです。これが患者さんにとってさらに抵抗感の原因になります。</p><p>ただ現状、DCISを切除して、全適後に限らず乳房再建を行うことは標準治療であり、保険適応です。そして浸潤がんではなく、DCISの段階で治療すれば&#160;再建の選択肢が広く、結果も良好になりやすい。つまり早期であればあるほど、治療は美容面で有利になります。</p></div>
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177767702241312600"><h4>DCISに対する治療選択</h4><p>ここまで述べてのべてきたように、DCISに限らず、医療行為はすべて「医学的に可能か」だけでなく、「社会的・法的に許容されるか」　「将来の不利益をどう考えるか」　まで含めて判断する必要があります。</p><p>医師としての結論はシンプルです。経過観察を希望する場合、&#160;厳密なフォローとリスク理解が必須になります。そして&#160;改善がない、または不変であれば早期治療を強く推奨します。かといって現状２年間の経過観察をすることは標準治療とは言い難く、またフォローする方法も確立していません。保険適応かどうかも疑問があります。だから主治医は常に１日でも早く手術を勧めるのです。</p><p>理由は明確です。DCISの段階で治療できるか　浸潤癌になってから治療するか　この差は極めて大きいからです。</p><p>ただ手術には患者さんの同意が必須とされています。たとえ医療において確立された標準治療ですら、患者さんの同意なしには施行できないのです。どこまで行っても、患者さんがその治療方針を、納得して選んだか、それがもっとも重要な要素になるのです。</p><p>ですから、医師がどれだけ勧めたとしても、患者さんが納得し、手術同意書にサインしない限り、手術は行われず、結果として見かけ上は経過観察されることになります。ただこの際に医師から「命の保証はできません」と言われることがあるでしょう。しかしこれは決して冷たい言葉ではなく、「この選択はあなた自身の判断になります」という意味です。</p><h4>学会では・・・</h4><p>最後に、現在日本乳がん学会ではDCISの手術についてどのように記載されているか、引用したいと思います。興味があられたら、医師用に書かれた文章ですが、読んでみられることを勧めます。<br /><a href="https://jbcs.xsrv.jp/guideline/2022/g_index/frq1/">２０２６年５月現在　ここから読めます。</a></p><p><strong>「安全に非切除を行うことが可能な群を探索する前向き試験が世界で行われているが，どのような非浸潤性乳管癌に非切除を安全に行うことができるかは明らかではない。」</strong></p><p><strong>「患者の中には手術を希望しない方も存在する。しかし現時点では，非浸潤性乳管癌に対して安全に非切除を選択できる群は明らかではないため，基本的に切除が勧められる。」</strong><br /><br />私が最初に述べたとおり、そういった選択肢が正当であることは医師も認めている。ただ標準治療として確立しているとはいいがたく、現状では手術が第一選択であり、標準治療である、とする立場になります。</p></div>
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<item rdf:about="https://www.nishihara-breast.com/blog/2026/04/167/">
<title>患者個々のリスクに合わせた放射線療法</title>
<link>https://www.nishihara-breast.com/blog/2026/04/167/</link>
<description>乳がん術後に放射線治療を行うことで、局所の再発を極端に抑制することができることはよく知られています。特に乳房を温存する切除を行った後では、がんがあった部位周辺の取り残しを根絶するために、そしてリンパ節転移があった症例では、がんからリンパ節、リンパ節からその周辺へのがんの流れを焼いておくことで、局所再発をしっかりと抑制できます。しかしたとえば乳腺の端のほうにあった小さな乳がんであっても、温存切除で残された乳腺すべてに放射線治療をする必要はあるのでしょうか？乳がんがしこりが十分小さく、またリンパ節転移もなく、さらに切除後の病理のプレパラートでみても、がんのしこりの周辺にがんが広がる傾向が認められない場合、腋窩や、鎖骨の周辺への放射線治療はいらないのではないでしょうか？また手術の前に抗がん剤による治療を受け、その後の手術でがんがほぼ消失してしまったことが証明されたときに、術後の放射線治療は本当に必要なのでしょうか？今年　バルセロナで開催された第15回欧州乳がん会議（EBCC15）で発表された、10年間にわたるオランダの研究（RAPCHEM; BOOG 2010-03）によって、化学療法と手術後に、患者個々のリスクに合わせて放射線療法を行ったとしても、乳がんの再発率は低いままであることがあきらかになりました。この研究では、化学療法と手術後に患者のリンパ節に乳がん細胞の痕跡が見られるかどうかに応じて、オーダーメイドの放射線治療が選択されました。リンパ節にがんの痕跡が残っていない女性の場合には、本研究では放射線治療を最小限に抑えるか、あるいは全く行わないことを選択しました。治療規模を縮小することで、もちろん患者の副作用を軽減することができます。この研究は、オランダのマーストリヒト放射線腫瘍研究所（Maastro）で放射線腫瘍医研修中のフルール・モーリッツ医師によって発表されました。彼女は次のように述べています。「乳がん患者の多くにとって、最初の治療は化学療法です。これにより、手術前に腫瘍を縮小させ、体内に広がり始めているがん細胞を死滅させることができます。いっぽう放射線療法は、特に乳房全体ではなく腫瘍のみを切除する手術を受けた患者や、リンパ節にがんの兆候が見られる患者において、乳がんの再発リスクを低減することが知られています。この研究では、手術前に化学療法を受けた際にがんが良好な反応を示した患者において、放射線療法を縮小できるかどうかを検証しました。」本研究には、2011年から2015年の間にオランダの17の癌センターで治療を受けた848人の患者が含まれました。各患者は、5cm未満の小さな乳房腫瘍を持ち、様々な検査において1つ、2つ、または3つのリンパ節に転移があると診断されています。術前に化学療法を施行し、その後に手術を行った後、患者さんは3つの異なるリスクグループに分類されました。リンパ節にがんの転移がないと診断された患者さんは低リスクと分類され、手術で腫瘍が切除され、乳房は温存された場合は残った乳房への放射線療法が行われ、乳房全摘術を受けた場合は放射線療法は行われませんでした。（筆者注：現在の通常の治療では、化学治療後に転移の兆候が消えていても、腋窩や、鎖骨周囲に放射線治療を加えますリンパ節に1～3個の転移の兆候が見られた患者は中リスクに分類され、近くのリンパ節には照射せずに乳房領域のみに放射線療法を行いました。（筆者注：現在の通常の治療では、化学治療後に転移の兆候が残っていたら、確実に腋窩や、鎖骨周囲にも放射線治療を加えます。）4つ以上のリンパ節に転移の兆候が残っていた患者さんは高リスクと分類され、乳房領域および周囲のリンパ節への放射線療法による治療が行われました。その後の10年間で、追跡調査を完了した838人の患者のうち24人（2.9%）が、乳房、胸壁、またはリンパ節に再発したが、体内の他の部位への癌の転移は認められませんでした。低リスク群では291人中7人（2.4%）が再発し、中リスク群では370人中12人（3.2%）が再発し、高リスク群では177人中5人（2.8%）が再発しました。（筆者注：つまり差がありませんでした。）マウリッツ博士は、「私たちの研究結果は、リンパ節の癌治療における化学療法の効果に応じて、副作用を抑えるために放射線療法の範囲を調整したとしても、乳房とその周辺領域における再発率が非常に低く、安心できる結果につながることを示しています。特定の患者グループでは、放射線療法を全く行わなくても、再発率が非常に低いことが確認されています」と述べました。彼女は続けて、「本研究の大きな強みは、この患者群に対する放射線療法の個別化による効果を10年間にわたって初めて実証した点です。逆に本研究の限界というか、問題点は、研究対象となった患者のほとんどが腋窩リンパ節郭清術を受けたことです。この手術は10年前には一般的でしたが、現在の臨床現場ではあまり行われていません。（筆者注：腋窩郭清を全くせずに、つまりセンチネルリンパ節生検だけであったなら、同じ結果が出るかわからない、ということです。）また本研究では、放射線療法を受けた患者と受けていない患者を比較していません。（筆者注：本研究では全く行わなくても大丈夫かまでは検討していません。）最終的な結論を得るには、米国/NSABP（ClinicalTrials.gov識別子NCT01872975）による無作為化試験の結果を待つ必要があります。結果は3年後に発表される予定です。」と述べました。



私がこの発表にひかれたのは、放射線治療をオーダーメイドする、という観点です。いまはいい意味でも悪い意味でも、&#8221;ガイドライン&#8221;がガチガチに整備されていて、いわゆる主治医の判断が入り込む余地はなくなっています。これによって全国どこに行っても同じレベルの治療が受けられるようになりましたが、逆に患者さんと主治医が話し合って治療を決定していく、という要素がほぼなくなってしまっています。極端に言えば、AIに治療を決めてもらっても、主治医に決めてもらっても、変わりがないのです。誰がやっても一緒、いやむしろAIのほうが最新のガイドラインまですべて網羅しているので、優れている可能性があります。ただ治療を受けるのは患者さんであり、人間であり、個別に訴えを持ち、治療に対する希望があります。このブログでもたびたび述べていますが、たとえば閉経後乳がんじゅつごのホルモン治療は現在ほぼアロマターゼ阻害剤（AI）一択です。SERM（タモキシフェン）より明らかにがんの再発も、乳がんによる死亡も抑制することが分かっています。でもAIは骨粗しょう症を引き起こします。関節痛、膝の痛みや、指のこわばり、腰痛などの原因になります。そして長期投与で骨がもろくなってしまうのです。これは私自身の希望ですが、私は長生きはしたいですが、寝たきりになるくらいなら、早くいきたい、子供に迷惑をかけて長生きするのは嫌です。だから骨粗鬆が明らかになるまではAIでもいいですが、それが分かれば早急にむしろ骨を守ってくれるタモキシフェンに変更してほしい。でもいまのところガイドラインには骨塩定量、つまり骨粗しょう症の検査結果に応じて、SERMとAIを使い分ける提案はされていません。放射線治療も同様です。私はNSMやSSM、つまり皮膚を温存して乳房は全摘し、インプラントで同時再建する術式をDirect to Implantと呼ぶのですが、この手術は温存切除であり、全的ではない、だから放射線治療を加えたほうがいい、と考えています。しかし現状　ガイドラインでは放射線治療はいらないとされています。ただ再建された乳房全体に放射線治療を当てると、再建が失敗することを最大として様々な合併症を引き起こします。ですので、たとえばがんがあった部位の周辺だけは放射線治療をしておく、であるとか、血流が少ないため合併症の原因になりやすい、乳腺のTop、乳頭付近だけは避けて周辺だけは当てておく、乳頭より内側にがんがあった場合には、胸骨周囲には当てておく、など、個別に応じて放射線治療ができればいいのに、と考えていた時期がありました。リスクがコントロールできれば、NSM、SSMの対象とできる疾患も広がります。この研究のように、医師の裁量部分を増やす動きは、いままでの反動として重要なのではないか、と考えています。ガイドライン一辺倒で、思考停止となるのではなく、患者さんという人間が、医師という人間と話し合いながら治療を模索していく、そういう時代に戻ってほしい、とそう願っているのかもしれません。

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<dc:date>2026-04-07T08:10:00+09:00</dc:date>
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<div id="cms-editor-minieditor-sin177551717684280000" class="cms-content-parts-sin177551717684287800"><p>乳がん術後に放射線治療を行うことで、局所の再発を極端に抑制することができることはよく知られています。特に乳房を温存する切除を行った後では、がんがあった部位周辺の取り残しを根絶するために、そしてリンパ節転移があった症例では、がんからリンパ節、リンパ節からその周辺へのがんの流れを焼いておくことで、局所再発をしっかりと抑制できます。</p><p>しかしたとえば乳腺の端のほうにあった小さな乳がんであっても、温存切除で残された乳腺すべてに放射線治療をする必要はあるのでしょうか？</p><p>乳がんがしこりが十分小さく、またリンパ節転移もなく、さらに切除後の病理のプレパラートでみても、がんのしこりの周辺にがんが広がる傾向が認められない場合、腋窩や、鎖骨の周辺への放射線治療はいらないのではないでしょうか？</p><p>また手術の前に抗がん剤による治療を受け、その後の手術でがんがほぼ消失してしまったことが証明されたときに、術後の放射線治療は本当に必要なのでしょうか？</p><p>今年　バルセロナで開催された第15回欧州乳がん会議（EBCC15）で発表された、10年間にわたるオランダの研究（<a href="https://cm.eortc.org/cmPortal/Searchable/ebcc15/config/Normal#!abstractdetails/0000983000">RAPCHEM; BOOG 2010-03</a>）によって、化学療法と手術後に、患者個々のリスクに合わせて放射線療法を行ったとしても、乳がんの再発率は低いままであることがあきらかになりました。</p><p>この研究では、化学療法と手術後に患者のリンパ節に乳がん細胞の痕跡が見られるかどうかに応じて、オーダーメイドの放射線治療が選択されました。リンパ節にがんの痕跡が残っていない女性の場合には、本研究では放射線治療を最小限に抑えるか、あるいは全く行わないことを選択しました。治療規模を縮小することで、もちろん患者の副作用を軽減することができます。</p><p>この研究は、オランダのマーストリヒト放射線腫瘍研究所（Maastro）で放射線腫瘍医研修中のフルール・モーリッツ医師によって発表されました。彼女は次のように述べています。「乳がん患者の多くにとって、最初の治療は化学療法です。これにより、手術前に腫瘍を縮小させ、体内に広がり始めているがん細胞を死滅させることができます。いっぽう放射線療法は、特に乳房全体ではなく腫瘍のみを切除する手術を受けた患者や、リンパ節にがんの兆候が見られる患者において、乳がんの再発リスクを低減することが知られています。この研究では、手術前に化学療法を受けた際にがんが良好な反応を示した患者において、放射線療法を縮小できるかどうかを検証しました。」</p><p>本研究には、2011年から2015年の間にオランダの17の癌センターで治療を受けた848人の患者が含まれました。各患者は、5cm未満の小さな乳房腫瘍を持ち、様々な検査において1つ、2つ、または3つのリンパ節に転移があると診断されています。</p><p>術前に化学療法を施行し、その後に手術を行った後、患者さんは3つの異なるリスクグループに分類されました。</p><p>リンパ節にがんの転移がないと診断された患者さんは低リスクと分類され、手術で腫瘍が切除され、乳房は温存された場合は残った乳房への放射線療法が行われ、乳房全摘術を受けた場合は放射線療法は行われませんでした。（筆者注：現在の通常の治療では、化学治療後に転移の兆候が消えていても、腋窩や、鎖骨周囲に放射線治療を加えます</p><p>リンパ節に1～3個の転移の兆候が見られた患者は中リスクに分類され、近くのリンパ節には照射せずに乳房領域のみに放射線療法を行いました。（筆者注：現在の通常の治療では、化学治療後に転移の兆候が残っていたら、確実に腋窩や、鎖骨周囲にも放射線治療を加えます。）</p><p>4つ以上のリンパ節に転移の兆候が残っていた患者さんは高リスクと分類され、乳房領域および周囲のリンパ節への放射線療法による治療が行われました。</p><p>その後の10年間で、追跡調査を完了した838人の患者のうち24人（2.9%）が、乳房、胸壁、またはリンパ節に再発したが、体内の他の部位への癌の転移は認められませんでした。低リスク群では291人中7人（2.4%）が再発し、中リスク群では370人中12人（3.2%）が再発し、高リスク群では177人中5人（2.8%）が再発しました。（筆者注：つまり差がありませんでした。）</p><p>マウリッツ博士は、「私たちの研究結果は、リンパ節の癌治療における化学療法の効果に応じて、副作用を抑えるために放射線療法の範囲を調整したとしても、乳房とその周辺領域における再発率が非常に低く、安心できる結果につながることを示しています。特定の患者グループでは、放射線療法を全く行わなくても、再発率が非常に低いことが確認されています」と述べました。</p><p>彼女は続けて、「本研究の大きな強みは、この患者群に対する放射線療法の個別化による効果を10年間にわたって初めて実証した点です。逆に本研究の限界というか、問題点は、研究対象となった患者のほとんどが腋窩リンパ節郭清術を受けたことです。この手術は10年前には一般的でしたが、現在の臨床現場ではあまり行われていません。（筆者注：腋窩郭清を全くせずに、つまりセンチネルリンパ節生検だけであったなら、同じ結果が出るかわからない、ということです。）また本研究では、放射線療法を受けた患者と受けていない患者を比較していません。（筆者注：本研究では全く行わなくても大丈夫かまでは検討していません。）<br />最終的な結論を得るには、米国/NSABP（ClinicalTrials.gov識別子NCT01872975）による無作為化試験の結果を待つ必要があります。結果は3年後に発表される予定です。」と述べました。</p></div><div class="cms-content-parts-sin177551834649091200 box cparts-id403--01 lay-margin-b--3" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177551838745314000"><p>私がこの発表にひかれたのは、放射線治療をオーダーメイドする、という観点です。</p><p>いまはいい意味でも悪い意味でも、&#8221;ガイドライン&#8221;がガチガチに整備されていて、いわゆる主治医の判断が入り込む余地はなくなっています。これによって全国どこに行っても同じレベルの治療が受けられるようになりましたが、逆に患者さんと主治医が話し合って治療を決定していく、という要素がほぼなくなってしまっています。極端に言えば、AIに治療を決めてもらっても、主治医に決めてもらっても、変わりがないのです。誰がやっても一緒、いやむしろAIのほうが最新のガイドラインまですべて網羅しているので、優れている可能性があります。</p><p>ただ治療を受けるのは患者さんであり、人間であり、個別に訴えを持ち、治療に対する希望があります。</p><p>このブログでもたびたび述べていますが、たとえば閉経後乳がんじゅつごのホルモン治療は現在ほぼアロマターゼ阻害剤（AI）一択です。SERM（タモキシフェン）より明らかにがんの再発も、乳がんによる死亡も抑制することが分かっています。</p><p>でもAIは骨粗しょう症を引き起こします。関節痛、膝の痛みや、指のこわばり、腰痛などの原因になります。そして長期投与で骨がもろくなってしまうのです。</p><p>これは私自身の希望ですが、私は長生きはしたいですが、寝たきりになるくらいなら、早くいきたい、子供に迷惑をかけて長生きするのは嫌です。だから骨粗鬆が明らかになるまではAIでもいいですが、それが分かれば早急にむしろ骨を守ってくれるタモキシフェンに変更してほしい。</p><p>でもいまのところガイドラインには骨塩定量、つまり骨粗しょう症の検査結果に応じて、SERMとAIを使い分ける提案はされていません。</p><p>放射線治療も同様です。</p><p>私はNSMやSSM、つまり皮膚を温存して乳房は全摘し、インプラントで同時再建する術式をDirect to Implantと呼ぶのですが、この手術は温存切除であり、全的ではない、だから放射線治療を加えたほうがいい、と考えています。</p><p>しかし現状　ガイドラインでは放射線治療はいらないとされています。</p><p>ただ再建された乳房全体に放射線治療を当てると、再建が失敗することを最大として様々な合併症を引き起こします。ですので、たとえばがんがあった部位の周辺だけは放射線治療をしておく、であるとか、血流が少ないため合併症の原因になりやすい、乳腺のTop、乳頭付近だけは避けて周辺だけは当てておく、乳頭より内側にがんがあった場合には、胸骨周囲には当てておく、など、個別に応じて放射線治療ができればいいのに、と考えていた時期がありました。</p><p>リスクがコントロールできれば、NSM、SSMの対象とできる疾患も広がります。</p><p>この研究のように、医師の裁量部分を増やす動きは、いままでの反動として重要なのではないか、と考えています。ガイドライン一辺倒で、思考停止となるのではなく、患者さんという人間が、医師という人間と話し合いながら治療を模索していく、そういう時代に戻ってほしい、とそう願っているのかもしれません。</p></div>
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<item rdf:about="https://www.nishihara-breast.com/blog/2026/04/166/">
<title>乳がんの治療における補完代替医療の利用</title>
<link>https://www.nishihara-breast.com/blog/2026/04/166/</link>
<description>「先生、サプリメントとか、飲んじゃだめですか？」これは患者さんから本当によく尋ねられる質問で、昔からずっと変わりません。がんの治療には、手術・抗がん剤・放射線治療などの「標準治療」があります。これに対して、「補完代替医療（ほかんだいたいいりょう）」とは、簡単に言い切ってしまうならばこれらの治療以外の方法を指します。補完医療と代替医療があるのですが、その違いは、補完医療は標準治療と「一緒に使う」もので、ヨガ、アロマ、サプリメントなどです。代替医療は標準治療の代わりに使うもので、民間療法のみで治療しようとする場合です。重要なのは、代替医療だけでがんを治すことは、現在の医学では証明されていないという点です。というよりも証明されればそれは標準治療だからです。最近　JAMAという雑誌に、この質問に対するしっかりした答えが掲載されています。これをここでまとめてみたいと思います。



はじめに過去数十年にわたる乳がんの外科的および内科的治療における革新により、乳がんの全生存率は向上しています。手術、化学療法、放射線療法、内分泌療法、免疫療法などの従来の治療法は確実に進歩し、結果を出しているにもかかわらず、一部の患者さんは依然として補完代替医療（CAM）を選択し、施行しています。そこで本研究では&#160;乳がん患者におけるCAMと生存率との関連性を明らかにしたいと考えました。方法ですが、本研究では、2011年から2021年にかけて乳がんと診断された女性患者に関する国立がんデータベースのデータを分析しました。生存期間は、従来治療群、従来治療と代替医療併用群、および無治療群の間で比較されました。データは2025年5月から2025年12月にかけて分析されました。補完療法または代替療法については、非医療従事者によって実施される治療と定義しました。その結果について、乳がんの女性患者2,169,202人のうち、2,157,219人（年齢中央値[IQR]、62歳[52-71歳]）がサンプルに含まれました。合計2,106,665人（97.6%）が従来療法を受け、273人（&#60;0.1%）がCAMのみを受け、568人（&#60;0.1%）がCAMと従来療法の併用を受け、49,713人（2.3%）が治療を受けていませんでした。従来療法を受けた患者と比較して、CAMのみを受けた患者（調整ハザード比[AHR]、3.67、95%信頼区間、3.03-4.44、P &#8201;&#60; .001）または治療を受けなかった患者（AHR、3.53、95%信頼区間、3.48-3.58、P &#8201;&#60; .001）は死亡リスクが最も高いという結果になりました。＊ハザード比ですが、「従来療法を受けた患者と比較して、CAMのみを受けた患者ではハザード比が3.67でした」という表現によって、従来療法を受けた患者と比較して、CAMのみを受けた患者では3.67倍死亡する確率が高い、という意味になります（筆者注）従来療法とCAMを併用した患者は、従来療法のみを受けた患者と比較して、内分泌療法（ステージIIでは40.7%対65.2%、P &#8201;&#60; .001）および放射線療法（ステージIIでは59.5%対36.6%、P &#8201;&#60; .001）を受ける可能性が低いということが分かりました。従来療法とCAMを併用した治療を受けた患者は、従来療法のみを受けた患者と比較して、死亡率が高いという結果でした（AHR 1.45、95% CI 1.22-1.72、P &#8201;&#60; .001）。




上のグラフはカプランメイヤー法によるもので、X軸で右に行くほど、時間が経過していることになります。12moと書いてあればそれは12か月経過した時点を指します。Y軸は生存率です。時間経過が0の時点では全員が生存していても、1年2年と経過するにつれ、亡くなる方が出て、生存されておられる方は減っていきます。つまり傾きが大きいグラフほど、生存率が低いという結果になります。Traditional：　従来の標準治療Combination：　標準治療と補完療法の併用CAM：　代替療法のみNo Therapy：　治療なし


今回の結果で、代替補完療法のみの患者さんが、治療なしよりも生存されていることには驚きました。そういう見方で見る方もおられるかもしれません。ただ今回の研究は大規模ですが、それだけに様々な制限がかかっていると考えられます。たとえば　今回の研究において代替療法とされた分類では、実は選択した多くの患者が見落とされている可能性があります。たとえば無治療とされても、実は補完療法を受けておられたり、標準治療のみとされていても、補完療法をこっそりされていたりです。その中には治療結果が大きく異なる患者もいるかもしれません。私の経験からしても、補完療法を併用されている方は0.1％程度では収まらないと思います。ただそれを考えても、これだけの規模で比較すれば、小さな誤差は埋められると思います。補完療法を受けられる方は、標準治療をきちんと完遂されない方が多く、そのため、治療成績が落ちる。代替療法では、標準治療に成績では及ばない。このことは今回の結果から明らかなのではないでしょうか？

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<div id="cms-editor-minieditor-sin177543076082059000" class="cms-content-parts-sin177543076082069800"><p>「先生、サプリメントとか、飲んじゃだめですか？」</p><p>これは患者さんから本当によく尋ねられる質問で、昔からずっと変わりません。<br />がんの治療には、手術・抗がん剤・放射線治療などの「標準治療」があります。<br />これに対して、「<span style="color: rgb(255, 0, 0);"><strong>補完代替医療（ほかんだいたいいりょう）</strong></span>」とは、簡単に言い切ってしまうならば<span style="color: rgb(255, 0, 0);"><strong>これらの治療以外の方法</strong></span>を指します。補完医療と代替医療があるのですが、その違いは、補完医療は標準治療と「一緒に使う」もので、ヨガ、アロマ、サプリメントなどです。代替医療は標準治療の代わりに使うもので、民間療法のみで治療しようとする場合です。重要なのは、代替医療だけでがんを治すことは、現在の医学では証明されていないという点です。というよりも証明されればそれは標準治療だからです。</p><p>最近　JAMAという雑誌に、この質問に対するしっかりした答えが<a href="https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2845669?utm_source=postup_jn&#38;utm_medium=email&#38;utm_campaign=article_alert-jamanetworkopen&#38;utm_content=new_this_week_&#38;utm_term=040526">掲載されています</a>。これをここでまとめてみたいと思います。</p></div><div class="cms-content-parts-sin177543110775076800 box cparts-id403--01 lay-margin-b--3" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177543119621781100"><p>はじめに</p><p>過去数十年にわたる乳がんの外科的および内科的治療における革新により、乳がんの全生存率は向上しています。手術、化学療法、放射線療法、内分泌療法、免疫療法などの従来の治療法は確実に進歩し、結果を出しているにもかかわらず、一部の患者さんは依然として補完代替医療（CAM）を選択し、施行しています。そこで本研究では&#160;乳がん患者におけるCAMと生存率との関連性を明らかにしたいと考えました。</p><p>方法ですが、本研究では、2011年から2021年にかけて乳がんと診断された女性患者に関する国立がんデータベースのデータを分析しました。生存期間は、従来治療群、従来治療と代替医療併用群、および無治療群の間で比較されました。データは2025年5月から2025年12月にかけて分析されました。補完療法または代替療法については、非医療従事者によって実施される治療と定義しました。</p><p>その結果について、乳がんの女性患者2,169,202人のうち、2,157,219人（年齢中央値[IQR]、62歳[52-71歳]）がサンプルに含まれました。</p><p>合計2,106,665人（97.6%）が従来療法を受け、273人（&#60;0.1%）がCAMのみを受け、568人（&#60;0.1%）がCAMと従来療法の併用を受け、49,713人（2.3%）が治療を受けていませんでした。</p><p>従来療法を受けた患者と比較して、CAMのみを受けた患者（調整ハザード比[AHR]、3.67、95%信頼区間、3.03-4.44、P &#8201;&#60; .001）または治療を受けなかった患者（AHR、3.53、95%信頼区間、3.48-3.58、P &#8201;&#60; .001）は死亡リスクが最も高いという結果になりました。</p><p>＊ハザード比ですが、「従来療法を受けた患者と比較して、CAMのみを受けた患者ではハザード比が3.67でした」という表現によって、従来療法を受けた患者と比較して、CAMのみを受けた患者では3.67倍死亡する確率が高い、という意味になります（筆者注）</p><p>従来療法とCAMを併用した患者は、従来療法のみを受けた患者と比較して、内分泌療法（ステージIIでは40.7%対65.2%、P &#8201;&#60; .001）および放射線療法（ステージIIでは59.5%対36.6%、P &#8201;&#60; .001）を受ける可能性が低いということが分かりました。</p><p><span style="color: rgb(255, 0, 0);"><strong>従来療法とCAMを併用した治療を受けた患者は、従来療法のみを受けた患者と比較して、死亡率が高いという結果でした</strong></span>（AHR 1.45、95% CI 1.22-1.72、P &#8201;&#60; .001）。</p></div>
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</div><div class="cms-content-parts-sin177543239127040700 box parts_text_type02 cparts-id120--01 lay-margin-b--3 lay-padding--2" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177543239127051600"><p>上のグラフはカプランメイヤー法によるもので、X軸で右に行くほど、時間が経過していることになります。12moと書いてあればそれは12か月経過した時点を指します。Y軸は生存率です。時間経過が0の時点では全員が生存していても、1年2年と経過するにつれ、亡くなる方が出て、生存されておられる方は減っていきます。つまり傾きが大きいグラフほど、生存率が低いという結果になります。<br />Traditional：　従来の標準治療<br />Combination：　標準治療と補完療法の併用<br />CAM：　代替療法のみ<br />No Therapy：　治療なし</p></div>
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</div><div class="cms-content-parts-sin177543361018477100 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177543361018480900"><p>今回の結果で、代替補完療法のみの患者さんが、治療なしよりも生存されていることには驚きました。そういう見方で見る方もおられるかもしれません。</p><p>ただ今回の研究は大規模ですが、それだけに様々な制限がかかっていると考えられます。</p><p>たとえば　今回の研究において代替療法とされた分類では、実は選択した多くの患者が見落とされている可能性があります。たとえば無治療とされても、実は補完療法を受けておられたり、標準治療のみとされていても、補完療法をこっそりされていたりです。その中には治療結果が大きく異なる患者もいるかもしれません。私の経験からしても、補完療法を併用されている方は0.1％程度では収まらないと思います。</p><p>ただそれを考えても、これだけの規模で比較すれば、小さな誤差は埋められると思います。</p><p><strong>補完療法を受けられる方は、標準治療をきちんと完遂されない方が多く、そのため、治療成績が落ちる。</strong></p><p><strong>代替療法では、標準治療に成績では及ばない。</strong></p><p>このことは今回の結果から明らかなのではないでしょうか？</p></div>
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<item rdf:about="https://www.nishihara-breast.com/blog/2026/03/165/">
<title>マンモグラフィ検査で、心血管疾患を発見できるかもしれない</title>
<link>https://www.nishihara-breast.com/blog/2026/03/165/</link>
<description>現在　人工知能（AI）を用いたマンモグラフィの読影が、進歩し、場合によっては人間の読影を凌駕する成績が出るようになってきています。少なくとも、人間の負担を減らし、発見率を上げることはすでに証明済みといってよく、確実な事実です。恐ろしいのはいったんAIの助けを借りるようになれば、人間の読影技術はそれによって進歩するのではなく、ほぼ確実に劣化することも指摘され始めています。いったん依存してしまえばもはや抜け出せないのです。その問題はいつか触れるとして、最近、AIの助けを借りれば、定期的なマンモグラフィー検査で心血管疾患のリスクが高い女性を特定できる可能性があることが、ある後ろ向きコホート研究で示唆されました。マンモグラフィの画像診断で、AIによって算出された乳房動脈石灰化の量が多いほど、内部検証コホートと外部検証コホートの両方で、その後の大きな心血管イベント（例えば狭心症、心筋梗塞など）のリスク増加と関連していました。例えば、高齢でリスクの高い外部検証コホートでは、乳房動脈石灰化が進行した女性は、追跡期間の中央値7年間で心血管イベントを経験するリスクが高くなっていました。



上記のMMGにおいて　黄色い線で示しているところは乳腺の動脈です。そこに沿って白い小さな点がびっしりと認められます。この動脈に&#8221;動脈硬化&#8221;が発生し、そこに石灰（カルシウム）が沈着することで描出されるようになったものです。


軽度の乳房動脈石灰化（&#62;0-10 mm 2）：調整済みハザード比 1.28（95%信頼区間 1.17-1.39）＊乳房動脈石灰化のない方と比べて心血管イベントを起こす可能性が１．２８倍あるということ中等度の乳房動脈石灰化（10～25 mm2 ）：調整済みハザード比 1.79（95％信頼区間 1.55～2.06）重度の乳房動脈石灰化（&#62;25 mm2 ）：調整済みハザード比 2.80（95％信頼区間 2.36-3.32）


「私たちの研究は、定期で行われるマンモグラフィー検査における、AIによる自動的な乳房内の動脈の石灰化の定量化が、大規模な多民族集団における心血管系有害事象の強力かつ独立した予測因子であることを示しています」と、アトランタのエモリー大学のハリ・トリヴェディ医師らは、この研究で示しました。「この手法は、追加の放射線被曝なしに、定期的なマンモグラフィー検査中に心血管リスク評価を提供し、女性に対するより早期かつ効果的な予防医療を導く可能性がある」と彼らは結論付けました。トリヴェディ氏らは、乳房内の動脈の石灰化が1mm&#178;増加するごとに、主要な心血管イベントのリスクが2～3%有意に増加することを報告しました。この結果は、50歳未満の女性を含むすべての年齢層で有意であり、従来の危険因子やPREVENTリスクスコアとは無関係で、独立したものでした。（PREVENTリスクスコアは最近米国の学会において、汎用的な心血管リスク層別化ツールとして宣伝されたものです。）「乳房内の動脈の石灰化の定量化は、PREVENTのような包括的なリスクモデルに取って代わることを意図したものではないことに留意することが重要です」と著者らは説明しています。「むしろ、乳房内の動脈の石灰化は、見過ごされがちなリスクの高い患者を特定し、かかりつけ医による正式な心血管リスク評価を促すための強力な指標として機能する可能性があります。」「あなたがすでにマンモグラフィー検査を受けている女性の場合、この検査は、心臓の健康状態に関する重要な情報を提供し、コレステロール検査や投薬などの予防策について医師と話し合うきっかけにもなります」と、トリヴェディ氏はプレスリリースで述べています。「臨床医にとっては、現在見過ごされている心血管疾患リスクの高い女性を特定するための実用的な方法となります。」マンモグラフィ検査は定期的に行われるものであるため、それと一緒に心血管リスクも評価するスクリーニングが可能であるならば、それには大きな意味があります。なぜなら、心血管疾患（CVD）は米国では重要な死亡原因の一つだからです。米国では、女性における乳がんは一貫して診断は遅れがちで、かつ受けられる治療も十分とは言えない状態にあります。乳がんの早期発見のためのマンモグラフィーの受検率は40歳以上の女性において70%近くに達しています。実際には、マンモグラフィーで乳房内の動脈の石灰化が指摘された場合、心血管疾患リスク因子の最適化と心不全予防を並行して行うべきであると、カリフォルニア大学サンディエゴ校のロリ・ダニエルズ医師は付随する論説で提言しています。「重要なのは、乳房内の動脈の石灰化は、単純に心臓の冠動脈石灰化とイコールではなく、代用指標ではないということです」と彼女は書いている。「両者は相関関係にあるものの、病理学的には異なります。しかし動脈中膜に主に存在している乳房内の動脈の石灰化は、血管の老化と動脈硬化を反映しています。この区別は臨床的に重要です。なぜなら、これらの併存疾患は心室硬化、ひいては心不全、特に駆出率が保たれた心不全の発症と強く関連しているからです」と彼女は付け加えました。トリヴェディ氏らは、この後ろ向き研究において、スクリーニングマンモグラフィーを受けた2つの医療システムに属する女性を対象としました。1つはエモリー・ヘルスケアの内部（自施設）検証コホート（n=74,124、平均年齢55.5歳）、もう1つはメイヨー・クリニックの外部（他施設）検証コホート（n=49,638、平均年齢59.5歳）です。主要心血管イベントおよびPREVENTのリスク変数は、電子カルテから抽出されました。主要心血管イベントには、急性心筋梗塞、脳卒中、心不全、および全死因死亡が含まれます。乳房内の動脈の石灰化分析では左右両方の乳房を対象としましたが、各患者の最終結果としては、検出された値が最も高かった側の乳房のみを使用しました。最終的に、研究参加者の16.1%（内部コホート）および20.6%（外部コホート）で乳房内の動脈の石灰化が検出されました。「本研究は、単一の包括的なリスクモデルをある施設で開発し、それを別の施設で外部検証するという従来の方法とは異なり、異なる集団における乳房内の動脈の石灰化の定量化の予後予測価値を検証することを目的として設計されました」と著者らは述べています。「言い換えれば、私たちの目標は、集団全体に適用できる『最適な』リスクモデルを作成することではなく、ベースラインリスクが異なる集団においても、独立した予測因子としての乳房内の動脈の石灰化の付加的な価値を示すことでした。普遍的なリスクモデルを開発することの難しさは、動脈硬化性心血管疾患やPREVENTリスク計算ツールが特定の集団にはうまく適用できないことを示すデータにも表れている」と彼らは付け加えました。（この部分は難しいですが、こうした検証はある程度施設に依存していて、ある施設では成り立つけれども、他施設では成り立たない、がありうるということをできるだけ排除するように考えた研究です、と言っています。つまりどの施設であっても、このことは成り立つ、と言っているわけです。）特筆すべき点として、この研究は人種的にかなり多様であったものの、アジア系、ヒスパニック系、ネイティブアメリカンの代表性は依然として限られていた。「この研究のユニークなことは、実用的で直感的な報告指標である乳房内の動脈の石灰化を面積（mm&#178;）として定量化した点にあります。あるなしの感覚的なものを、定量化し、それが心血管疾患のリスクにつながることが証明されました。これは単なる主観ではありません。物理的な単位を用いることで、ベンダー間の標準化を加速させ、再現可能な閾値を容易にし、実装ワークフローを円滑化できる可能性があります。（難しくいっていますが、つまりAIに組み込んでしまえば、どの施設でも心疾患リスクを同時に判定できるようになる可能性がある、」「乳房内の動脈の石灰化の面積をわれわれは指標としましたが、最終的にどのような報告指標が採用されるかにかかわらず、女性の重要な死因である心疾患の予防を推進するために、女性が既に信頼を寄せている接点であるマンモグラフィ検診を活用し、乳房内の動脈の石灰化の評価を観察段階から実施段階へと移行させるべき時が来ています」と彼女は結論付けました。

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<dc:date>2026-03-23T08:10:00+09:00</dc:date>
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<div id="cms-editor-minieditor-sin177422119310317100" class="cms-content-parts-sin177422119310325900"><p>現在　人工知能（AI）を用いたマンモグラフィの読影が、進歩し、場合によっては人間の読影を凌駕する成績が出るようになってきています。少なくとも、人間の負担を減らし、発見率を上げることはすでに証明済みといってよく、確実な事実です。恐ろしいのはいったんAIの助けを借りるようになれば、人間の読影技術はそれによって進歩するのではなく、ほぼ確実に劣化することも指摘され始めています。いったん依存してしまえばもはや抜け出せないのです。</p><p>その問題はいつか触れるとして、最近、AIの助けを借りれば、定期的なマンモグラフィー検査で心血管疾患のリスクが高い女性を特定できる可能性があることが、<a href="https://academic.oup.com/eurheartj/advance-article/doi/10.1093/eurheartj/ehag128/8501420?login=false">ある後ろ向きコホート研究</a>で示唆されました。</p><p>マンモグラフィの画像診断で、AIによって算出された乳房動脈石灰化の量が多いほど、内部検証コホートと外部検証コホートの両方で、その後の大きな心血管イベント（例えば狭心症、心筋梗塞など）のリスク増加と関連していました。例えば、高齢でリスクの高い外部検証コホートでは、乳房動脈石灰化が進行した女性は、追跡期間の中央値7年間で心血管イベントを経験するリスクが高くなっていました。</p></div><div class="cms-content-parts-sin177422702893878900 box cparts-id403--01 lay-margin-b--3" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177422708368616600"><p>上記のMMGにおいて　黄色い線で示しているところは乳腺の動脈です。そこに沿って白い小さな点がびっしりと認められます。この動脈に&#8221;動脈硬化&#8221;が発生し、そこに石灰（カルシウム）が沈着することで描出されるようになったものです。</p></div>
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</div><div class="cms-content-parts-sin177422159394991700 box parts_text_type02 cparts-id120--01 lay-margin-b--3 lay-padding--2" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177422159394996300"><p>軽度の乳房動脈石灰化（&#62;0-10 mm 2）：調整済みハザード比 <strong><span style="color: rgb(255, 0, 0);">1.28</span></strong>（95%信頼区間 1.17-1.39）<br /><span style="color: rgb(255, 0, 0);">＊<span style="font-family: Avenir, &#34;Helvetica Neue&#34;, Helvetica, Arial, 游ゴシック, YuGothic, &#34;ヒラギノ角ゴ ProN W3&#34;, &#34;Hiragino Kaku Gothic ProN&#34;, メイリオ, Meiryo, sans-serif;">乳房動脈石灰化のない方と比べて心血管イベントを起こす可能性が１．２８倍あるということ</span></span></p><p>中等度の乳房動脈石灰化（10～25 mm2 ）：調整済みハザード比<strong><span style="color: rgb(255, 0, 0);"> 1.79</span></strong>（95％信頼区間 1.55～2.06）</p><p>重度の乳房動脈石灰化（&#62;25 mm2 ）：調整済みハザード比 <strong><span style="color: rgb(255, 0, 0);">2.80</span></strong>（95％信頼区間 2.36-3.32）</p></div>
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</div><div class="cms-content-parts-sin177422171546411400 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177422171546415900"><p>「私たちの研究は、定期で行われるマンモグラフィー検査における、AIによる自動的な乳房内の動脈の石灰化の定量化が、大規模な多民族集団における心血管系有害事象の強力かつ独立した予測因子であることを示しています」と、アトランタのエモリー大学のハリ・トリヴェディ医師らは、この研究で示しました。</p><p>「この手法は、追加の放射線被曝なしに、定期的なマンモグラフィー検査中に心血管リスク評価を提供し、女性に対するより早期かつ効果的な予防医療を導く可能性がある」と彼らは結論付けました。</p><p>トリヴェディ氏らは、乳房内の動脈の石灰化が1mm&#178;増加するごとに、主要な心血管イベントのリスクが2～3%有意に増加することを報告しました。この結果は、50歳未満の女性を含むすべての年齢層で有意であり、従来の危険因子やPREVENTリスクスコアとは無関係で、独立したものでした。（PREVENTリスクスコアは最近米国の学会において、汎用的な心血管リスク層別化ツールとして宣伝されたものです。）</p><p>「乳房内の動脈の石灰化の定量化は、PREVENTのような包括的なリスクモデルに取って代わることを意図したものではないことに留意することが重要です」と著者らは説明しています。「むしろ、乳房内の動脈の石灰化は、見過ごされがちなリスクの高い患者を特定し、かかりつけ医による正式な心血管リスク評価を促すための強力な指標として機能する可能性があります。」</p><p>「あなたがすでにマンモグラフィー検査を受けている女性の場合、この検査は、心臓の健康状態に関する重要な情報を提供し、コレステロール検査や投薬などの予防策について医師と話し合うきっかけにもなります」と、トリヴェディ氏はプレスリリースで述べています。「臨床医にとっては、現在見過ごされている心血管疾患リスクの高い女性を特定するための実用的な方法となります。」</p><p>マンモグラフィ検査は定期的に行われるものであるため、それと一緒に心血管リスクも評価するスクリーニングが可能であるならば、それには大きな意味があります。なぜなら、心血管疾患（CVD）は米国では重要な死亡原因の一つだからです。</p><p>米国では、女性における乳がんは一貫して診断は遅れがちで、かつ受けられる治療も十分とは言えない状態にあります。乳がんの早期発見のためのマンモグラフィーの受検率は40歳以上の女性において70%近くに達しています。</p><p>実際には、マンモグラフィーで乳房内の動脈の石灰化が指摘された場合、心血管疾患リスク因子の最適化と心不全予防を並行して行うべきであると、カリフォルニア大学サンディエゴ校のロリ・ダニエルズ医師は付随する論説で提言しています。</p><p>「重要なのは、乳房内の動脈の石灰化は、単純に心臓の冠動脈石灰化とイコールではなく、代用指標ではないということです」と彼女は書いている。「両者は相関関係にあるものの、病理学的には異なります。しかし動脈中膜に主に存在している乳房内の動脈の石灰化は、血管の老化と動脈硬化を反映しています。この区別は臨床的に重要です。なぜなら、これらの併存疾患は心室硬化、ひいては心不全、特に駆出率が保たれた心不全の発症と強く関連しているからです」と彼女は付け加えました。</p><p>トリヴェディ氏らは、この後ろ向き研究において、スクリーニングマンモグラフィーを受けた2つの医療システムに属する女性を対象としました。1つはエモリー・ヘルスケアの内部（自施設）検証コホート（n=74,124、平均年齢55.5歳）、もう1つはメイヨー・クリニックの外部（他施設）検証コホート（n=49,638、平均年齢59.5歳）です。主要心血管イベントおよびPREVENTのリスク変数は、電子カルテから抽出されました。主要心血管イベントには、急性心筋梗塞、脳卒中、心不全、および全死因死亡が含まれます。</p><p>乳房内の動脈の石灰化分析では左右両方の乳房を対象としましたが、各患者の最終結果としては、検出された値が最も高かった側の乳房のみを使用しました。最終的に、研究参加者の16.1%（内部コホート）および20.6%（外部コホート）で乳房内の動脈の石灰化が検出されました。</p><p>「本研究は、単一の包括的なリスクモデルをある施設で開発し、それを別の施設で外部検証するという従来の方法とは異なり、異なる集団における乳房内の動脈の石灰化の定量化の予後予測価値を検証することを目的として設計されました」と著者らは述べています。「言い換えれば、私たちの目標は、集団全体に適用できる『最適な』リスクモデルを作成することではなく、ベースラインリスクが異なる集団においても、独立した予測因子としての乳房内の動脈の石灰化の付加的な価値を示すことでした。普遍的なリスクモデルを開発することの難しさは、動脈硬化性心血管疾患やPREVENTリスク計算ツールが特定の集団にはうまく適用できないことを示すデータにも表れている」と彼らは付け加えました。<br />（この部分は難しいですが、こうした検証はある程度施設に依存していて、ある施設では成り立つけれども、他施設では成り立たない、がありうるということをできるだけ排除するように考えた研究です、と言っています。つまりどの施設であっても、このことは成り立つ、と言っているわけです。）</p><p>特筆すべき点として、この研究は人種的にかなり多様であったものの、アジア系、ヒスパニック系、ネイティブアメリカンの代表性は依然として限られていた。</p><p>「この研究のユニークなことは、実用的で直感的な報告指標である乳房内の動脈の石灰化を<strong><span style="color: rgb(255, 0, 0);">面積（mm&#178;）として定量化した</span></strong>点にあります。あるなしの感覚的なものを、定量化し、それが心血管疾患のリスクにつながることが証明されました。これは単なる主観ではありません。物理的な単位を用いることで、ベンダー間の標準化を加速させ、再現可能な閾値を容易にし、実装ワークフローを円滑化できる可能性があります。（難しくいっていますが、つまりAIに組み込んでしまえば、どの施設でも心疾患リスクを同時に判定できるようになる可能性がある、」</p><p>「乳房内の動脈の石灰化の面積をわれわれは指標としましたが、最終的にどのような報告指標が採用されるかにかかわらず、女性の重要な死因である心疾患の予防を推進するために、女性が既に信頼を寄せている接点であるマンモグラフィ検診を活用し、乳房内の動脈の石灰化の評価を観察段階から実施段階へと移行させるべき時が来ています」と彼女は結論付けました。</p></div>
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<item rdf:about="https://www.nishihara-breast.com/blog/2026/03/164/">
<title>AIなのか、タモキシフェンなのか、で思うこと</title>
<link>https://www.nishihara-breast.com/blog/2026/03/164/</link>
<description>AI（アリミデックスやフェマーラ、アロマシン）なのか、SERM（タモキシフェン、トレミフェン）なのか、これが実はとても深い問題を含んでいるのです。簡単に言い切れば、乳がんによる死亡を抑制してくれる効果はAIを100点としたらタモキシフェンは89点です。たしかに弱い。そして副作用に関しては代表的なものを挙げるとタモキシフェンは子宮体癌、AIは骨粗しょう症になるでしょう。え、副作用ががんなの、癌の再発を抑えるために他のガンが発生してたら意味ないじゃん。それならAIの圧勝でしょう。皆さんもそう思いますか？私は違う考え方をします。これに関して、詳しくはこのブログで何度も触れてきましたが、子宮体がんはタモキシフェンを飲んでいなくても65歳以上であれば年間千人に一人は発症します。つまり0.１％です。飲んでいる方で多く見積もって１０００人に二人なので0.２％と考えられます。AIによる骨折の発生ですが、5年以上継続した場合、1.35倍になります。65歳以上の女性では10万人あたり年間約 646人 が大腿骨骨頭骨折を経験するとされていますので、千人に6人、0.６％とされます。もちろんこれは大腿骨骨頭に限定していますので、腰椎の圧迫骨折なども含めるともっと確率は上がります。そしてもう一つ大事な情報ですが、タモキシフェンは骨を強くする、守る方向に働きます。AIが子宮体がんの確率を落とす効果があるかについては報告はありません。そしてタモキシフェンの子宮内膜への刺激は薬をやめればなくなります。つまり可逆的ですが、AIによって進んだ骨粗鬆症は、たとえAIをやめても原則元には戻せません。現状　乳がん術後のホルモン治療は10年継続するように指導されている方は多いと思いますが、閉経後に限定した場合、その多くは60歳以上の女性になると思いますが、70歳になるまで10年ずっとAIで行くかどうかは、慎重でなければならない、と私は考えています。がんを抑制する効果は高くても、骨が脆くなってしまって、Quality of Life（＝QOL) 生活の質、が下がってしまったら、元も子もない、と考えているからなのです。



ノースカロライナ大学チャペルヒル校ラインバーガー総合がんセンターのダニエル・R・リチャードソン医学博士（理学修士）らが最近発表した研究結果では、706人の進行したがん患者さんのうち、生存期間の延長を優先したのはわずか8.4％であったのに対し、QOLの維持を優先したのは71.7％で、残りはどちらでもないか中立だったと報告しました。さらにクラスターランダム化試験の二次分析によると、進行がんを患う高齢患者は生存期間の延長よりも生活の質（QoL）の維持を優先する傾向があり、そして結局患者さんがどちらを希望し、優先しているかどうかに関わらず、こうした好みによって患者の転帰に差は生じなかったと言うこともわかりました。つまり事前の治療変更、またはグレード 3 ～ 5 の治療関連有害事象 (TRAE)、入院、死亡率などの下流の臨床結果がどちらを優先するかが異なる患者グループ間で比較しても結局差がなかったのです。それはおそらくそういった患者さんの志向によって、治療者が内容を変更することがないことも示していると考えられました。編集者のメモオクラホマシティにあるオクラホマ大学ヘルス・スティーブンソンがんセンターの医学博士、公衆衛生学修士、経営学修士であり、JAMA Oncologyの副編集者でもあるライアン・D・ニップ氏は、「がん患者の大半は高齢者であり、この集団の QoL の優先事項を評価し、対処する研究をさらに進める必要がある」と書いています。「この研究が示したように、がんを患う高齢者は生存期間の延長よりもQOLの維持を優先することが多いのですが、私の知る限り、こうした患者のQOL向上を目的とした介入を評価した研究はほとんどありません」と彼は指摘しました。「こうした取り組みには、患者中心のケアを促進し、老年腫瘍学の分野で行われている革新的な研究に基づいた介入の開発と検証が含まれます。」




乳がん術後のホルモン治療に関しても、この研究と同じことが言えそうな気がします。少なくとも65歳を超えた方に関しては、ホルモン治療を受けるかどうか、だけにとどまらず、その得られる効果、そして副作用も説明した上で、AIを選ぶか、SERMを選ぶか、話し合う必要があると私は考えます。そしてはそれはホルモン治療開始のその時だけではなく、たとえば１年ごとに副作用の出現やその程度を見極めながら、繰り返し話し合っていく必要があると思うのです。そしてそうして患者さんの志向を聞いて、ホルモン剤を選んでいった場合と、医療側が最善と思われるホルモン剤を一方的に決めていった場合で、生存予後にどの程度の差が生じるのか、生じないのか？　そしてその患者さんの人生の満足度にどのような影響が及ぶのか、ライアン先生の主張されているように、きちんと調査されるべきではないか、と私は考えます。


まとめ　進行がんを患う高齢者を対象とした研究では、生存期間の延長を優先したのはわずか8.4%であったのに対し、生活の質（QoL）の維持を優先したのは71.7%でした。生存を優先した患者とQOLを優先した患者の間で、初期治療の変更や臨床結果に有意差はありませんでした。これらのデータは、現在の腫瘍治療提供システムが患者の好みに対応できていないことを示唆していると研究者らは述べました。私はこの結果をAIとSERMに準えて（なぞらえて）みました。乳がんを患った高齢者を対象とした研究では、生存期間の延長を優先したのはXX%であったのに対し、生活の質（QoL）の維持を優先したのはZZ%でした。（もちろんまだそのデータはありません。）生存を優先した患者とQOLを優先した患者の間で、初期治療の変更や臨床結果に有意差は〇〇した。（差が出るでしょうか？　出ないのでしょうか？）このデータから、今後は特に高齢の女性乳がん患者さんにおいては、患者さんの志向を加味してホルモン剤を臨機応変に決定していく＊＊＊＊（べきなのでしょうか？　まだわかっていません。）

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<dc:date>2026-03-07T09:20:00+09:00</dc:date>
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<div id="cms-editor-minieditor-sin177284332036579400" class="cms-content-parts-sin177284332036587200"><p>AI（アリミデックスやフェマーラ、アロマシン）なのか、SERM（タモキシフェン、トレミフェン）なのか、これが実はとても深い問題を含んでいるのです。</p><p>簡単に言い切れば、乳がんによる死亡を抑制してくれる効果はAIを100点としたらタモキシフェンは89点です。たしかに弱い。</p><p>そして副作用に関しては代表的なものを挙げるとタモキシフェンは子宮体癌、AIは骨粗しょう症になるでしょう。</p><p>え、副作用ががんなの、癌の再発を抑えるために他のガンが発生してたら意味ないじゃん。それならAIの圧勝でしょう。皆さんもそう思いますか？私は違う考え方をします。</p><p>これに関して、詳しくはこのブログで何度も触れてきましたが、子宮体がんはタモキシフェンを飲んでいなくても65歳以上であれば年間千人に一人は発症します。つまり0.１％です。飲んでいる方で多く見積もって１０００人に二人なので<span style="color: rgb(255, 0, 0);">0.２％</span>と考えられます。</p><p>AIによる骨折の発生ですが、5年以上継続した場合、1.35倍になります。65歳以上の女性では10万人あたり年間約 646人 が大腿骨骨頭骨折を経験するとされていますので、千人に6人、<span style="color: rgb(255, 0, 0);">0.６％</span>とされます。もちろんこれは大腿骨骨頭に限定していますので、腰椎の圧迫骨折なども含めるともっと確率は上がります。</p><p>そしてもう一つ大事な情報ですが、タモキシフェンは骨を強くする、守る方向に働きます。AIが子宮体がんの確率を落とす効果があるかについては報告はありません。そしてタモキシフェンの子宮内膜への刺激は薬をやめればなくなります。つまり可逆的ですが、AIによって進んだ骨粗鬆症は、たとえAIをやめても原則元には戻せません。</p><p>現状　乳がん術後のホルモン治療は10年継続するように指導されている方は多いと思いますが、閉経後に限定した場合、その多くは60歳以上の女性になると思いますが、70歳になるまで10年ずっとAIで行くかどうかは、慎重でなければならない、と私は考えています。がんを抑制する効果は高くても、骨が脆くなってしまって、Quality of Life（＝QOL) 生活の質、が下がってしまったら、元も子もない、と考えているからなのです。</p></div><div class="cms-content-parts-sin177298025345820600 box cparts-id403--02 lay-margin-b--3" col-flex="1-2" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-img-block lay-img-width--max lay-col12-xs-12 lay-col12-md-6 lay-col12-lg-6"><img id="cms-editor-image-sin177298025345866400" class="cparts-editsite--img cms-easy-edit" alt="" src="https://nishihara-breast.com/images/Blog02/obaasan_itameru.png" width="330"/></div>
<div class="cparts-img-block lay-img-width--max lay-col12-xs-12 lay-col12-md-6 lay-col12-lg-6"><img id="cms-editor-image-sin177298025345874500" class="cparts-editsite--img cms-easy-edit" alt="" src="https://nishihara-breast.com/images/Blog02/body_sebone_appaku_kossetsu.png" width="330"/></div>
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177298030021176700"><p>ノースカロライナ大学チャペルヒル校ラインバーガー総合がんセンターのダニエル・R・リチャードソン医学博士（理学修士）らが最近発表した<a href="https://www.medpagetoday.com/hematologyoncology/othercancers/120169?xid=nl_mpt_DHE_2026-03-05&#38;mh=f06740e521f58eb37cf5bf4a1a1b6582&#38;zdee=gAAAAABm4vjRcgJgcEFf2b29CicqsgIy7qa2Go1iKdZuO27B4RiVbokXa8F5oDda8CdXkSAdw7AWqrlyDuIGBQ_tVho-jCaMjprispOgShhr2HRstwaBkJM%3D&#38;utm_source=Sailthru&#38;utm_medium=email&#38;utm_campaign=Daily%20Headlines%20Evening%20-%20Randomized%202026-03-05&#38;utm_term=NL_Daily_DHE_dual-gmail-definition">研究結果</a>では、706人の進行したがん患者さんのうち、生存期間の延長を優先したのはわずか8.4％であったのに対し、QOLの維持を優先したのは71.7％で、残りはどちらでもないか中立だったと報告しました。</p><p>さらにクラスターランダム化試験の二次分析によると、進行がんを患う高齢患者は生存期間の延長よりも生活の質（QoL）の維持を優先する傾向があり、そして結局患者さんがどちらを希望し、優先しているかどうかに関わらず、こうした好みによって患者の転帰に差は生じなかったと言うこともわかりました。つまり事前の治療変更、またはグレード 3 ～ 5 の治療関連有害事象 (TRAE)、入院、死亡率などの下流の臨床結果がどちらを優先するかが異なる患者グループ間で比較しても結局差がなかったのです。それはおそらくそういった患者さんの志向によって、治療者が内容を変更することがないことも示していると考えられました。</p><p>編集者のメモオクラホマシティにあるオクラホマ大学ヘルス・スティーブンソンがんセンターの医学博士、公衆衛生学修士、経営学修士であり、JAMA Oncologyの副編集者でもあるライアン・D・ニップ氏は、「がん患者の大半は高齢者であり、この集団の QoL の優先事項を評価し、対処する研究をさらに進める必要がある」と書いています。「この研究が示したように、がんを患う高齢者は生存期間の延長よりもQOLの維持を優先することが多いのですが、私の知る限り、こうした患者のQOL向上を目的とした介入を評価した研究はほとんどありません」と彼は指摘しました。「こうした取り組みには、患者中心のケアを促進し、老年腫瘍学の分野で行われている革新的な研究に基づいた介入の開発と検証が含まれます。」</p></div>
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177298069879129300"><p>乳がん術後のホルモン治療に関しても、この研究と同じことが言えそうな気がします。</p><p>少なくとも65歳を超えた方に関しては、ホルモン治療を受けるかどうか、だけにとどまらず、その得られる効果、そして副作用も説明した上で、AIを選ぶか、SERMを選ぶか、話し合う必要があると私は考えます。そしてはそれはホルモン治療開始のその時だけではなく、たとえば１年ごとに副作用の出現やその程度を見極めながら、繰り返し話し合っていく必要があると思うのです。</p><p>そしてそうして患者さんの志向を聞いて、ホルモン剤を選んでいった場合と、医療側が最善と思われるホルモン剤を一方的に決めていった場合で、生存予後にどの程度の差が生じるのか、生じないのか？　そしてその患者さんの人生の満足度にどのような影響が及ぶのか、ライアン先生の主張されているように、きちんと調査されるべきではないか、と私は考えます。</p></div>
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177298120765680900"><p>まとめ　</p><p>進行がんを患う高齢者を対象とした研究では、生存期間の延長を優先したのはわずか8.4%であったのに対し、生活の質（QoL）の維持を優先したのは71.7%でした。</p><p>生存を優先した患者とQOLを優先した患者の間で、初期治療の変更や臨床結果に有意差はありませんでした。</p><p>これらのデータは、現在の腫瘍治療提供システムが患者の好みに対応できていないことを示唆していると研究者らは述べました。</p><p>私はこの結果をAIとSERMに準えて（なぞらえて）みました。</p><p><span style="color: rgb(0, 0, 255);">乳がんを患った高齢者を対象とした研究では、生存期間の延長を優先したのはXX%であったのに対し、生活の質（QoL）の維持を優先したのはZZ%でした。（もちろんまだそのデータはありません。）</span></p><p><span style="color: rgb(0, 0, 255);">生存を優先した患者とQOLを優先した患者の間で、初期治療の変更や臨床結果に有意差は〇〇した。（差が出るでしょうか？　出ないのでしょうか？）</span></p><p><span style="color: rgb(0, 0, 255);">このデータから、今後は特に高齢の女性乳がん患者さんにおいては、患者さんの志向を加味してホルモン剤を臨機応変に決定していく＊＊＊＊（べきなのでしょうか？　まだわかっていません。）</span></p></div>
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<item rdf:about="https://www.nishihara-breast.com/blog/2026/02/163/">
<title>乳腺の自己チェックで大切なこと　～乳がんは触ってわかるのか　隠された事実～</title>
<link>https://www.nishihara-breast.com/blog/2026/02/163/</link>
<description>最初に述べますが、このブログは必ず最後まで読める方が読んでください。抜き出しや、最初だけ読む、は厳禁です。誤って受け取られる可能性が高いからです。そのつもりで読んでください。私のブログでも、また私の外来でも、また著作でも、講演でも、私はずっと乳腺の自己チェックの大切さを説き、そして勧めてきました。その際に多くの方からされる質問は、「本当に　乳がんは触ってわかるのか？」です。誤解を恐れずに驚くような解答をします。「乳がんは自己チェックではわからない」が答えです。皆さんが、自分で触っていて、これががんだ、と確信できるようであればもはや遅い可能性が高いのです。だからがんを探そうとしてはいけないのです。もちろん、乳がんはどんどん大きくなってくるので、進行がんにまで至れば必ずわかります。「本当に　乳がんは触ってわかるのか？」の質問には、「触っていたら早期で発見できるのか？」「乳がんで死なずにすむのか？」という内容が省略されています。自己チェックで乳がんは本当に早期発見できるか？　触っていれば、乳がん死は防げるか？　これは現状では実は否定されています。「乳がん」を自己チェックする、という指導方法では死亡率は下げられないことがすでに分かっているのです。この問題は非常に誤解を生みやすいのであえて触れないようにしてきました。ただとても大事なことなので、包み隠さず言わなければ真意が伝わらないことに気付きました。その真意とは、私は乳腺の自己チェックにおいて、がんを探せとは言っていません。先月と比べて変化を見落とすな、と言っています。変化に気付く、そのためには同じ条件で比較する必要があります。また過去と比較しなければならないので、あまり間隔が空くと難しくなります。だから生理後に、定期的に必ずチェックする習慣をつけてください、と申しているのです。乳がんと確信できる段階まで待ってはいけないのです。変化の段階で気づく必要がある。これは私の外来に来られた方のほとんどは聞いておられると思います。もはや頭がこんがらがってきたと思います。だから避けてきた話題なのです。それでもなんとかその解説をしてみようと思います。



定期的な乳腺の自己チェックのエビデンス定期的な乳腺の自己チェックを「教える／毎月やるよう指導する」よう介入することで、乳がん死は減少するか、について主要なエビデンスは、大規模なクラスターランダマイズ前向き試験が２本（中国・上海とロシア）で行われました。これらをまとめたCochraneレビューというものが公表されています。Cochraneレビューでは、2つの大規模試験データから、乳がん死亡の減少は示されず、一方で害（良性病変の発見増・生検増）が増えるため、スクリーニングとしての自己チェックは推奨できないと結論づけています。また論考として Hackshawら（2003）が、生検が有意に増える（相対リスク 1.53, 95%CI 1.44&#8211;1.63）一方で、死亡減少は示されない、という要旨を示しています。中国・上海（JNCI 2002 最終報告）では乳腺の自己チェック指導群 vs 対照群で、乳がん死亡は差がなかった（累積RR &#8776; 1.04, 95%CI 0.82&#8211;1.33）一方で、良性乳房病変の診断が増える（＝偽陽性&#8594;精査・生検が増える方向）という結果になりました。ロシア（St Petersburg/WHO関連の試験報告）でも、要約レベルではありますが、良性・悪性の検出や生検適応が介入群で増えることが示されています（＝過剰精査方向）。米国のUSPSTF（2009）（マンモグラフィ検診は２年おき、４０歳から７４歳まで、と決定した米国の公的機関）は「乳腺の自己チェックを教えることに反対（D推奨）」を明記しています。American Cancer Society（ACS）も、FAQで「BSEは（ルーチンとして）もはや推奨しない」旨を述べています。


ここまで読まれて皆さんもビックリされたと思います。４０歳を超えられた女性なら、昔乳がんの検診といえば、お医者さんのところに行って、&#8221;視触診&#8221;をされていたのを覚えておられる方もいると思います。現在ではそれは全くされていませんよね。何度も言いますが、乳がんは大きくなってくるので、大きな乳がんは必ずわかります。医者が触っても、皆さんがご自身で触っても、です。しかしそれが早期でなければ、乳がん死の抑制は期待できません。つまり医者が触れば乳がんは見つかるのか　皆さんが触れば見つからないのか　ではなくて、医者が触れば皆さんが触るより、早期、つまり乳がんを小さく見つけられる、だから乳がん死を抑制できる、その証拠がないと、わざわざ検診を受ける意味はないのです。それは結局証明されませんでした。だから現在されていないのです。そして同じく、皆さんに自己チェックを勧めても、早期がんで発見することはできなかった、むしろいらない検査ばかり増えた、だから推奨しない、となったのです。


ではなぜ私は自己チェックを勧めているのか？それを知っていてなぜ私は乳腺の自己チェックを勧めるのか？それは自己チェックの目標を変える必要がある、そして目標を変えれば有効である、と考えているからです。「がんを見つける」という指導から、「条件をそろえて変化に気付く」指導に切り替える必要がある、そうすれば早期がんで乳がんのしこりに気付けるのではないか、そして本当の乳がん以外のものを気にしてしまい、不要な検査を受けることも防げるではないか、と私は考えているのです。だから「乳腺を自己チェックしていれば、がんはわかりますか？」という質問には、わかります、と答えてはいけないように考えています。それはその方は間違いなく、がんを探しているからです。私は、条件をそろえて比較することで、先月との違いに気付いてほしい、と言っているのです。現在　３０歳代の女性の乳がん死が増えてきています。そして３０歳代の女性には検診を付与する公的なルールがありません。もし乳がんに罹患されても自分で気づくしか助かる道はないのです。検診は行われていない、そして自分で触っても早期では見つからない、無駄な検査が増えるだけ、もしそうだとしたら３０歳代で、もっといえば２０歳代で、日本では６０歳以上で乳がんになったら、もはや死ぬしかありません。運が悪かった、そうなります。それは嘘です。検診で発見されていなくても、自分で早期で乳がんを見つけて医療機関を受診され、ちゃんと助かっている方も多いからです。下の図を見てください。自分で見つけてこられた方の中でステージ　I　早期がんの方の割合と、検診で見つかったがんの患者さんの中でのステージ　I　早期がんの方の割合はそんなに違わないのです。ステージ　０はDCISといってしこりをそもそも作らないので、自分ではまず見つけられません。自分で見つけても、検診でみつけても、ステージ　Iの比率はそれほど変わらない。とすればその自分で早期で乳がんに気付いた人にどんな特徴があったのか、を見直す必要がある。早期で見つけられなかった人にどんな反省点があったのか、を見直す必要があると考えます。




なぜ自分で発見された乳がんに早期発見と進行がんの違いが出てしまうのか？まず　検証の必要すらないことに、定期的にチェックする習慣があったのか？　は言うまでもないでしょう。それ以外のヒントを提示したいと思います。私のクリニックで、ビー玉チェックをされていて、乳がんに気付かれてこられた４人の患者さんについてお話ししたいと思います。ちなみにビー玉を見つけたと言ってこられて、乳がんではなかった方は２名です。当院では毎年述べ２万人強が受診されていて、乳がんは２００名以上見つけています。その中の４名はまださみしい数ですが、考えてみてください。その４名の方は定期的に当院で乳腺の検診を受けていて、その検診と検診の間で自分で乳がんを見つけているのです。その４名の方には共通の特徴があります。まず検診を受けて異常なし、とされて、およそ３－５か月で、ビー玉に気付かれている。（これは検診をしているものにも脅威です。まず前回の検診の際にもちいさながんは発生していたはずです。見つけられなかった、ということですので。）マンモグラフィではすべて確認できませんでした。乳腺超音波検査で、訴えられているしこりの位置に異常を認め、測定上　５㎜が３名　８㎜が１名でした。８㎜だった方は乳腺の乳頭より下側でした。５㎜の方は乳腺が比較的薄い上側でした。また非常に印象深いのは、来られた際のお話から、実は外来に来られるその１か月前から固い変化に気付いておられたそうです。でも自信がなかったからもう１か月待ってみた。生理が終わったので触ってみたら間違いなく、「大きくなっていた」から受診した、と言われたことです。乳がんではなかった２名の方はビー玉を見つけてすぐに受診された方でした。逆に、最近の話題で　梅宮アンナさんが毎年検診を受けていたのに、進行がんとして発見された、ということがあります。北斗晶さんも同様です。お二人とも、毎年検診されていました。つまり検診を受けることで安心してしまえば、乳がんがかなり大きくなるまで気づきにくくなることもまたあり得ると思います。「検診を受けていても、いなくても」「生理後に条件をそろえて」　「定期的にチェックを行い」「乳腺の変化を見落とさない」これをそろえることで初めて自己チェックの効果が出てくるのではないか、私が生きている間に、３８万人のデータまでは無理であっても、自己チェックを肯定する証拠が出せればと思っています。


大変長くなりました。この内容は非常に誤解を生みやすく、今まで避けてきた話題です。しかしお付き合いいただけた方はわかっていただけたと思います。私は乳腺の自己チェックで早期がんを発見できる、と考えているのです。ただそれには正しい教育が不可欠で、間違った教育をすればしないほうがましな事態に陥ることも確実なのです。だからあえてこの記事を書きました。もう一度　ここで強調しておきます。がんを探せとは言っていません。私は、先月と比べて変化を見落とすな、と言っているのです。皆さんが娘さんや、周囲の方に、自己チェックを勧める際、ぜひ、がんを探せ、という言葉を使わないでほしいのです。もしそう教えてしまえば、もしなにか異常があっても、痛くないから乳がんじゃないだろう、動くから乳がんじゃないだろう、と自分で判断して相談してくれない。変化があればその段階で気にしておく必要があるのです。自分でもはっきりがんだとわかったら遅い。「変化を見落とすな」「もし気づいたらすぐにお母さんに言いなさい」「相談しなさい」　これ一択です。付記実際のガイドラインとのズレ国際的な医学ガイドライン（米国がん協会や英国NICEなど）は、近年では かつて推奨されていた自己触診（BSE：Breast Self-Examination）を「強く推奨しない」方向に変えています。代わりに「乳房に変化がないかに留意する（Breast Awareness）」という概念が重視されています。つまり、州法で教育が義務づけられている内容と最新の医学的推奨にはズレがあることがわかります。つまり米国でも法律上は自己チェックを勧める、となっているのですが、その内容はすでに、自己チェックから「乳房に変化がないかに留意する（ブレスト・アウェアネス）」に変化しているのです。医師による触診による検診これに関してはほぼ否定されたと思っています。医師の触診では過去と比較ができない、それが致命的に弱点です。微細な変化に気付けない。医師が前回の触診を覚えているはずがないからです。おそらく覚えていて比較ができるのは、こんなところに固いところが先月あったっけ、そう気づくことができるのはご本人だけでしょう。

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<dc:date>2026-02-10T08:00:00+09:00</dc:date>
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<div id="cms-editor-minieditor-sin177067845582576000" class="cms-content-parts-sin177067845582584700"><p>最初に述べますが、このブログは必ず最後まで読める方が読んでください。抜き出しや、最初だけ読む、は厳禁です。誤って受け取られる可能性が高いからです。そのつもりで読んでください。</p><p>私のブログでも、また私の外来でも、また著作でも、講演でも、私はずっと乳腺の自己チェックの大切さを説き、そして勧めてきました。</p><p>その際に多くの方からされる質問は、<span style="color: rgb(255, 0, 0);"><strong>「本当に　乳がんは触ってわかるのか？」</strong></span>です。</p><p>誤解を恐れずに驚くような解答をします。「<strong><span style="color: rgb(51, 153, 102);">乳がんは自己チェックではわからない</span></strong>」が答えです。</p><p>皆さんが、自分で触っていて、これががんだ、と確信できるようであればもはや遅い可能性が高いのです。だからがんを探そうとしてはいけないのです。もちろん、乳がんはどんどん大きくなってくるので、進行がんにまで至れば必ずわかります。<br />「本当に　乳がんは触ってわかるのか？」の質問には、「触っていたら早期で発見できるのか？」「乳がんで死なずにすむのか？」という内容が省略されています。自己チェックで乳がんは本当に早期発見できるか？　触っていれば、乳がん死は防げるか？　これは現状では実は否定されています。「乳がん」を自己チェックする、という指導方法では死亡率は下げられないことがすでに分かっているのです。</p><p>この問題は非常に誤解を生みやすいのであえて触れないようにしてきました。ただとても大事なことなので、包み隠さず言わなければ真意が伝わらないことに気付きました。その真意とは、私は乳腺の自己チェックにおいて、</p><p><span style="color: rgb(255, 0, 0);"><strong>がんを探せとは言っていません。<br />先月と比べて変化を見落とすな、と言っています。</strong></span></p><p>変化に気付く、そのためには同じ条件で比較する必要があります。また過去と比較しなければならないので、あまり間隔が空くと難しくなります。だから生理後に、定期的に必ずチェックする習慣をつけてください、と申しているのです。乳がんと確信できる段階まで待ってはいけないのです。変化の段階で気づく必要がある。</p><p>これは私の外来に来られた方のほとんどは聞いておられると思います。</p><p>もはや頭がこんがらがってきたと思います。だから避けてきた話題なのです。<br />それでもなんとかその解説をしてみようと思います。</p></div><div class="cms-content-parts-sin177067906136547300 box cparts-id403--01 lay-margin-b--3" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177067919247372900"><h4>定期的な乳腺の自己チェックのエビデンス</h4><p>定期的な乳腺の自己チェックを「教える／毎月やるよう指導する」よう介入することで、乳がん死は減少するか、について主要なエビデンスは、大規模なクラスターランダマイズ前向き試験が２本（中国・上海とロシア）で行われました。これらをまとめた<a href="https://www.cochrane.org/evidence/CD003373_regular-self-examination-or-clinical-examination-early-detection-breast-cancer?utm_source=chatgpt.com">Cochraneレビュー</a>というものが公表されています。</p><p>Cochraneレビューでは、2つの大規模試験データから、乳がん死亡の減少は示されず、一方で害（良性病変の発見増・生検増）が増えるため、スクリーニングとしての自己チェックは推奨できないと結論づけています。また論考として Hackshawら（2003）が、生検が有意に増える（相対リスク 1.53, 95%CI 1.44&#8211;1.63）一方で、死亡減少は示されない、という要旨を示しています。</p><p>中国・上海（JNCI 2002 最終報告）では乳腺の自己チェック指導群 vs 対照群で、乳がん死亡は差がなかった（累積RR &#8776; 1.04, 95%CI 0.82&#8211;1.33）一方で、良性乳房病変の診断が増える（＝偽陽性&#8594;精査・生検が増える方向）という結果になりました。ロシア（St Petersburg/WHO関連の試験報告）でも、要約レベルではありますが、良性・悪性の検出や生検適応が介入群で増えることが示されています（＝過剰精査方向）。</p><p>米国のUSPSTF（2009）（マンモグラフィ検診は２年おき、４０歳から７４歳まで、と決定した米国の公的機関）は「<span style="color: rgb(51, 153, 102);"><strong><a href="https://www.uspreventiveservicestaskforce.org/home/getfilebytoken/zESNSGqmKFpJWqNb573WXC?utm_source=chatgpt.com">乳腺の自己チェックを教えることに反対（D推奨）</a></strong></span>」を明記しています。American Cancer Society（ACS）も、FAQで「<a href="https://www.cancer.org/cancer/types/breast-cancer/frequently-asked-questions-about-the-american-cancer-society-new-breast-cancer-screening-guideline.html?utm_source=chatgpt.com">BSEは（ルーチンとして）もはや推奨しない</a>」旨を述べています。</p></div>
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177067964835144200"><p>ここまで読まれて皆さんもビックリされたと思います。</p><p>４０歳を超えられた女性なら、昔乳がんの検診といえば、お医者さんのところに行って、&#8221;視触診&#8221;をされていたのを覚えておられる方もいると思います。現在ではそれは全くされていませんよね。<br />何度も言いますが、乳がんは大きくなってくるので、大きな乳がんは必ずわかります。医者が触っても、皆さんがご自身で触っても、です。しかしそれが早期でなければ、乳がん死の抑制は期待できません。つまり医者が触れば乳がんは見つかるのか　皆さんが触れば見つからないのか　ではなくて、医者が触れば皆さんが触るより、早期、つまり乳がんを小さく見つけられる、だから乳がん死を抑制できる、その証拠がないと、わざわざ検診を受ける意味はないのです。</p><p>それは結局証明されませんでした。だから現在されていないのです。</p><p>そして同じく、皆さんに自己チェックを勧めても、早期がんで発見することはできなかった、むしろいらない検査ばかり増えた、だから推奨しない、となったのです。</p></div>
</div>
</div>
</div><div class="cms-content-parts-sin177068000240167600 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177068000240170800"><h4>ではなぜ私は自己チェックを勧めているのか？</h4><p>それを知っていてなぜ私は乳腺の自己チェックを勧めるのか？</p><p>それは自己チェックの目標を変える必要がある、そして目標を変えれば有効である、と考えているからです。<span style="color: rgb(255, 0, 0);"><strong>「がんを見つける」という指導から、「条件をそろえて変化に気付く」指導に切り替える</strong></span>必要がある、そうすれば早期がんで乳がんのしこりに気付けるのではないか、そして本当の乳がん以外のものを気にしてしまい、不要な検査を受けることも防げるではないか、と私は考えているのです。</p><p>だから「乳腺を自己チェックしていれば、がんはわかりますか？」という質問には、わかります、と答えてはいけないように考えています。それは<strong>その方は間違いなく、がんを探している</strong>からです。私は、条件をそろえて比較することで、先月との違いに気付いてほしい、と言っているのです。</p><p>現在　３０歳代の女性の乳がん死が増えてきています。そして３０歳代の女性には検診を付与する公的なルールがありません。もし乳がんに罹患されても自分で気づくしか助かる道はないのです。<br />検診は行われていない、そして自分で触っても早期では見つからない、無駄な検査が増えるだけ、もしそうだとしたら３０歳代で、もっといえば２０歳代で、日本では６０歳以上で乳がんになったら、もはや死ぬしかありません。運が悪かった、そうなります。</p><p>それは嘘です。検診で発見されていなくても、自分で早期で乳がんを見つけて医療機関を受診され、ちゃんと助かっている方も多いからです。</p><p>下の図を見てください。自分で見つけてこられた方の中でステージ　I　早期がんの方の割合と、検診で見つかったがんの患者さんの中でのステージ　I　早期がんの方の割合はそんなに違わないのです。ステージ　０はDCISといってしこりをそもそも作らないので、自分ではまず見つけられません。</p><p><span style="color: rgb(255, 0, 0);"><strong>自分で見つけても、検診でみつけても、ステージ　Iの比率はそれほど変わらない</strong></span>。とすればその自分で早期で乳がんに気付いた人にどんな特徴があったのか、を見直す必要がある。早期で見つけられなかった人にどんな反省点があったのか、を見直す必要があると考えます。</p></div>
</div>
</div>
</div><div class="cms-content-parts-sin177068062934378600 box cparts-id403--01 lay-margin-b--3" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-img-block lay-img-width--max lay-col12-xs-12"><img id="cms-editor-image-sin177068062934384600" class="cparts-editsite--img cms-easy-edit" alt="グラフ1_20210419C" src="https://nishihara-breast.com/images/images20210419225330.jpg" width="675"/></div>
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<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177068087423280500"><h4>なぜ自分で発見された乳がんに早期発見と進行がんの違いが出てしまうのか？</h4><p>まず　検証の必要すらないことに、定期的にチェックする習慣があったのか？　は言うまでもないでしょう。それ以外のヒントを提示したいと思います。</p><p>私のクリニックで、ビー玉チェックをされていて、乳がんに気付かれてこられた４人の患者さんについてお話ししたいと思います。ちなみにビー玉を見つけたと言ってこられて、乳がんではなかった方は２名です。当院では毎年述べ２万人強が受診されていて、乳がんは２００名以上見つけています。その中の４名はまださみしい数ですが、考えてみてください。<strong>その４名の方は定期的に当院で乳腺の検診を受けていて、その検診と検診の間で自分で乳がんを見つけている</strong>のです。</p><p>その４名の方には共通の特徴があります。</p><p>まず検診を受けて異常なし、とされて、およそ３－５か月で、ビー玉に気付かれている。<br />（これは検診をしているものにも脅威です。まず前回の検診の際にもちいさながんは発生していたはずです。見つけられなかった、ということですので。）</p><p>マンモグラフィではすべて確認できませんでした。乳腺超音波検査で、訴えられているしこりの位置に異常を認め、測定上　５㎜が３名　８㎜が１名でした。８㎜だった方は乳腺の乳頭より下側でした。５㎜の方は乳腺が比較的薄い上側でした。</p><p>また非常に印象深いのは、来られた際のお話から、実は外来に来られるその１か月前から固い変化に気付いておられたそうです。でも自信がなかったからもう１か月待ってみた。生理が終わったので触ってみたら間違いなく、「大きくなっていた」から受診した、と言われたことです。乳がんではなかった２名の方はビー玉を見つけてすぐに受診された方でした。</p><p>逆に、最近の話題で　梅宮アンナさんが毎年検診を受けていたのに、進行がんとして発見された、ということがあります。北斗晶さんも同様です。お二人とも、毎年検診されていました。<br />つまり検診を受けることで安心してしまえば、乳がんがかなり大きくなるまで気づきにくくなることもまたあり得ると思います。</p><p>「検診を受けていても、いなくても」「生理後に条件をそろえて」　「定期的にチェックを行い」「乳腺の変化を見落とさない」これをそろえることで初めて自己チェックの効果が出てくるのではないか、私が生きている間に、３８万人のデータまでは無理であっても、自己チェックを肯定する証拠が出せればと思っています。</p></div>
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</div><div class="cms-content-parts-sin177068061787105400 box parts_text_type02 cparts-id120--01 lay-margin-b--3 lay-padding--2" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177068061787108700"><p>大変長くなりました。</p><p>この内容は非常に誤解を生みやすく、今まで避けてきた話題です。しかしお付き合いいただけた方はわかっていただけたと思います。私は乳腺の自己チェックで早期がんを発見できる、と考えているのです。ただそれには正しい教育が不可欠で、間違った教育をすればしないほうがましな事態に陥ることも確実なのです。だからあえてこの記事を書きました。</p><p>もう一度　ここで強調しておきます。</p><div><span style="color: rgb(255, 0, 0);"><strong>がんを探せとは言っていません。</strong></span></div><div><span style="color: rgb(255, 0, 0);"><strong><br type="_moz" /></strong></span></div><p><span style="color: rgb(255, 0, 0);"><strong>私は、先月と比べて変化を見落とすな、と言っているのです。</strong></span></p><p>皆さんが娘さんや、周囲の方に、自己チェックを勧める際、ぜひ、がんを探せ、という言葉を使わないでほしいのです。もしそう教えてしまえば、もしなにか異常があっても、痛くないから乳がんじゃないだろう、動くから乳がんじゃないだろう、と自分で判断して相談してくれない。変化があればその段階で気にしておく必要があるのです。自分でもはっきりがんだとわかったら遅い。「変化を見落とすな」「もし気づいたらすぐにお母さんに言いなさい」「相談しなさい」　これ一択です。</p><p>付記</p><p><span style="font-size: smaller;">実際のガイドラインとのズレ<br />国際的な医学ガイドライン（米国がん協会や英国NICEなど）は、近年では かつて推奨されていた自己触診（BSE：Breast Self-Examination）を「強く推奨しない」方向に変えています。代わりに「乳房に変化がないかに留意する（Breast Awareness）」という概念が重視されています。つまり、州法で教育が義務づけられている内容と最新の医学的推奨にはズレがあることがわかります。つまり米国でも法律上は自己チェックを勧める、となっているのですが、その内容はすでに、自己チェックから「乳房に変化がないかに留意する（ブレスト・アウェアネス）」に変化しているのです。</span></p><p><span style="font-size: smaller;">医師による触診による検診<br />これに関してはほぼ否定されたと思っています。医師の触診では過去と比較ができない、それが致命的に弱点です。微細な変化に気付けない。医師が前回の触診を覚えているはずがないからです。おそらく覚えていて比較ができるのは、こんなところに固いところが先月あったっけ、そう気づくことができるのはご本人だけでしょう。</span></p><p></p></div>
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</item>

<item rdf:about="https://www.nishihara-breast.com/blog/2026/02/162/">
<title>乳がんは　痛いのか？　についての解説</title>
<link>https://www.nishihara-breast.com/blog/2026/02/162/</link>
<description>当クリニックは検診を目的に来院される方が主になりますが、それでもさまざまな乳腺にまつわる主訴をもって飛び込んで来られる方がおられます。そしてその中で最も多い主訴が&#8221;乳腺の痛み&#8221;です。その訴え方は様々で、それこそ「痛い」から始まって、「ちくちくする」、「違和感がある」、「なんか張るような感じがする」、など総じて程度に差があります。その際に、「痛み止めが必要ですか？」と尋ねると、「それほどではない」と言われる方がほとんどで、ではなぜ受診されたのですか？　といえば、「やはりがんが気になったから」となるのです。これに関しては、その痛みはいつからですか？　どこが痛みますか？　生理周期と関係がありますか？　波がありますか？　今までに経験したことのない痛みですか？　といった質問をしていくことで原因がはっきりしてきます。この流れは以前このブログで整理していますので、もしよかったら先にそちらを参考にしてみてください。乳腺痛について・・・その１乳腺痛について・・・その２乳腺痛について・・・その３重要なことは、乳がんではなかった際に、ではなぜ痛いのか、が漠然と残ってしまうことにあります。そうなれば、この先も何か痛みがあるたびに気になってしまうので、結局問題が何も解決しません。また娘さんや、職場の後輩の女性に、聞かれた際にもなにも参考になることが答えられず、不本意な思いをします。たとえば「もしかして、何かピルとか、生理不順でお薬とか飲んでいる？」と聞けたなら。実は不妊治療や、生理不順で使われるお薬の中には、副作用として乳腺の張りとか痛みがあるものが多いのです。それを知っていれば一つヒントになりますよね。よかったらぜひ上の１，２，３を参考にしてみてください。今、現在読み返してみても、よくまとまっていて、付け足すことがありません（自画自賛で恥ずかしいですが）。皆さんのような一般の方が読んでいく中である程度原因が絞り込めるように書いています。できれば医療機関を受診して、必ず医師の診断を仰いでほしいですが、そうするとしても知識はあって邪魔になりません。



そして　「乳がんは痛むのか」についてです。これにこたえるには、先に示した　乳腺痛について・・・その２　が解答になります。神経の細胞は、急激に引き延ばされることで痛みの信号を出し、脳にそれを伝えます。妊娠されたときに、あれだけおなかが大きくなっても痛みが少ないのは１０か月かけて徐々に引き延ばされているからです。でも出産の際に会陰部は４８時間ほどで一気に引き延ばされます。当然激しい痛みを伴います。これが　がん　の場合であっても同じことが起こります。もともとがん細胞は周辺の神経も冒し、破壊していくので痛みは出にくい傾向にあります。しかしがんが及んでいなくても、周辺には網の目のように神経は通っているので、そちらが信号を出します。早期がんも、進行がんも、それを構成する細胞の数こそ違いますが、分裂速度そのものに差はありません。１㎜が２㎜に倍になるのも、１０㎜が２０㎜に倍になるのも理論的には同じ時間で起こります。しかしがんのしこりが大きくなることによって、その周囲に存在し、引き延ばされる神経にとって、１ｍｍが２ｍｍ、と　１０ｍｍが２０ｍｍの変化、そのどちらが&#8221;急激&#8221;に引き延ばされているか、については言うまでもありません。だから乳がんも進行して、大きくなってくれば痛みを感じるようになる、が正しい回答になります。ではどれくらいの大きさになったら痛みを感じるのかこれについてもすぐに想像がつきます。現在９人に一人の女性が乳がんに罹患され、残念ながら早期では発見されず、大変多くの方が毎年亡くなっておられます。そこからわかることは少なくとも、十分に治癒できる早期の状態の乳がんでは痛みはない、だから気が付かない、ということが簡単に想像できるのです。乳がんを早期で見つけるためには、痛みなどの自覚症状は全く参考にできない、のです。乳がんが痛いかどうか、を気にされておられる方は、やはり痛みを参考にしてがんを発見しようとされていることは間違いないでしょう。でもおそらくそれががんによる痛みであるならば、自分で触って異変に気付く、固い、しこっている、しこりがあるなど、つまりがんの存在に気付くと思います。痛んでいるのなら、まず進行がんだからです。痛くても、痛くなくても、常に、定期的に乳腺の状態を自分でチェックし、先月と変化しているところがないか、に注意を払っておくことが重要です。痛みを無視しろ、と言っているのではありません。痛みをがんと結びつけて考えることはよくない、と言っているのです。痛みがあるからがんを調べる、のが間違いではありません。でも痛みがないからがんを調べない、のは間違いです。またがんでなければ痛みは調べない、もまた間違いです。他の重要な原因が隠れているかもしれないからです。ややこしくなりましたね。痛みの大原則ですが、もしがんで痛んでいるのなら、それは少しずつ悪くなっていきます。何にも治療せずに回復することは原則ありません。生理の周期と一致していたり、一過性にあったけれど、次第に回復してくるようなら、まずがんは関係ないでしょう。がんは治療することなしに自然に回復することはないからです。そしてもし次第に増悪してくる痛みであるのなら、それはもしがんではない、と診断されても放置していてはいけません。他の病気の関与を疑って、たとえば総合内科、たとえば整形外科を受診するべきです。下記に同じく乳腺痛について、動画にしました。よかったら見てください。



このQRコードに入っているアドレスをご存じの方だけがみられる限定公開になっています。２０２６年２月現在、一般公開はしていません。ご了承ください。

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<div id="cms-editor-minieditor-sin177041950466089600" class="cms-content-parts-sin177041950466097400"><p>当クリニックは検診を目的に来院される方が主になりますが、それでもさまざまな乳腺にまつわる主訴をもって飛び込んで来られる方がおられます。そしてその中で最も多い主訴が&#8221;乳腺の痛み&#8221;です。その訴え方は様々で、それこそ「痛い」から始まって、「ちくちくする」、「違和感がある」、「なんか張るような感じがする」、など総じて程度に差があります。</p><p>その際に、「痛み止めが必要ですか？」と尋ねると、「それほどではない」と言われる方がほとんどで、ではなぜ受診されたのですか？　といえば、「やはりがんが気になったから」となるのです。</p><p>これに関しては、その痛みはいつからですか？　どこが痛みますか？　生理周期と関係がありますか？　波がありますか？　今までに経験したことのない痛みですか？　といった質問をしていくことで原因がはっきりしてきます。この流れは以前このブログで整理していますので、もしよかったら先にそちらを参考にしてみてください。</p><p><a href="https://www.nishihara-breast.com/blog/2023/09/65/">乳腺痛について・・・その１</a><br /><a href="https://www.nishihara-breast.com/blog/2023/09/66/">乳腺痛について・・・その２</a><br /><a href="https://www.nishihara-breast.com/blog/2023/09/67/">乳腺痛について・・・その３</a></p><p>重要なことは、乳がんではなかった際に、ではなぜ痛いのか、が漠然と残ってしまうことにあります。そうなれば、この先も何か痛みがあるたびに気になってしまうので、結局問題が何も解決しません。<br />また娘さんや、職場の後輩の女性に、聞かれた際にもなにも参考になることが答えられず、不本意な思いをします。たとえば「もしかして、何かピルとか、生理不順でお薬とか飲んでいる？」と聞けたなら。実は不妊治療や、生理不順で使われるお薬の中には、副作用として乳腺の張りとか痛みがあるものが多いのです。それを知っていれば一つヒントになりますよね。<br />よかったらぜひ上の１，２，３を参考にしてみてください。今、現在読み返してみても、よくまとまっていて、付け足すことがありません（自画自賛で恥ずかしいですが）。皆さんのような一般の方が読んでいく中である程度原因が絞り込めるように書いています。できれば医療機関を受診して、必ず医師の診断を仰いでほしいですが、そうするとしても知識はあって邪魔になりません。</p></div><div class="cms-content-parts-sin177042257050923100 box cparts-id403--01 lay-margin-b--3" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177042288215908300"><p>そして　「乳がんは痛むのか」についてです。</p><p>これにこたえるには、先に示した　乳腺痛について・・・その２　が解答になります。</p><p>神経の細胞は、急激に引き延ばされることで痛みの信号を出し、脳にそれを伝えます。<br />妊娠されたときに、あれだけおなかが大きくなっても痛みが少ないのは１０か月かけて徐々に引き延ばされているからです。でも出産の際に会陰部は４８時間ほどで一気に引き延ばされます。当然激しい痛みを伴います。</p><p>これが　がん　の場合であっても同じことが起こります。</p><p>もともとがん細胞は周辺の神経も冒し、破壊していくので痛みは出にくい傾向にあります。しかしがんが及んでいなくても、周辺には網の目のように神経は通っているので、そちらが信号を出します。</p><p>早期がんも、進行がんも、それを構成する細胞の数こそ違いますが、分裂速度そのものに差はありません。１㎜が２㎜に倍になるのも、１０㎜が２０㎜に倍になるのも理論的には同じ時間で起こります。しかしがんのしこりが大きくなることによって、その周囲に存在し、引き延ばされる神経にとって、１ｍｍが２ｍｍ、と　１０ｍｍが２０ｍｍの変化、そのどちらが&#8221;急激&#8221;に引き延ばされているか、については言うまでもありません。だから乳がんも進行して、大きくなってくれば痛みを感じるようになる、が正しい回答になります。</p><p>ではどれくらいの大きさになったら痛みを感じるのか</p><p>これについてもすぐに想像がつきます。<br />現在９人に一人の女性が乳がんに罹患され、残念ながら早期では発見されず、大変多くの方が毎年亡くなっておられます。そこからわかることは少なくとも、十分に治癒できる早期の状態の乳がんでは痛みはない、だから気が付かない、ということが簡単に想像できるのです。</p><p><span style="color: rgb(255, 0, 0);"><strong>乳がんを早期で見つけるためには、痛みなどの自覚症状は全く参考にできない</strong></span>、のです。</p><p>乳がんが痛いかどうか、を気にされておられる方は、やはり痛みを参考にしてがんを発見しようとされていることは間違いないでしょう。でもおそらくそれががんによる痛みであるならば、自分で触って異変に気付く、固い、しこっている、しこりがあるなど、つまりがんの存在に気付くと思います。痛んでいるのなら、まず進行がんだからです。</p><p>痛くても、痛くなくても、常に、定期的に乳腺の状態を自分でチェックし、先月と変化しているところがないか、に注意を払っておくことが重要です。<br />痛みを無視しろ、と言っているのではありません。痛みをがんと結びつけて考えることはよくない、と言っているのです。痛みがあるからがんを調べる、のが間違いではありません。でも痛みがないからがんを調べない、のは間違いです。またがんでなければ痛みは調べない、もまた間違いです。他の重要な原因が隠れているかもしれないからです。</p><p>ややこしくなりましたね。</p><p>痛みの大原則ですが、もしがんで痛んでいるのなら、それは少しずつ悪くなっていきます。何にも治療せずに回復することは原則ありません。生理の周期と一致していたり、一過性にあったけれど、次第に回復してくるようなら、まずがんは関係ないでしょう。がんは治療することなしに自然に回復することはないからです。<br />そしてもし次第に増悪してくる痛みであるのなら、それはもしがんではない、と診断されても放置していてはいけません。他の病気の関与を疑って、たとえば総合内科、たとえば整形外科を受診するべきです。</p><p>下記に同じく乳腺痛について、動画にしました。よかったら見てください。</p></div>
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177046891906538400"><div>このQRコードに入っているアドレスをご存じの方だけがみられる限定公開になっています。</div><div></div><div>２０２６年２月現在、一般公開はしていません。</div><div></div><div>ご了承ください。</div></div>
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<item rdf:about="https://www.nishihara-breast.com/blog/2026/02/161/">
<title>早期乳がんを切らずに治す　～ラジオ波による焼却療法～</title>
<link>https://www.nishihara-breast.com/blog/2026/02/161/</link>
<description>ラジオ波焼却療法は、肝臓がんではかなりの歴史があり、もちろん保険適応の標準治療としてすでに確立した治療方法になります。これは簡単に言えば、腫瘍の中心部にラジオ波を放射できる先を持つ針を刺し、そこから発せられるラジオ波（簡単に言えばそとにラジオ波を放射できる電子レンジです）で、腫瘍を完全に焼いてしまおうという治療法です。この場合、検査で分かっている腫瘍よりもより広い範囲を焼くことで、周辺を含めてがん細胞を完全に焼き切ってしまうことを目的としています。

針の先の一部分からラジオ波が照射されます。それによって発熱が起こり、その周辺が球状に焼かれます。肝臓がんを担当されている先生であれば施行したことがない方はおられないくらい一般的に広く行われている手技であり、安全性も危険性もほぼ確立されています。それを乳がんに適応するものです。


上の図を見られればわかりますが、だいたい球状に焼けるので、その範囲内から逸脱する範囲にがんが及ぶ可能性があれば適応できません。したがってどうしても大きさの制限があります。また切らないので、皮膚に傷は残りませんが、わずかにやけどを負う可能性はあります。また焼かれた腫瘍はそのまま固い瘢痕、つまりやけど後のケロイドとして残ります。がん細胞は死んでいるはずなのに、しこりは手術前から変わらずにそこにある、と感じられる患者さんがほとんどです。ラジオ波による乳がんの治療は、日本を中心にして臨床試験が行われました。肝臓がんでは確立した手技ではあるものの、果たして乳がんにそれを適応しても安全か？　なにより乳がんはキチンとなおるのか？　もともと手術で完全に治すことができるとされる早期の小さな乳がんが適応とされたため、その成績が手術に劣ることは許されません。そして日本で厳密に行われてきたRAFAELO／PO‑RAFAELOなどの臨床試験および適応検討の記載から、早期乳がんのラジオ波治療はついに保険に収載されることとなりました。その意味で私自身も早期乳がんは切らずに治せる、と確信はしていますが、実際にラジオ波治療の対象とされている条件はかなり明確かつ、厳密に規定されています。


先にラジオ波治療の適応とされる早期乳がんの定義を示します。「画像・病理で確認された径1.5&#8211;2 cm以下の単発乳管癌（Stage 0&#8211;I, cN0）、EICや多発/多中心病変なし、術後に乳房照射と必要な全身療法を行うことを前提に、RFA単独で腫瘍を局所制御しうる症例」これでは難しいので、下記に列記します。腫瘍側の条件早期乳がん（Stage 0&#8211;I）TisN0M0, T1N0M0, T1N1miM0 が対象腫瘍径が小さいこと（最大径 1.5&#8211;2.0 cm 以下 を条件としている。RAFAELO第III相試験では単発腫瘍で最大径1.5 cm以下を適格条件と明記 されている）単発・限局性病変（単発の局在腫瘍（solitary localized tumor）であること）組織型乳管癌（ductal carcinoma） であることびまん性石灰化や広範囲乳管内進展（EIC）を伴う症例は除外されている画像上、境界明瞭で多発・多中心性の所見がないこと（乳腺超音波検査やMRIで辺縁明瞭、multifocal/multicentricを認めない早期病変が前提である）リンパ節・遠隔転移画像診断上臨床的N0（一部のプロトコールでは、センチネルリンパ節生検で微小転移（N1mi）までは許容しているが、マクロ転移は除外される）遠隔転移（M1）は当然ながら適応外。患者側・治療全体の条件乳房温存手術＋放射線が原則可能な全身状態（麻酔・照射に耐えうること）であること。ちなみにラジオ波治療後は、必要に応じて乳房への放射線治療、ER/HER2・リンパ節・グレードに応じた薬物療法（内分泌/化学/抗HER2）を併用することが前提とされている。不完全焼灼や残存病変が疑われた場合には、部分切除へ移行できることを前提とする。


まとめ2023年12月に、早期乳がんに対するラジオ波焼灼療法（radiofrequency ablation: RFA）が健康保険の適用対象として認められました。現状　保険診療でRFAを受けられるためには、以下のような基準があります。腫瘍サイズが 1.5 cm 以下の限局性早期乳がん（腋窩リンパ節転移・遠隔転移なし）であること。患者さん本人がその治療に適格であり、医師が適正と判断すること。日本乳癌学会の術者・実施施設認定を受けた医師・医療機関で行われること。実際にこの治療は 標準治療（手術）と同等の長期成績が確立している段階ではありませんが、短期成績は初期手術と同等と認められて保険適用されました。制限はあるものの、2024〜2025年現在、多くのがん専門病院や大学病院で保険診療として保険の範囲内で治療が実施可能になっています。当院で早期発見された乳がんの患者さんで、ラジオ波治療の適応ですよ、と言える方がおられます。また実際に切らずに治療される方も出てきています。厳密には切らないだけで、焼いてはいますが、せっかく早期で発見されたのに切るのですか？　と言われる患者さんに、切らないでも治す方法が取れますよ、といえる時代になったと言えると思います。

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<dc:date>2026-02-06T11:40:00+09:00</dc:date>
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<div id="cms-editor-minieditor-sin177034604255873600" class="cms-content-parts-sin177034604255881800"><p><strong>ラジオ波焼却療法</strong>は、肝臓がんではかなりの歴史があり、もちろん保険適応の標準治療としてすでに確立した治療方法になります。</p><p>これは簡単に言えば、腫瘍の中心部にラジオ波を放射できる先を持つ針を刺し、そこから発せられるラジオ波（簡単に言えばそとにラジオ波を放射できる電子レンジです）で、腫瘍を完全に焼いてしまおうという治療法です。この場合、検査で分かっている腫瘍よりもより広い範囲を焼くことで、周辺を含めてがん細胞を完全に焼き切ってしまうことを目的としています。</p></div><div class="cms-content-parts-sin177034930974420100 box cparts-id437--01 lay-margin-b--3" col-flex="1-2" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-img-block lay-img-width--max lay-col12-xs-12 lay-col12-md-6 lay-col12-lg-6"><img id="cms-editor-image-sin177034930974430100" class="cparts-editsite--img cms-easy-edit" alt="ChatGPT Image 2026年2月6日 12_40_27" src="https://nishihara-breast.com/images/Blog02/images20260206124206.png" width="330"/></div>
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177034930974430500"><p>針の先の一部分からラジオ波が照射されます。それによって発熱が起こり、その周辺が球状に焼かれます。</p><p>肝臓がんを担当されている先生であれば施行したことがない方はおられないくらい一般的に広く行われている手技であり、安全性も危険性もほぼ確立されています。</p><p>それを乳がんに適応するものです。</p></div>
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</div><div class="cms-content-parts-sin177034948247334800 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177034948247338700"><p>上の図を見られればわかりますが、だいたい球状に焼けるので、その範囲内から逸脱する範囲にがんが及ぶ可能性があれば適応できません。したがってどうしても大きさの制限があります。</p><p>また切らないので、皮膚に傷は残りませんが、わずかにやけどを負う可能性はあります。また焼かれた腫瘍はそのまま固い瘢痕、つまりやけど後のケロイドとして残ります。がん細胞は死んでいるはずなのに、しこりは手術前から変わらずにそこにある、と感じられる患者さんがほとんどです。</p><p>ラジオ波による乳がんの治療は、日本を中心にして臨床試験が行われました。</p><p>肝臓がんでは確立した手技ではあるものの、果たして乳がんにそれを適応しても安全か？　なにより乳がんはキチンとなおるのか？　もともと手術で完全に治すことができるとされる早期の小さな乳がんが適応とされたため、その成績が手術に劣ることは許されません。</p><p>そして日本で厳密に行われてきたRAFAELO／PO‑RAFAELOなどの臨床試験および適応検討の記載から、早期乳がんのラジオ波治療はついに保険に収載されることとなりました。</p><p>その意味で私自身も早期乳がんは切らずに治せる、と確信はしていますが、実際にラジオ波治療の対象とされている条件はかなり明確かつ、厳密に規定されています。</p></div>
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</div><div class="cms-content-parts-sin177034994918482200 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177034994918487200"><p>先にラジオ波治療の適応とされる早期乳がんの定義を示します。</p><p><strong><span style="color: rgb(0, 0, 255);"><em>「画像・病理で確認された径1.5&#8211;2 cm以下の単発乳管癌（Stage 0&#8211;I, cN0）、EICや多発/多中心病変なし、術後に乳房照射と必要な全身療法を行うことを前提に、RFA単独で腫瘍を局所制御しうる症例」</em></span></strong></p><p>これでは難しいので、下記に列記します。</p><h4>腫瘍側の条件</h4><p>早期乳がん（Stage 0&#8211;I）</p><p>TisN0M0, T1N0M0, T1N1miM0 が対象</p><p>腫瘍径が小さいこと（最大径 1.5&#8211;2.0 cm 以下 を条件としている。RAFAELO第III相試験では単発腫瘍で最大径1.5 cm以下を適格条件と明記 されている）</p><p>単発・限局性病変（単発の局在腫瘍（solitary localized tumor）であること）</p><h4>組織型</h4><p>乳管癌（ductal carcinoma） であること</p><p>びまん性石灰化や広範囲乳管内進展（EIC）を伴う症例は除外されている</p><p>画像上、境界明瞭で多発・多中心性の所見がないこと（乳腺超音波検査やMRIで辺縁明瞭、multifocal/multicentricを認めない早期病変が前提である）</p><h4>リンパ節・遠隔転移</h4><p>画像診断上臨床的N0（一部のプロトコールでは、センチネルリンパ節生検で微小転移（N1mi）までは許容しているが、マクロ転移は除外される）</p><p>遠隔転移（M1）は当然ながら適応外。</p><h4>患者側・治療全体の条件</h4><p>乳房温存手術＋放射線が原則可能な全身状態（麻酔・照射に耐えうること）であること。ちなみにラジオ波治療後は、必要に応じて乳房への放射線治療、ER/HER2・リンパ節・グレードに応じた薬物療法（内分泌/化学/抗HER2）を併用することが前提とされている。</p><p>不完全焼灼や残存病変が疑われた場合には、部分切除へ移行できることを前提とする。</p></div>
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</div><div class="cms-content-parts-sin177035030519078300 box parts_text_type02 cparts-id120--01 lay-margin-b--3 lay-padding--2" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177035030519083100"><p>まとめ</p><p>2023年12月に、早期乳がんに対するラジオ波焼灼療法（radiofrequency ablation: RFA）が健康保険の適用対象として認められました。現状　保険診療でRFAを受けられるためには、以下のような基準があります。腫瘍サイズが <strong data-start="400" data-end="422">1.5 cm 以下の限局性早期乳がん</strong>（腋窩リンパ節転移・遠隔転移なし）であること。患者さん本人がその治療に適格であり、医師が適正と判断すること。<strong data-start="556" data-end="576">日本乳癌学会の術者・実施施設認定</strong>を受けた医師・医療機関で行われること。</p><p>実際にこの治療は 標準治療（手術）と同等の長期成績が確立している段階ではありませんが、短期成績は初期手術と同等と認められて保険適用されました。</p><p>制限はあるものの、2024〜2025年現在、多くのがん専門病院や大学病院で保険診療として保険の範囲内で治療が実施可能になっています。</p><p>当院で早期発見された乳がんの患者さんで、ラジオ波治療の適応ですよ、と言える方がおられます。また実際に切らずに治療される方も出てきています。厳密には切らないだけで、焼いてはいますが、せっかく早期で発見されたのに切るのですか？　と言われる患者さんに、切らないでも治す方法が取れますよ、といえる時代になったと言えると思います。</p></div>
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<item rdf:about="https://www.nishihara-breast.com/blog/2026/02/160/">
<title>乳腺の自己チェックについて　動画で公開します</title>
<link>https://www.nishihara-breast.com/blog/2026/02/160/</link>
<description>昨年　私のクリニックでは、「乳がん　自己チェックの始め方　母へ娘へ」という本を出しました。これに合わせて、当クリニックの外来待合室では自己チェックの具体的な方法について、その内容を動画にし、常に流しています。そこではその際に使うビー玉も無償で提供しています。ビー玉を使うのには大きな理由が３つあります。１　使っているビー玉は１.７㎝です。乳がんは発見された際の病理学的なサイズ、つまり切除して顕微鏡で観察し、そのがんが及んでいる範囲が２㎝を超えていた場合、進行がんであると診断されます。早期発見であるためには何としても２㎝以内でなければなりません。ちなみに２㎝ぎりぎりで見つけても、それから受診し、検査し、手術にするまでの期間があるので、どうしても余裕を見る必要があります。ですので１.７ｃｍなのです。　自己チェックで乳がんを早期発見するには、そのサイズを頭の中で理屈で分かっているだけではなく、具体的に自己チェックを行う手の&#8221;触覚&#8221;で知っておく必要があります。　ビー玉を乳腺に押し当てて、イメージトレーニングすることでそのことに対する感覚を覚えておく必要があります。２　ビー玉を常に例えばお風呂場、たとえば鏡台など、目につくところにおいておけば、自己チェックを思い出しやすい。習慣になればもう忘れないですが、始めたばかりの際にはつい忘れてしまいます。お風呂の石鹸置き場など、どうしても目につくところにおいておけば忘れにくくなります。３　お風呂場や洗面所など、鏡があって、家族全員が使う場所においておけば、たとえば娘さん、たとえばお母さん、など、自己チェックが必要なみんなにそれを伝え、思い出してもらうきっかけになることができます。　このビー玉を使って乳腺の自己チェックを始め、続けていく、というところが私のアイデアであり、この本の要点です。



本紹介：https://www.shounsha.co.jp/list/isbn/isbn978-4-910135-12-0.htmlShop:&#160;https://shounsha.stores.jp/items/67a9711dadce6619361be983定価	1,650円（本体1,500円+税）


　この本にはビー玉が付録しています。　このように　私の勧める　自己チェックの始め方では、どうしてもビー玉が鍵になるため、そのやりかたの動画は作成したものの、このブログで公開することは今までしていませんでした。わざわざそのサイズのビー玉を探して購入する人手間が必要になれば、とにかく気楽に、そして正しく始めてほしい私の考えとすこしずれてしまうからです。また直接お会いしたことのない方に、これを勧めて本当に正しく伝わるだろうか、という疑問もありました。　それでもこれを読んでおられる方にも是非　乳腺の自己チェックを始めてほしい　そういった強い気持ちはあります。　そこで今年の１回目のブログとして、この動画を公開します。下のQRコードを読み取っていただければご覧になることができます。一応このQRコードを見た方のみの限定公開になります。一般公開は今はしていないので、ご了承ください。　よろしければブログだけで私をご存じの方も、ぜひこれをご覧になり、正しいサイズ（1.7㎝）のビー玉をお求めになって、自己チェックを始めてください。　そしてもし、乳がんに罹患され、苦しい思いをされ、また今もされておられる方がおられましたら、自分の経験も踏まえて、周囲の大切な女性に自己チェックを勧めてあげてください。　普段から乳がんに関心を持っておられない一般女性に、いきなりマンモグラフィによる乳がん検診を受診するよう勧めることはかなり高いハードルになります。また４０歳以下のクーポン検診の対象にはなっておられない、しかし乳がんにならないとは決して言えない若い娘さんをお持ちの方もおられるでしょう。そういった方にはまずは自己チェックを勧めてください。　歯磨きをきちんとされている女性は、やはりきちんと定期的に歯科受診をする傾向があります。　普段歯磨きもしない女性に（そんな女性はいませんが）、いきなり歯医者に行けと言ってもそれは難しい。だからまず自己チェックから勧めて、始めてもらうのです。　よかったらご検討ください。



このQRコードに入っているアドレスをご存じの方だけがみられる限定公開になっています。２０２６年２月現在、一般公開はしていません。ご了承ください。

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<dc:date>2026-02-06T07:50:00+09:00</dc:date>
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<div id="cms-editor-minieditor-sin177033225245458000" class="cms-content-parts-sin177033225245466200"><p>昨年　私のクリニックでは、<a href="https://www.nishihara-breast.com/blog/2025/02/115/">「乳がん　自己チェックの始め方　母へ娘へ」</a>という本を出しました。<br />これに合わせて、当クリニックの外来待合室では自己チェックの具体的な方法について、その内容を動画にし、常に流しています。そこではその際に使うビー玉も無償で提供しています。</p><p>ビー玉を使うのには大きな理由が３つあります。</p><p>１　使っているビー玉は１.７㎝です。乳がんは発見された際の病理学的なサイズ、つまり切除して顕微鏡で観察し、そのがんが及んでいる範囲が２㎝を超えていた場合、進行がんであると診断されます。早期発見であるためには何としても２㎝以内でなければなりません。ちなみに２㎝ぎりぎりで見つけても、それから受診し、検査し、手術にするまでの期間があるので、どうしても余裕を見る必要があります。ですので１.７ｃｍなのです。<br />　自己チェックで乳がんを早期発見するには、そのサイズを頭の中で理屈で分かっているだけではなく、具体的に自己チェックを行う手の&#8221;触覚&#8221;で知っておく必要があります。<br />　ビー玉を乳腺に押し当てて、イメージトレーニングすることでそのことに対する感覚を覚えておく必要があります。</p><p>２　ビー玉を常に例えばお風呂場、たとえば鏡台など、目につくところにおいておけば、自己チェックを思い出しやすい。習慣になればもう忘れないですが、始めたばかりの際にはつい忘れてしまいます。お風呂の石鹸置き場など、どうしても目につくところにおいておけば忘れにくくなります。</p><p>３　お風呂場や洗面所など、鏡があって、家族全員が使う場所においておけば、たとえば娘さん、たとえばお母さん、など、自己チェックが必要なみんなにそれを伝え、思い出してもらうきっかけになることができます。</p><p>　このビー玉を使って乳腺の自己チェックを始め、続けていく、というところが私のアイデアであり、この本の要点です。</p></div><div class="cms-content-parts-sin177033383535294500 box cparts-id403--02 lay-margin-b--3" col-flex="1-2" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin177033386645467200"><p>　この本にはビー玉が付録しています。</p><p>　このように　私の勧める　自己チェックの始め方では、どうしてもビー玉が鍵になるため、そのやりかたの動画は作成したものの、このブログで公開することは今までしていませんでした。わざわざそのサイズのビー玉を探して購入する人手間が必要になれば、とにかく気楽に、そして正しく始めてほしい私の考えとすこしずれてしまうからです。また直接お会いしたことのない方に、これを勧めて本当に正しく伝わるだろうか、という疑問もありました。</p><p>　それでもこれを読んでおられる方にも是非　乳腺の自己チェックを始めてほしい　そういった強い気持ちはあります。</p><p>　そこで今年の１回目のブログとして、この動画を公開します。下のQRコードを読み取っていただければご覧になることができます。一応このQRコードを見た方のみの限定公開になります。一般公開は今はしていないので、ご了承ください。</p><p>　よろしければブログだけで私をご存じの方も、ぜひこれをご覧になり、正しいサイズ（1.7㎝）のビー玉をお求めになって、自己チェックを始めてください。</p><p>　そしてもし、乳がんに罹患され、苦しい思いをされ、また今もされておられる方がおられましたら、自分の経験も踏まえて、周囲の大切な女性に自己チェックを勧めてあげてください。</p><p>　普段から乳がんに関心を持っておられない一般女性に、いきなりマンモグラフィによる乳がん検診を受診するよう勧めることはかなり高いハードルになります。また４０歳以下のクーポン検診の対象にはなっておられない、しかし乳がんにならないとは決して言えない若い娘さんをお持ちの方もおられるでしょう。そういった方にはまずは自己チェックを勧めてください。</p><p>　歯磨きをきちんとされている女性は、やはりきちんと定期的に歯科受診をする傾向があります。</p><p>　普段歯磨きもしない女性に（そんな女性はいませんが）、いきなり歯医者に行けと言ってもそれは難しい。だからまず自己チェックから勧めて、始めてもらうのです。</p><p>　よかったらご検討ください。</p></div>
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<item rdf:about="https://www.nishihara-breast.com/blog/2025/12/158/">
<title>乳がん検診の課題　検診と予防の結合の観点から</title>
<link>https://www.nishihara-breast.com/blog/2025/12/158/</link>
<description>たとえば、高濃度乳腺と呼ばれる、乳腺の密度が高い方では、マンモグラフィ検診の有効性が落ちるだけではなく、乳がんのリスクそのものも高いことが指摘されています。乳腺の濃度は、若年者はもちろん出産経験のない方では高い傾向があります。現在のような少子化の時代では女性の大部分が高濃度乳腺科、不均一高濃度乳腺に属しているため、この問題は検診の現場においても、また検診をどのように受けていけばいいのかについても大きな影響を及ぼしています。２０２５年１２月　ドイツ・RWTHアーヘン大学の Christiane Kuhl 医師（MD, PhD） により、シカゴで開催された 北米放射線学会（RSNA）年次総会 において発表された、FDA（米国食品医薬品局）に最近承認された画像のみを用いるマンモグラフィ診断のための人工知能（AI）モデルを用いた研究結果では、米国および欧州から集められた24万件超の両側2Dスクリーニングマンモグラフィを対象とした解析において、AIによって高リスク群（National Comprehensive Cancer Networkの基準に基づいて分類）と判定された群は、平均リスク群と比べて乳がん発症率が4倍以上高かった（5.9％ 対 1.3％）ことがわかりました。Kuhl氏によれば、AIによるリスク評価では、「平均リスク女性において、観察された5年乳がん発症リスクが、設定された（想定）リスク値とほぼ完全に一致しており、同様にリスク上昇群でも良好な一致が見られ、さらに高リスク群と分類された女性では、はるかに高い発症率が観察されました」さらに「乳房密度評価には問題があり、放射線科医によって判断が異なる」と述べています。「AIによって自動化された乳房密度評価は、放射線科医による評価との相関が乏しく、従来の密度に基づくリスク認定は不正確であり、追加のスクリーニング方針を決定する目的には、おそらく有用ではありません」。（筆者注：我々医師が濃度が高いとか低いとか判断していますが、それと乳がんのリスクはそれほど相関していないことを指摘されています。AIで自動的に判断されたもののほうがはるかにリスク評価に役に立った、彼女はそう述べています。）「AIモデルは、マンモグラフィから乳房密度をはるかに超える多くの情報を抽出することができます」とKuhl氏は続けました。「マンモグラフィにおける線維腺組織（乳腺実質）のテクスチャを解析し、それを用いて5年乳がんリスクをより包括的に推定できるのです」。「このモデルは、人間の目では見えない乳房組織の変化を検出することができます。これは放射線科医には担えない作業です。検出や診断とは別次元のタスクであり、AIの力と画像に潜在している未活用の情報を活かすことで、まったく新しい医学の分野を切り開くでしょう」。

米国ではマンモグラフィ検診にAIが導入され、すでに実践に用いられていることがわかります。またAIによる乳腺実質そのものの評価によって、乳がんがその後に発生するリスクすら判定できる、つまり予防の観点から個別の検診スケジュールを提案するレベルにいたっていることも同時にわかります。


最近発表された研究においては、合計 42,236 件の 2D マンモグラフィー検査を受けた 42,100 人の女性で、単独の放射線科医による読影、2 人の放射線科医による読影、人工知能 (AI)による読影 (Transpara バージョン 1.7.0、ScreenPoint Medical)、そして &#8221;AI を補助に使った一人の放射線科医による評価&#8221;を比較しました。研究著者らは、&#160;&#160;&#8221;AI を補助に使った一人の放射線科医による評価&#8221;が、放射線科医二人による二重読影（51.7%）、放射線科医一人による評価（46.9%）、単独AI（48.6%）と比較して、最も高い感度（がんをがんとして発見する）（60.2%）を示したことを明らかにしました。また、&#160;&#8221;AI を補助に使った一人の放射線科医による評価&#8221;は、二重読影（97.7%）、放射線科医単独による読影（97.7%）、単独AI（97.8%）と同等の特異度（がんでないものをがんでないと否定する）（95.8%）を示しました。研究者は「AIは、人間による評価では発見される乳がんを見逃す一方で、読影を行う放射線科医が見逃す乳が​​んを同程度検出します」と述べています。つまりAIは人間の読影を補填するのです。このように今後はAIを用いて検診をし、さらに予防の観点からがんそのもののリスクすら評価を行っていく時代が来ています。しかしAIの導入はいいことばかりではありません。たとえば・・・大腸内視鏡検査は、ポリープ（腺腫）の検出と除去を可能にし、大腸がんの発生を予防します。この分野においても、多くの試験において、大腸内視鏡検査にAIを活用することで腺腫の検出率が向上し、AI技術への関心が高まっていることが示されています。しかしBudzyńらがThe Lancet Gastroenterology &#38; Hepatologyに発表した論文によれば、大腸内視鏡検査を支援する人工知能（AI）の導入と日常診療における使用によって、AIの支援なしで大腸腺腫を検出する内視鏡医の能力の低下につながる可能性があることが示されました。本研究は、2021年9月から2022年3月にかけて、ポーランドの4つの大腸内視鏡検査センターで実施されました。&#160;AI非併用大腸内視鏡検査における腺腫検出率は、AI曝露前の28.4%（n = 226/795）からAI曝露後の22.4%（n = 145/648）へと有意に減少し、相対的に20%、絶対的に6%の腺腫検出率の低下に相当しました。AI併用大腸内視鏡検査では、腺腫検出率は25.3%（n = 186/734）でした。


検診分野へのAIの導入は、がんの発見率の向上に役立つばかりか、たとえば乳がんリスクの評価につながるなど、さまざまな福音をもたらしますが、検診に関与する医師に、けっしていい影響ばかり与えるわけではなさそうです。それに頼るあまり、どうしても&#8221;さぼって&#8221;しまい、日常の検診の中で同時に行なわれている&#8221;訓練&#8221;の密度も落ちるため、能力の低下につながるのです。これは簡単に予想できることでもありますよね。つまりいったんAIを導入すれば、AIのなかった時代には戻れない、ということです。


今後は　その個人個人のたとえば家族歴、既往歴、そして出産歴などの評価に加えて、乳腺そのものの評価、生活習慣の評価などをAIを用いて評価して、その人その人に応じた検診のスケジュールや内容を提示していく時代が来ると思われます。またたとえばBRCAという遺伝子を持たれたHBOC症候群の女性では、予防的に乳房切除を行うこともすでにわが国では保険適応とされており、乳がんの予防も可能になっています。そこまでのことはできなくても、たとえばホルモン剤を予防的に投与され、引用している女性も海外では普通におられるようです。わが国ではまだそれは保険適応とされていませんし、それを管理する医療施設も整っていません。AIの力を借りて、個別にリスクを&#8221;評価&#8221;し、その方に応じた&#8221;検診&#8221;を提示、施行し、可能であれば&#8221;予防&#8221;する、ことがすでに試みられ始めています。


２０２５年はお世話になりました。このコラムを読んで、遠方からセカンドオピニオンに来てくださった方もおられました。その方々からいただいたお言葉も大変励みになりました。来年も張り切って記事を書いていきますので、よろしくお願い申し上げます。

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<dc:date>2025-12-20T08:20:00+09:00</dc:date>
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<div id="cms-editor-minieditor-sin176618902889378600" class="cms-content-parts-sin176618902889385600"><p>たとえば、高濃度乳腺と呼ばれる、乳腺の密度が高い方では、マンモグラフィ検診の有効性が落ちるだけではなく、<a href="https://www.nishihara-breast.com/blog/2023/02/49/">乳がんのリスクそのものも高いこと</a>が指摘されています。<a href="https://www.nishihara-breast.com/blog/2021/04/3/">乳腺の濃度は、若年者はもちろん出産経験のない方では高い傾向があります</a>。現在のような少子化の時代では女性の大部分が高濃度乳腺科、不均一高濃度乳腺に属しているため、この問題は検診の現場においても、また検診をどのように受けていけばいいのかについても大きな影響を及ぼしています。<br /></p><p>２０２５年１２月　ドイツ・RWTHアーヘン大学の Christiane Kuhl 医師（MD, PhD） により、シカゴで開催された 北米放射線学会（RSNA）年次総会 において発表された、FDA（米国食品医薬品局）に最近承認された画像のみを用いるマンモグラフィ診断のための人工知能（AI）モデルを用いた研究結果では、米国および欧州から集められた24万件超の両側2Dスクリーニングマンモグラフィを対象とした解析において、AIによって高リスク群（National Comprehensive Cancer Networkの基準に基づいて分類）と判定された群は、平均リスク群と比べて乳がん発症率が4倍以上高かった（5.9％ 対 1.3％）ことがわかりました。</p><p>Kuhl氏によれば、AIによるリスク評価では、「平均リスク女性において、観察された5年乳がん発症リスクが、設定された（想定）リスク値とほぼ完全に一致しており、同様にリスク上昇群でも良好な一致が見られ、さらに高リスク群と分類された女性では、はるかに高い発症率が観察されました」</p><p>さらに「乳房密度評価には問題があり、放射線科医によって判断が異なる」と述べています。<br />「AIによって自動化された乳房密度評価は、放射線科医による評価との相関が乏しく、従来の密度に基づくリスク認定は不正確であり、追加のスクリーニング方針を決定する目的には、おそらく有用ではありません」。<span style="color: rgb(255, 102, 0);">（筆者注：我々医師が濃度が高いとか低いとか判断していますが、それと乳がんのリスクはそれほど相関していないことを指摘されています。AIで自動的に判断されたもののほうがはるかにリスク評価に役に立った、彼女はそう述べています。）</span></p><p>「AIモデルは、マンモグラフィから乳房密度をはるかに超える多くの情報を抽出することができます」とKuhl氏は続けました。「マンモグラフィにおける線維腺組織（乳腺実質）のテクスチャを解析し、それを用いて5年乳がんリスクをより包括的に推定できるのです」。<br />「このモデルは、人間の目では見えない乳房組織の変化を検出することができます。これは放射線科医には担えない作業です。検出や診断とは別次元のタスクであり、AIの力と画像に潜在している未活用の情報を活かすことで、まったく新しい医学の分野を切り開くでしょう」。</p><p></p><p></p></div><div class="cms-content-parts-sin176835501795895000 box parts_text_type02 cparts-id120--01 lay-margin-b--3 lay-padding--2" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin176835501795899500"><p>米国ではマンモグラフィ検診にAIが導入され、すでに実践に用いられていることがわかります。またAIによる乳腺実質そのものの評価によって、乳がんがその後に発生するリスクすら判定できる、つまり予防の観点から個別の検診スケジュールを提案するレベルにいたっていることも同時にわかります。</p></div>
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin176835512689503800"><p><a href="https://www.thelancet.com/journals/landig/article/PIIS2589-7500(25)00064-0/fulltext">最近発表された研究</a>においては、合計 42,236 件の 2D マンモグラフィー検査を受けた 42,100 人の女性で、単独の放射線科医による読影、2 人の放射線科医による読影、人工知能 (AI)による読影 (Transpara バージョン 1.7.0、ScreenPoint Medical)、そして &#8221;AI を補助に使った一人の放射線科医による評価&#8221;を比較しました。</p><p>研究著者らは、&#160;&#160;&#8221;AI を補助に使った一人の放射線科医による評価&#8221;が、放射線科医二人による二重読影（51.7%）、放射線科医一人による評価（46.9%）、単独AI（48.6%）と比較して、最も高い感度<span style="color: rgb(255, 0, 0);">（がんをがんとして発見する）</span>（60.2%）を示したことを明らかにしました。また、&#160;&#8221;AI を補助に使った一人の放射線科医による評価&#8221;は、二重読影（97.7%）、放射線科医単独による読影（97.7%）、単独AI（97.8%）と同等の特異度<span style="color: rgb(255, 0, 0);">（がんでないものをがんでないと否定する）</span>（95.8%）を示しました。</p><p>研究者は「AIは、人間による評価では発見される乳がんを見逃す一方で、読影を行う放射線科医が見逃す乳が​​んを同程度検出します」と述べています。つまりAIは人間の読影を補填するのです。</p><p>このように今後はAIを用いて検診をし、さらに予防の観点からがんそのもののリスクすら評価を行っていく時代が来ています。しかしAIの導入はいいことばかりではありません。たとえば・・・</p><p>大腸内視鏡検査は、ポリープ（腺腫）の検出と除去を可能にし、大腸がんの発生を予防します。この分野においても、多くの試験において、大腸内視鏡検査にAIを活用することで腺腫の検出率が向上し、AI技術への関心が高まっていることが示されています。</p><p>しかし<a href="https://www.thelancet.com/journals/langas/article/PIIS2468-1253(25)00133-5/abstract">BudzyńらがThe Lancet Gastroenterology &#38; Hepatologyに発表した論文</a>によれば、大腸内視鏡検査を支援する人工知能（AI）の導入と日常診療における使用によって、AIの支援なしで大腸腺腫を検出する内視鏡医の能力の低下につながる可能性があることが示されました。</p><p>本研究は、2021年9月から2022年3月にかけて、ポーランドの4つの大腸内視鏡検査センターで実施されました。&#160;AI非併用大腸内視鏡検査における腺腫検出率は、AI曝露前の28.4%（n = 226/795）からAI曝露後の22.4%（n = 145/648）へと有意に減少し、相対的に20%、絶対的に6%の腺腫検出率の低下に相当しました。AI併用大腸内視鏡検査では、腺腫検出率は25.3%（n = 186/734）でした。</p></div>
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin176835554321303200"><p>検診分野へのAIの導入は、がんの発見率の向上に役立つばかりか、たとえば乳がんリスクの評価につながるなど、さまざまな福音をもたらしますが、検診に関与する医師に、けっしていい影響ばかり与えるわけではなさそうです。それに頼るあまり、どうしても&#8221;さぼって&#8221;しまい、日常の検診の中で同時に行なわれている&#8221;訓練&#8221;の密度も落ちるため、能力の低下につながるのです。これは簡単に予想できることでもありますよね。つまりいったんAIを導入すれば、AIのなかった時代には戻れない、ということです。</p></div>
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin176835671849762800"><p>今後は　その個人個人のたとえば家族歴、既往歴、そして出産歴などの評価に加えて、乳腺そのものの評価、生活習慣の評価などをAIを用いて評価して、その人その人に応じた検診のスケジュールや内容を提示していく時代が来ると思われます。</p><p>またたとえばBRCAという遺伝子を持たれたHBOC症候群の女性では、予防的に乳房切除を行うこともすでにわが国では保険適応とされており、乳がんの予防も可能になっています。<br />そこまでのことはできなくても、たとえばホルモン剤を予防的に投与され、引用している女性も海外では普通におられるようです。わが国ではまだそれは保険適応とされていませんし、それを管理する医療施設も整っていません。</p><p><strong><span style="color: rgb(0, 0, 255);">AIの力を借りて、個別にリスクを&#8221;評価&#8221;し、その方に応じた&#8221;検診&#8221;を提示、施行し、可能であれば&#8221;予防&#8221;する、ことがすでに試みられ始めています。</span></strong></p></div>
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<div class="cparts-editsite--txt cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin176835708457110200"><p>２０２５年はお世話になりました。<br />このコラムを読んで、遠方からセカンドオピニオンに来てくださった方もおられました。その方々からいただいたお言葉も大変励みになりました。<br />来年も張り切って記事を書いていきますので、よろしくお願い申し上げます。</p></div>
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<item rdf:about="https://www.nishihara-breast.com/blog/2025/12/157/">
<title>乳がん検診の課題　ーまとめー</title>
<link>https://www.nishihara-breast.com/blog/2025/12/157/</link>
<description>
前回の結論は「乳がん検診はリスクに応じて2年おきでも問題はない」という結論でした。ただこのブログでも何度も述べてきましたが、米国の乳がん検診は、そして我が国の乳がん検診の現状も、&#8221;一律に２年に１回&#8221;です。ですので、この試験において、比較対象群として　&#8221;一律に毎年&#8221;　を置いたのは現状を反映していません。ですので、この試験を計画している医師は、「リスクがない方でない限りは２年に１回ではなく、毎年検診を受けておくべきだ」ということが証明したかったのではないか、とも考えられます。ではそのリスクとは何でしょうか。
乳がんの現状と課題

乳がんは、アメリカで女性に最も多く診断されるがんであり、今もなおがんによる死亡原因の上位を占めています。2025年には、約32万人の女性が乳がんと診断され、約4万人が亡くなったと推定されています。これは、女性が一生のうちに約8人に1人の割合で乳がんになることを意味します。このような状況は、予防・検診・治療のさらなる改善が必要であることを示しています。

乳がん検診のメリットと限界

乳がん検診は、一部のがんを早期に見つけ、治療しやすくするという利点があります。しかし、乳がんそのものを予防するわけではありません。

また、検診には次のような害もあります。実際にはがんでないのに「疑いあり」とされる（偽陽性）　一生問題にならないがんを見つけてしまう（過剰診断）（筆者注：　これは驚かれた方も多いと思います。たとえば非浸潤がん（DCISやLCIS）と呼ばれるStage 0の乳がんは、それが最終的に命を奪うような皆さんの知る浸潤がんに、どの程度のものが移行するのか、どういうものが移行するのか、何年で移行するのか、よくわかっていないのです。こうしたStage 0乳がんの中には一生そのまま、生命の脅威にならずにおとなしくしているものもいることが分かっています。ただ実際に移行するものもあります。結局それを見分ける方法が見つかっていないので、現状では原則切除となっているのです。
ほかにもたとえば甲状腺にできる乳頭がんという種類のがんは、かなりの確率で一生そのままであることが分かっています。たとえば未分化転化など、リスクを理解し、受け入れてもらったうえで、そのまま切除せず、経過観察されている方もおられるがんです。
ただ、いまのところはDCISを経過観察で対応するのは標準治療とは言えず、臨床試験段階の域は出ていません。）

これらは、不安や不要な検査・治療、費用の増加につながります。
つまり、検診は多ければ多いほど良いとは限らないのです。

一律の年齢別検診の問題点

これまでの乳がん検診は、「○歳になったら全員同じ方法で」という年齢を基準にした一律のやり方が中心でした。しかし、乳がんになるリスクは人によって大きく異なります。

アメリカ女性の平均的な生涯リスクは約13％ですが、これはあくまで平均値です。実際には、多くの女性は平均より低いリスクであり、一部の女性は非常に高いリスクがある、といった風に偏りがあります。

特にリスクが高いのは、BRCA1などの遺伝子変異を持つ人、非浸潤性小葉がん（LCIS）の既往がある人です。

リスクが低い人では、検診による害（過剰診断や偽陽性）の影響が相対的に大きくなります。そのため、検診を控えめにする合理性があります。一方、リスクが高くなるほど、検診でがんを見つけられる可能性が高くなり、より頻回・別の方法の検診が有効になります。





リスクに基づく検診とは

リスクに基づく検診とは、検診を始める年齢　検診の間隔　使用する検査方法を、その人の乳がんリスクに合わせて調整する考え方です。これにより、早期発見の利点を保ちつつ、検診の害を減らすことが期待されます。

今回紹介したJAMAでは、Essermanらが、WISDOM試験という無作為化臨床試験の主要な結果を報告しています。これは、リスクに基づく検診の効果を実際の医療現場に近い形で検証した、初めての試験です。さらにこの研究は、個人に合わせた乳がん予防にもつながる可能性を示しています。

WISDOM試験の概要

WISDOM試験では、女性を以下の2つのグループに分けました。１　リスクに基づく検診　と　２　毎年一律にマンモグラフィを受ける従来型検診（筆者注：繰り返しになりますが現状　わが国では２年おきですし、米国でも推奨は実は２年おきです）です。

リスク評価には、１　個人のリスク因子　２　家族歴　３　遺伝子検査　４　乳腺の密度　が含まれていました。（ご自身の乳がんリスクに関して知りたいと感じられた方は、乳腺科のDrに一度は検診を受けに受診し、尋ねてみられることを勧めます。）
最もリスクが高い人には、6か月ごとにマンモグラフィとMRIを交互に実施。最もリスクが低い50歳未満の人には、検診を行わないという方針が示されました。

主な評価項目は、進行乳がん（ステージIIB以上）が増えていないか　針で突いたり、一部を採取するなど、侵襲を伴う検査＝生検の回数が減ったか　でした。

試験結果のポイント

約28,000人の女性が参加しましたが、参加者の集まりが想定より遅く、追跡期間が延長されました。

リスクに基づく検診グループでは、約10％が「高リスク」と判定され、そのグループにおける実際のがんの発生率は、予想通り、リスク評価と一致していました。
低リスク群でも、高リスク群でも、発見された際に進行乳がんであった割合は、従来型検診と比べて悪化はせず、低リスク群では2年おきの検診でも問題ないとする安全性は確認されました。
（筆者注：本来米国の検診は２年おきです。ですので対象は毎年一律に検診する、ではなく２年おきに一律に検診する、にするべきでした。ただ２年おきだともともと多くの進行がんが見つかることが分かっているので、１年おきを比較対象とするいびつな研究になっています。ですので、この結果は、高リスクの人を問題にするよりも、「低リスクの方では２年おきの定期健診で問題ない」という結果だとみるべきなのです。）
しかし、生検の回数は減りませんでした。

予防への応用という強み

WISDOM試験の大きな強みは、検診を個別化するだけでなく、予防につなげられる可能性を示した点です。（この表現は誤解を生みやすいと思いますが、重要なことを述べています。検診にがんを予防する効果はありません。こうしたリスク評価を検診時にすることで、リスクが高いとされた女性がその後の生活習慣を改善する効果が副次的に生まれ、そのことで乳がんだけではなく、様々な病気が予防される、ということが認められた、と言っています。つまり検診そのものよりも、その女性のリスクを評価し、啓蒙することが、大きな予防効果を生む、ということが今回わかったのです。）
乳がんの主な生活習慣リスクには、閉経後の肥満　飲酒　運動不足　授乳経験の少なさ　ホルモン剤の使用があり、これらは乳がんの最大25％に関係するとされています。

本試験では、リスクが高いと知らされた女性で、飲酒量の減少や運動量の増加がみられました。
薬による予防（化学予防）
一定以上のリスクがある女性では、タモキシフェン　ラロキシフェン　アナストロゾール　エキセメスタン　といった薬により、乳がんリスクを30～65％下げることができます。効果は治療終了後も長く続きます。これらは、個人にも社会にも非常に有効で、費用対効果の高い予防法です。（筆者注：これはわが国では保険適応とされていません。また乳がん患者さんにしようされるホルモン剤で、乳がんを予防する、という考え方はまだ一般まで普及していません。もちろん副作用もありますので、厳重な管理が必要な予防対策ということになります）

実際には使われていないという現実

ガイドラインでは推奨されているにもかかわらず、実際に予防薬を使っている人は非常に少ないのが現状です。WISDOM試験でも、使用率はわずかでした。

その理由として、自分が高リスクだと知らない　医師も患者も予防薬の存在を知らない　専門的な相談体制が不足している　といった問題があります。

今後に向けて　乳がん予防は主にかかりつけ医が担いますが、専門医の関与があると予防薬の使用率は大きく向上します。理想的には、専門医が初期説明と導入　かかりつけ医が継続管理　という連携体制が望まれます。（これも日本と異なる点になります。疾患に罹患する前に、健康な状態でかかる、予防や、検診を担当するかかりつけ医がいる、ということです。）

肺がん検診が禁煙支援と結びついているように、乳がん検診も予防と一体化すべきです。

まとめ

WISDOM試験は、リスクに基づく乳がん検診が安全で実施可能であることを示しました。ただし、実際の効果を最大限に引き出すには、検診と予防を意図的に統合する仕組みが必要です。




</description>
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<dc:date>2025-12-13T09:50:00+09:00</dc:date>
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<div id="cms-editor-minieditor-sin176558733932019900" class="cms-content-parts-sin176558733932030400">
<p>前回の結論は「乳がん検診はリスクに応じて2年おきでも問題はない」という結論でした。ただこのブログでも何度も述べてきましたが、米国の乳がん検診は、そして我が国の乳がん検診の現状も、&#8221;一律に２年に１回&#8221;です。ですので、この試験において、比較対象群として　&#8221;一律に毎年&#8221;　を置いたのは現状を反映していません。ですので、この試験を計画している医師は、<strong>「リスクがない方でない限りは２年に１回ではなく、毎年検診を受けておくべきだ」</strong>ということが証明したかったのではないか、とも考えられます。ではそのリスクとは何でしょうか。</p>
<h5>乳がんの現状と課題</h5>
<p></p>
<p>乳がんは、アメリカで女性に最も多く診断されるがんであり、今もなおがんによる死亡原因の上位を占めています。2025年には、約32万人の女性が乳がんと診断され、約4万人が亡くなったと推定されています。これは、女性が一生のうちに約8人に1人の割合で乳がんになることを意味します。このような状況は、予防・検診・治療のさらなる改善が必要であることを示しています。</p>
<p></p>
<h5>乳がん検診のメリットと限界</h5>
<p></p>
<p>乳がん検診は、一部のがんを早期に見つけ、治療しやすくするという利点があります。しかし、乳がんそのものを予防するわけではありません。</p>
<p></p>
<p>また、検診には次のような害もあります。実際にはがんでないのに「疑いあり」とされる（偽陽性）　一生問題にならないがんを見つけてしまう（過剰診断）<span style="color: rgb(0, 0, 255);">（<a href="https://www.nishihara-breast.com/blog/2024/12/106/">筆者注</a>：　これは驚かれた方も多いと思います。たとえば非浸潤がん（DCISやLCIS）と呼ばれるStage 0の乳がんは、それが最終的に命を奪うような皆さんの知る浸潤がんに、どの程度のものが移行するのか、どういうものが移行するのか、何年で移行するのか、よくわかっていないのです。こうしたStage 0乳がんの中には一生そのまま、生命の脅威にならずにおとなしくしているものもいることが分かっています。ただ実際に移行するものもあります。結局それを見分ける方法が見つかっていないので、現状では原則切除となっているのです。<br />
</span><span style="color: rgb(0, 0, 255);">ほかにもたとえば甲状腺にできる乳頭がんという種類のがんは、かなりの確率で一生そのままであることが分かっています。たとえば未分化転化など、リスクを理解し、受け入れてもらったうえで、そのまま切除せず、経過観察されている方もおられるがんです。</span><br />
<span style="color: rgb(0, 0, 255);">ただ、いまのところはDCISを経過観察で対応するのは標準治療とは言えず、臨床試験段階の域は出ていません。）</span></p>
<p></p>
<p>これらは、不安や不要な検査・治療、費用の増加につながります。</p>
<p>つまり、検診は多ければ多いほど良いとは限らないのです。</p>
<p></p>
<h5>一律の年齢別検診の問題点</h5>
<p></p>
<p>これまでの乳がん検診は、「○歳になったら全員同じ方法で」という年齢を基準にした一律のやり方が中心でした。しかし、乳がんになるリスクは人によって大きく異なります。</p>
<p></p>
<p>アメリカ女性の平均的な生涯リスクは約13％ですが、これはあくまで平均値です。実際には、多くの女性は平均より低いリスクであり、一部の女性は非常に高いリスクがある、といった風に偏りがあります。</p>
<p></p>
<p>特にリスクが高いのは、<span style="color: rgb(255, 0, 0);"><strong>BRCA1などの遺伝子変異を持つ人、非浸潤性小葉がん（LCIS）の既往がある人</strong></span>です。</p>
<p></p>
<p>リスクが低い人では、検診による害（過剰診断や偽陽性）の影響が相対的に大きくなります。そのため、検診を控えめにする合理性があります。一方、リスクが高くなるほど、検診でがんを見つけられる可能性が高くなり、より頻回・別の方法の検診が有効になります。</p>
</div>
<div class="cms-content-parts-sin176558738528219600 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin176558738528223600">
<h5>リスクに基づく検診とは</h5>
<p></p>
<p>リスクに基づく検診とは、検診を始める年齢　検診の間隔　使用する検査方法を、その人の乳がんリスクに合わせて調整する考え方です。これにより、早期発見の利点を保ちつつ、検診の害を減らすことが期待されます。</p>
<p></p>
<p>今回紹介したJAMAでは、Essermanらが、WISDOM試験という無作為化臨床試験の主要な結果を報告しています。これは、リスクに基づく検診の効果を実際の医療現場に近い形で検証した、初めての試験です。さらにこの研究は、個人に合わせた乳がん予防にもつながる可能性を示しています。</p>
<p></p>
<h5>WISDOM試験の概要</h5>
<p></p>
<p>WISDOM試験では、女性を以下の2つのグループに分けました。１　リスクに基づく検診　と　２　毎年一律にマンモグラフィを受ける従来型検診<span style="color: rgb(0, 0, 255);">（筆者注：繰り返しになりますが現状　わが国では２年おきですし、米国でも推奨は実は２年おきです）</span>です。</p>
<p></p>
<p>リスク評価には、１　個人のリスク因子　２　家族歴　３　遺伝子検査　４　乳腺の密度　が含まれていました。<span style="color: rgb(255, 153, 0);"><strong>（ご自身の乳がんリスクに関して知りたいと感じられた方は、乳腺科のDrに一度は検診を受けに受診し、尋ねてみられることを勧めます。）</strong></span></p>
<p>最もリスクが高い人には、6か月ごとにマンモグラフィとMRIを交互に実施。最もリスクが低い50歳未満の人には、検診を行わないという方針が示されました。</p>
<p></p>
<p>主な評価項目は、進行乳がん（ステージIIB以上）が増えていないか　針で突いたり、一部を採取するなど、侵襲を伴う検査＝生検の回数が減ったか　でした。</p>
<p></p>
<h5>試験結果のポイント</h5>
<p></p>
<p>約28,000人の女性が参加しましたが、参加者の集まりが想定より遅く、追跡期間が延長されました。</p>
<p></p>
<p>リスクに基づく検診グループでは、約10％が「高リスク」と判定され、そのグループにおける実際のがんの発生率は、予想通り、リスク評価と一致していました。</p>
<p>低リスク群でも、高リスク群でも、発見された際に進行乳がんであった割合は、従来型検診と比べて悪化はせず、低リスク群では2年おきの検診でも問題ないとする安全性は確認されました。<br />
<span style="color: rgb(255, 0, 0);">（筆者注：本来米国の検診は２年おきです。ですので対象は毎年一律に検診する、ではなく２年おきに一律に検診する、にするべきでした。ただ２年おきだともともと多くの進行がんが見つかることが分かっているので、１年おきを比較対象とするいびつな研究になっています。ですので、この結果は、高リスクの人を問題にするよりも、「低リスクの方では２年おきの定期健診で問題ない」という結果だとみるべきなのです。）</span></p>
<p>しかし、生検の回数は減りませんでした。</p>
<p></p>
<h5>予防への応用という強み</h5>
<p></p>
<p>WISDOM試験の大きな強みは、検診を個別化するだけでなく、予防につなげられる可能性を示した点です。（この表現は誤解を生みやすいと思いますが、重要なことを述べています。検診にがんを予防する効果はありません。こうしたリスク評価を検診時にすることで、リスクが高いとされた女性がその後の生活習慣を改善する効果が副次的に生まれ、そのことで乳がんだけではなく、様々な病気が予防される、ということが認められた、と言っています。つまり<strong>検診そのものよりも、その女性のリスクを評価し、啓蒙することが、大きな予防効果を生む</strong>、ということが今回わかったのです。）</p>
<p>乳がんの主な生活習慣リスクには、閉経後の肥満　飲酒　運動不足　授乳経験の少なさ　ホルモン剤の使用があり、これらは乳がんの最大25％に関係するとされています。</p>
<p></p>
<p>本試験では、リスクが高いと知らされた女性で、飲酒量の減少や運動量の増加がみられました。</p>
<h5>薬による予防（化学予防）</h5>
<p>一定以上のリスクがある女性では、タモキシフェン　ラロキシフェン　アナストロゾール　エキセメスタン　といった薬により、乳がんリスクを30～65％下げることができます。効果は治療終了後も長く続きます。これらは、個人にも社会にも非常に有効で、費用対効果の高い予防法です。（筆者注：これはわが国では保険適応とされていません。また乳がん患者さんにしようされるホルモン剤で、乳がんを予防する、という考え方はまだ一般まで普及していません。もちろん副作用もありますので、厳重な管理が必要な予防対策ということになります）</p>
<p></p>
<h5>実際には使われていないという現実</h5>
<p></p>
<p>ガイドラインでは推奨されているにもかかわらず、実際に予防薬を使っている人は非常に少ないのが現状です。WISDOM試験でも、使用率はわずかでした。</p>
<p></p>
<p>その理由として、自分が高リスクだと知らない　医師も患者も予防薬の存在を知らない　専門的な相談体制が不足している　といった問題があります。</p>
<p></p>
<p>今後に向けて　乳がん予防は主にかかりつけ医が担いますが、専門医の関与があると予防薬の使用率は大きく向上します。理想的には、専門医が初期説明と導入　かかりつけ医が継続管理　という連携体制が望まれます。（これも日本と異なる点になります。疾患に罹患する前に、健康な状態でかかる、予防や、検診を担当するかかりつけ医がいる、ということです。）</p>
<p></p>
<p>肺がん検診が禁煙支援と結びついているように、乳がん検診も予防と一体化すべきです。</p>
<p></p>
<h5>まとめ</h5>
<p></p>
<p>WISDOM試験は、リスクに基づく乳がん検診が安全で実施可能であることを示しました。ただし、実際の効果を最大限に引き出すには、<span style="color: rgb(0, 0, 255);"><strong>検診と予防を意図的に統合する仕組み</strong></span>が必要です。</p>
<p></p>
</div>
</div>
</div>
</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.nishihara-breast.com/blog/2025/12/156/">
<title>乳がん検診の課題</title>
<link>https://www.nishihara-breast.com/blog/2025/12/156/</link>
<description>
乳がん検診は、これまで主に「年齢」に基づいた一律の方法で行われてきました。わが国では市町村単位で違いがありますが、姫路市では４０歳から６０歳まで、隔年、つまり２年おきにクーポン配布によって実施されています。しかしその考え方は、乳がんの複雑さが十分に分かっていなかった時代の研究データに基づいています。
現在では、乳がんは一つの病気ではなく、いくつものタイプがあることが分かっています。腫瘍の性質に合わせた治療は、すでに20年以上前から標準的に行われています。
そしてもちろん女性が乳がんになるリスクは人によって大きく異なり、どのタイプの乳がんになりやすいかも人それぞれです。最近の乳がんリスク評価では、乳腺の密度（マンモグラフィでは高濃度乳腺、不均一高濃度乳腺では、その検診精度は低くなってしまう）や、遺伝子のわずかな違いを組み合わせた「遺伝的リスクスコア」が使われるようになっています。また、生涯の乳がんリスクを大きく高めることが分かっている遺伝子も、比較的低コストで調べることができます。
乳がんによる病気や死亡を減らすための公衆衛生の取り組みは、主に「多くの人を対象にした一斉検診」に重点を置いています。しかし、この方法にはいくつかの問題があります。

まず、マンモグラフィ検診が普及したことで、早期（ステージ　I）の乳がんは増えましたが、進行した乳がんが減ったわけではありません。また、がんになる前段階とされる「非浸潤がん（ステージ　0）」は大きく増えた一方で、初期の浸潤がんが同じように減ったとは言えません。

次に、進行しやすいタイプや悪性度の高い乳がんは、検診と検診の間に症状が出て見つかることが多いという問題があります。実際、進行乳がんを対象とした研究では、約8割のがんが検診では見つかっていませんでした。

さらに、検診による「要精密検査」や生検の多くが、結果的には良性であることも問題です。アメリカでは、検診をきっかけに行われた生検の約７５％が、がんではありませんでした。

加えて、現在の検診のやり方は非常にコストがかかります。アメリカでは、乳がん検診にかかる年間総費用が、疾病予防を担う公的機関の主要予算を上回っており、どのガイドラインを採用するかによって費用は４倍近くも変わります。
遺伝的要因を含めた個人ごとのリスク評価を行うことで、こうした問題の多くを改善できる可能性がありますが、現状では十分に活用されていません。
そこで、リスクの低い人への過剰な検査を減らし、リスクの高い人に重点的に資源を使うことを目的とした「リスクに基づく検診」の考え方が提案されています。これは、進行がんを増やさずに、全体としての負担や害、費用を減らすことを目指すものです。ただし、この方法には賛否があり、これまで無作為比較試験では検証されていませんでした。

WISDOM（Women Informed to Screen Depending on Measures of Risk）研究は、こうした背景を踏まえ、乳がん検診のあり方を根本から見直すために計画されました。この研究では、まず個人のリスクを評価し、それに基づいて　1　検診の頻度　2　検診を始める時期　3　用いる検査方法　を決め、さらに乳がんを予防するための対策につなげることを目指しています。

２０２５年１２月　JAMAという権威のある雑誌に掲載された論文では、WISDOM研究において行われた、「リスクに基づく検診」と「毎年の一律検診」を比較した無作為化試験の方法と、その主要な結果が報告されています。






リスク評価では、１　乳がんになりやすさに関係する9つの遺伝子の検査　２　多数の遺伝子の小さな違いを組み合わせた遺伝的リスクスコア　３　乳がん監視コンソーシアム（BCSC）モデル　を用いました。こうして個別にリスクを評価し、「リスクに基づく検診」グループでは、評価結果に応じて次の4つのいずれかの勧めを受けました。比較対象として「毎年一律に検診するグループ」ランダムに振り分けられました。
最もリスクが高い人（5年以内の乳がんリスクが6％以上、または強い影響を持つ遺伝子変異がある場合）
&#8594; マンモグラフィとMRI検査を6か月ごとに交互に実施し、専門的なカウンセリングを行う。
リスクが高めの人（年齢別で上位2.5％に入るリスク）
&#8594; 毎年マンモグラフィを行い、リスクを下げるための指導を受ける。
平均的なリスクの人
&#8594; 2年に1回のマンモグラフィ。
リスクが低い人（40～49歳で、5年以内のリスクが1.3％未満）
&#8594; リスクが1.3％以上になるか、50歳になるまで検診は行わない。
主な評価項目（何を比べたか）
主な評価項目は2つありました。１　進行した乳がん（ステージIIB以上）が増えていないか　２　生検（組織を取る検査）の回数を減らせたか　です。
そのほか、ステージIIA以上の乳がんの発見、マンモグラフィの回数、高リスクの人で予防対策がどの程度行われたか、観察研究の参加者がどちらの検診方法を選んだか、非浸潤がん（DCIS）、MRI検査の回数、ステージ別のがん発生率、なども調べました。
結果
合計 28,372人の女性が無作為に割り付けられました。平均年齢は54歳で、多くは白人女性でした。進行した乳がん（ステージIIB以上）の発生率は、リスクに基づく検診、毎年一律に行う検診の間で差はなく、リスクに基づく方法でも安全性は保たれていました。（筆者注：この結果は、リスクに基づく検診をすれば早期がんの発見率が上がるわけではない、という風に読むのではなく、リスクが少ない人では毎年検診しなくても、２年に１回でも進行がんとして見つかったり、中間期がんとして見つかる確率が上がるわけではない、という解釈をします。裏を介せばリスクの高い方では最低毎年検診しておかないと、こうしたリスクが上がっている可能性も示唆されます。）
一方で、マンモグラフィの回数はリスクに基づく検診の方が少なかったにもかかわらず、生検の回数は減りませんでした。また、がんの発生、生検、マンモグラフィ、MRI検査、はいずれも、リスクが高い人ほど多くなるという結果でした。
観察研究の参加者では、約9割（89％）がリスクに基づく検診を選択しました。
結論
遺伝子検査を含めたリスクに基づく乳がん検診は、個人のリスクに応じて検診の強さを安全に調整することができました。しかし、生検の回数を減らす効果は認められませんでした。
次回　まとめに続きます。



</description>
<dc:creator></dc:creator>
<dc:subject></dc:subject>
<dc:date>2025-12-13T08:00:00+09:00</dc:date>
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<div id="cms-editor-minieditor-sin176558069218691000" class="cms-content-parts-sin176558069218702600">
<p>乳がん検診は、これまで主に「年齢」に基づいた一律の方法で行われてきました。わが国では市町村単位で違いがありますが、姫路市では４０歳から６０歳まで、隔年、つまり２年おきにクーポン配布によって実施されています。しかしその考え方は、乳がんの複雑さが十分に分かっていなかった時代の研究データに基づいています。</p>
<p>現在では、乳がんは一つの病気ではなく、いくつものタイプがあることが分かっています。腫瘍の性質に合わせた治療は、すでに20年以上前から標準的に行われています。<br />
そしてもちろん女性が乳がんになるリスクは人によって大きく異なり、どのタイプの乳がんになりやすいかも人それぞれです。最近の乳がんリスク評価では、乳腺の密度（<a href="https://www.nishihara-breast.com/blog/2021/04/3/">マンモグラフィでは高濃度乳腺、不均一高濃度乳腺では、その検診精度は低くなってしまう</a>）や、遺伝子のわずかな違いを組み合わせた「遺伝的リスクスコア」が使われるようになっています。また、生涯の乳がんリスクを大きく高めることが分かっている遺伝子も、比較的低コストで調べることができます。</p>
<p>乳がんによる病気や死亡を減らすための公衆衛生の取り組みは、主に「多くの人を対象にした一斉検診」に重点を置いています。しかし、この方法にはいくつかの問題があります。</p>
<p></p>
<p>まず、マンモグラフィ検診が普及したことで、早期（ステージ　I）の乳がんは増えましたが、進行した乳がんが減ったわけではありません。また、がんになる前段階とされる「非浸潤がん（ステージ　0）」は大きく増えた一方で、初期の浸潤がんが同じように減ったとは言えません。</p>
<p></p>
<p>次に、進行しやすいタイプや悪性度の高い乳がんは、<a href="https://www.nishihara-breast.com/blog/2025/04/123/">検診と検診の間に症状が出て見つかることが多いという問題があります</a>。実際、進行乳がんを対象とした研究では、約8割のがんが検診では見つかっていませんでした。</p>
<p></p>
<p>さらに、<a href="https://www.nishihara-breast.com/blog/2023/11/69/">検診による「要精密検査」や生検の多くが、結果的には良性であることも問題</a>です。アメリカでは、検診をきっかけに行われた生検の約７５％が、がんではありませんでした。</p>
<p></p>
<p>加えて、現在の検診のやり方は非常にコストがかかります。アメリカでは、乳がん検診にかかる年間総費用が、疾病予防を担う公的機関の主要予算を上回っており、どのガイドラインを採用するかによって費用は４倍近くも変わります。<br />
遺伝的要因を含めた個人ごとのリスク評価を行うことで、こうした問題の多くを改善できる可能性がありますが、現状では十分に活用されていません。</p>
<p>そこで、リスクの低い人への過剰な検査を減らし、リスクの高い人に重点的に資源を使うことを目的とした「リスクに基づく検診」の考え方が提案されています。これは、進行がんを増やさずに、全体としての負担や害、費用を減らすことを目指すものです。ただし、この方法には賛否があり、これまで無作為比較試験では検証されていませんでした。</p>
<p></p>
<p>WISDOM（Women Informed to Screen Depending on Measures of Risk）研究は、こうした背景を踏まえ、乳がん検診のあり方を根本から見直すために計画されました。この研究では、まず個人のリスクを評価し、それに基づいて　1　検診の頻度　2　検診を始める時期　3　用いる検査方法　を決め、さらに乳がんを予防するための対策につなげることを目指しています。</p>
<p></p>
<p><a href="https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2842903?utm_medium=email&#38;utm_source=postup_jn&#38;utm_campaign=article_alert-jama&#38;utm_content=olf-tfl_&#38;utm_term=121225">２０２５年１２月　JAMAという権威のある雑誌に掲載された論文</a>では、WISDOM研究において行われた、「リスクに基づく検診」と「毎年の一律検診」を比較した無作為化試験の方法と、その主要な結果が報告されています。</p>
<p></p>
</div>
<div class="cms-content-parts-sin176558649021349200 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin176558649021355500">
<p>リスク評価では、１　乳がんになりやすさに関係する9つの遺伝子の検査　２　多数の遺伝子の小さな違いを組み合わせた遺伝的リスクスコア　３　乳がん監視コンソーシアム（BCSC）モデル　を用いました。こうして個別にリスクを評価し、「リスクに基づく検診」グループでは、評価結果に応じて次の4つのいずれかの勧めを受けました。比較対象として「毎年一律に検診するグループ」ランダムに振り分けられました。</p>
<p>最もリスクが高い人（5年以内の乳がんリスクが6％以上、または強い影響を持つ遺伝子変異がある場合）<br />
&#8594; マンモグラフィとMRI検査を6か月ごとに交互に実施し、専門的なカウンセリングを行う。</p>
<p>リスクが高めの人（年齢別で上位2.5％に入るリスク）<br />
&#8594; 毎年マンモグラフィを行い、リスクを下げるための指導を受ける。</p>
<p>平均的なリスクの人<br />
&#8594; 2年に1回のマンモグラフィ。</p>
<p>リスクが低い人（40～49歳で、5年以内のリスクが1.3％未満）<br />
&#8594; リスクが1.3％以上になるか、50歳になるまで検診は行わない。</p>
<p><span style="color: rgb(0, 0, 255);"><strong>主な評価項目（何を比べたか）</strong></span></p>
<p>主な評価項目は2つありました。１　進行した乳がん（ステージIIB以上）が増えていないか　２　生検（組織を取る検査）の回数を減らせたか　です。<br />
そのほか、ステージIIA以上の乳がんの発見、マンモグラフィの回数、高リスクの人で予防対策がどの程度行われたか、観察研究の参加者がどちらの検診方法を選んだか、非浸潤がん（DCIS）、MRI検査の回数、ステージ別のがん発生率、なども調べました。</p>
<p><span style="color: rgb(0, 0, 255);"><strong>結果</strong></span></p>
<p>合計 28,372人の女性が無作為に割り付けられました。平均年齢は54歳で、多くは白人女性でした。進行した乳がん（ステージIIB以上）の発生率は、リスクに基づく検診、毎年一律に行う検診の間で差はなく、リスクに基づく方法でも安全性は保たれていました。<span style="color: rgb(255, 0, 0);">（筆者注：この結果は、リスクに基づく検診をすれば早期がんの発見率が上がるわけではない、という風に読むのではなく、リスクが少ない人では毎年検診しなくても、２年に１回でも進行がんとして見つかったり、中間期がんとして見つかる確率が上がるわけではない、という解釈をします。裏を介せばリスクの高い方では最低毎年検診しておかないと、こうしたリスクが上がっている可能性も示唆されます。）</span></p>
<p>一方で、マンモグラフィの回数はリスクに基づく検診の方が少なかったにもかかわらず、生検の回数は減りませんでした。また、がんの発生、生検、マンモグラフィ、MRI検査、はいずれも、リスクが高い人ほど多くなるという結果でした。</p>
<p>観察研究の参加者では、約9割（89％）がリスクに基づく検診を選択しました。</p>
<p><span style="color: rgb(0, 0, 255);"><strong>結論</strong></span></p>
<p>遺伝子検査を含めたリスクに基づく乳がん検診は、個人のリスクに応じて検診の強さを安全に調整することができました。しかし、生検の回数を減らす効果は認められませんでした。</p>
<p>次回　まとめに続きます。</p>
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<item rdf:about="https://www.nishihara-breast.com/blog/2025/11/155/">
<title>HPVワクチン接種で子宮頸がんのリスクが大幅に減少 ― 大規模な研究2本が、安全性と効果を改めて裏付け</title>
<link>https://www.nishihara-breast.com/blog/2025/11/155/</link>
<description>「先生、子宮頸がんのワクチンって、本当に安全なのですか？」　私自身、専門家ではないこともあって、親しくしている産婦人科の部長に質問したことがあります。産婦人科部長先生には、「先生までそんなこと聞くの？」といって叱られました。今回は忙しい部長先生に余計な時間を使わせた、その懺悔としてこのトピックを紹介します。HPVワクチンは子宮頸がんの発症を大幅に減らすことが判明子宮頸がんのワクチン接種では、さらに、がんの前段階の病変や尖圭コンジローマ（性器いぼ）も減少することが明らかになりました。重大な副作用の増加は確認されませんでした。最新の2つの大規模な研究（メタ解析）によると、HPVワクチンには次のような効果があることがわかりました。ちなみにメタ解析というのは、多くの別々に発表された研究をさらにまとめて、一つの結論を導き出す手法です。医学だけに限らず、すべての研究の分野において、一つの疑問に対する現段階での完全な解答を与える手法として認められています。① 1つ目のメタ解析（132万人超を含む225研究のまとめとして）16歳までにHPVワクチンを受けた女性は、受けていない人に比べて子宮頸がんになる確率が約80%低いことが示されました。さらに、4.4万人以上を追跡した別の長期研究では、ワクチン接種後の子宮頸がんリスクが63%低下していました。② 子宮頸がんの前がん病変（CIN3＋）も減少23の研究から、「CIN3以上」と呼ばれる高度異形成（がんの直前の状態）もワクチン接種で明らかに減ることが示されています。特に16歳までに接種した場合、長期的にはCIN3＋が74%減少していました。③ 効果は「早く接種するほど高い」研究者たちは次のように述べています：思春期早期（性的活動が始まる前）にHPVワクチンを接種した女性では、高度異形成や子宮頸がんの発生が一貫して減っている。ワクチンは若いほど、より大きな予防効果が得られる。④ 2つ目のメタ解析（RCT 60件・約15万人）この解析では臨床試験の期間が不十分で、がんそのものの発症は評価できませんでしたが、前がん病変（がんの芽）や性器いぼの発生を減らす効果が確認されています。また、重大な副作用が増えるという証拠は見つかっていませんでした。HPVワクチンは、前がん病変や性器いぼを大きく減らすことが判明――特に15〜25歳女性で明確な効果① 15～25歳の女性では、CIN2+（中等度以上の前がん病変）が減少研究では、15〜25歳の女性がワクチンを受けると：すべてのHPV型によるCIN2+が6年後に30%減少する（リスク比0.70：ワクチン接種者は非接種者の70%の発症率）。ワクチンがカバーするHPV型によるCIN2+は6年後に60%減少する（リスク比0.40）、とまとめられました。② 外陰・膣の高度異形成も軽度に減少15〜25歳の女性では、ガーダシル（4価）やガーダシル9（9価）でカバーされているHPV型による外陰部・膣の高度異形成（前がん状態）もわずかに減ったと報告されています。ちなみにガーダシル（Gardasil）とは、ヒトパピローマウイルス（HPV）感染を予防するワクチンです。日本でも承認されており、子宮頸がんの予防ワクチンとして使用されています。ガーダシルの種類には種類があって、① ガーダシル（4価ワクチン）　対応するHPV型：6・11・16・18型　予防できる疾患：子宮頸がん（主に16・18型）、尖圭コンジローマ（性器いぼ：6・11型）　一部の外陰がん、膣がん、肛門がんの前がん病変。日本でも使用されてきた「HPVワクチン」として代表的なものです。② ガーダシル9（9価ワクチン）対応する型がさらに拡大：6・11・16・18・31・33・45・52・58型　予防効果がより広く、世界的には現在の主流のHPVワクチンである。※ 日本でも2021年に承認され、順次使用が広がっています。③ 男性（男性と性交渉を行う人）でも効果の可能性ある研究では、男性同性愛者において肛門の高度異形成が25%少なかったという結果が出ましたが、統計的には明確とは言えず「確実性は低い」とされています。④ 性器いぼ（尖圭コンジローマ）も大幅に減少3つのランダム化比較試験（約2万人）では：ワクチン接種した1,000人につき25人分、性器いぼの発生が減少（HPV型にかかわらず、4年後）しました。観察研究47件でも：12か月〜5年で47%減少、5年以上の追跡では53%減少と、大きな効果が確認されています。研究者は次のように述べています：RCT（臨床試験）で、HPVワクチンがCIN2+や性器いぼを減らす確かな証拠がある。⑤ HPVワクチンの効果は「短期＝RCT」「長期＝実社会の研究」で一致専門家のコメント：①RCTでは短期的に前がん病変の減少が確認されている。②実社会の大規模データでは長期的に子宮頸がんの減少が確認されている。この2つがそろうことで、ワクチンの有効性が非常に確かなものになったと言えます。⑥ 若年での接種がもっとも効果的専門家のコメント：より若い年齢でワクチンを接種した女性ほど、効果が高い。そのため、学校での集団接種や、15歳未満での接種が強く推奨される。⑦ 医師への提言：「自信をもって勧めて良いワクチン」臨床医はHPVワクチンを自信を持って勧め、安全性に対する患者さんの不安に丁寧に答えるべきです。特に&#8220;早期接種&#8221;が最大の予防効果につながることを勧めてください。安全性に問題なし：リスク低減は確認され、副作用の増加は見られず2つの大規模な解析では、HPVワクチンを接種しても重大な副作用が増えることはなかったと結論づけています。① 9万7千人以上を対象にした39件の臨床試験では、重大な副反応の頻度はワクチン群と非接種群でほぼ同じであった。最大6年間の追跡で重大な副作用の頻度に差はほとんどありませんでした（リスク比0.99　ワクチンを受けていない方を100とすれば、受けた方では99ということです。つまりワクチンが原因とは言えない、ともいえます）。これは「ワクチンを受けても重大な副作用が増えたとは言えない」という意味です。② SNSでよく話題になる&#8220;ワクチンの副作用&#8221;も増えていない研究では、SNSでよく言及される症状についても調べられましたが、HPVワクチンとの関連は見られませんでした。増えていないと示されたもの：体位性頻脈症候群（起立性の脈の異常）慢性疲労症候群（CFS）／筋痛性脳脊髄炎（ME）早発卵巣不全（POF）麻痺不妊複合性局所疼痛症候群（CRPS）さらに、確実性は高くないものの、ギラン・バレー症候群のリスクが増える証拠もなかったとされています。③ 研究の限界点：研究の多くは「先進国」で行われたただし研究者たちは、今回の解析に以下の限界があると述べています：多くの研究は 欧米・日本などの高所得国 で行われている一方、子宮頸がんが特に多く、検診も普及していない低中所得国ではデータが不足しています。ワクチンの効果自体は期待できるが、地域差を考える必要があるという指摘です。


SNSでよくみられる誤情報 			科学的に確認された事実（エビデンス） 			 		 		 			「HPVワクチンは危険で、重大な副作用が多い」 			重大な副作用は増えていない。 97,272人を含む39件のRCTで、重大な有害事象は接種群と非接種群でほぼ同じ（RR 0.99）。 			 		 		 			「体が動かなくなる、麻痺を起こす」 			麻痺の増加は認められない。 CRPS（複合性局所疼痛症候群）や麻痺のリスク増加は確認されず。 			 		 		 			「ギラン・バレー症候群が増える」 			リスク増加を示す確かな証拠なし。 低確実性ながら増加は見られなかった。 			 		 			「不妊になる」「卵巣が機能しなくなる」 			不妊や早発卵巣不全との関連なし。 大規模疫学研究でもリスクは増えていない。 			 		 			「慢性疲労症候群（CFS）やMEが増える」 			CFS/MEも増えていない。 SNSでよく言われるが、関連を示すデータはなし。 			 		 			「起立性調節障害（POTS）になる」 			POTSも増えていない。 ワクチンとの関連なし。 			 		 			「接種した国で問題が続出している」 			世界中で長期データが蓄積され、安全性は国際的に確認済み。 日本・欧米・豪州・北欧など複数の国で同じ結果。 			 		 			「ワクチンは効かない」 			明確に有効。 子宮頸がんリスクは最大80％減少。前がん病変（CIN3+）は74％減少。性器いぼは50％以上減少。 			 		 			「自然感染で十分」 			自然感染では予防できない。 HPVは再感染しやすく、がんリスクも残る。ワクチンはがん関連型を事前に防ぐ。 			 		 			「ワクチンは新しいから危ない」 			すでに17年以上のデータあり、安全性は確立。 1億人以上接種。最も広く研究されたワクチンのひとつ。 			 		 	 



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<dc:date>2025-11-26T07:50:00+09:00</dc:date>
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<div id="cms-editor-minieditor-sin176411135372112400" class="cms-content-parts-sin176411135372120900"><p>「先生、子宮頸がんのワクチンって、本当に安全なのですか？」　</p><p>私自身、専門家ではないこともあって、親しくしている産婦人科の部長に質問したことがあります。産婦人科部長先生には、「先生までそんなこと聞くの？」といって叱られました。今回は忙しい部長先生に余計な時間を使わせた、その懺悔としてこのトピックを紹介します。</p><h4>HPVワクチンは子宮頸がんの発症を大幅に減らすことが判明</h4><div></div><p>子宮頸がんのワクチン接種では、さらに、がんの前段階の病変や尖圭コンジローマ（性器いぼ）も減少することが明らかになりました。重大な副作用の増加は確認されませんでした。</p><p>最新の2つの大規模な研究（メタ解析）によると、HPVワクチンには次のような効果があることがわかりました。ちなみにメタ解析というのは、多くの別々に発表された研究をさらにまとめて、一つの結論を導き出す手法です。医学だけに限らず、すべての研究の分野において、一つの疑問に対する現段階での完全な解答を与える手法として認められています。</p><p><strong>① 1つ目のメタ解析（132万人超を含む225研究のまとめとして）</strong></p><p>16歳までにHPVワクチンを受けた女性は、受けていない人に比べて子宮頸がんになる確率が約80%低いことが示されました。さらに、4.4万人以上を追跡した別の長期研究では、ワクチン接種後の子宮頸がんリスクが63%低下していました。</p><p><strong>② 子宮頸がんの前がん病変（CIN3＋）も減少</strong></p><p>23の研究から、「CIN3以上」と呼ばれる高度異形成（がんの直前の状態）もワクチン接種で明らかに減ることが示されています。特に16歳までに接種した場合、長期的にはCIN3＋が74%減少していました。</p><p><strong>③ 効果は「早く接種するほど高い」</strong></p><p>研究者たちは次のように述べています：思春期早期（性的活動が始まる前）にHPVワクチンを接種した女性では、高度異形成や子宮頸がんの発生が一貫して減っている。ワクチンは若いほど、より大きな予防効果が得られる。</p><p><strong>④ 2つ目のメタ解析（RCT 60件・約15万人）</strong></p><p>この解析では臨床試験の期間が不十分で、がんそのものの発症は評価できませんでしたが、前がん病変（がんの芽）や性器いぼの発生を減らす効果が確認されています。また、重大な副作用が増えるという証拠は見つかっていませんでした。</p><h4>HPVワクチンは、前がん病変や性器いぼを大きく減らすことが判明</h4><p>――特に15〜25歳女性で明確な効果</p><p><strong>① 15～25歳の女性では、CIN2+（中等度以上の前がん病変）が減少</strong></p><p>研究では、15〜25歳の女性がワクチンを受けると：すべてのHPV型によるCIN2+が6年後に30%減少する（リスク比0.70：ワクチン接種者は非接種者の70%の発症率）。ワクチンがカバーするHPV型によるCIN2+は6年後に60%減少する（リスク比0.40）、とまとめられました。</p><p><strong>② 外陰・膣の高度異形成も軽度に減少</strong></p><p>15〜25歳の女性では、ガーダシル（4価）やガーダシル9（9価）でカバーされているHPV型による外陰部・膣の高度異形成（前がん状態）もわずかに減ったと報告されています。ちなみにガーダシル（Gardasil）とは、ヒトパピローマウイルス（HPV）感染を予防するワクチンです。日本でも承認されており、子宮頸がんの予防ワクチンとして使用されています。ガーダシルの種類には種類があって、① ガーダシル（4価ワクチン）　対応するHPV型：6・11・16・18型　予防できる疾患：子宮頸がん（主に16・18型）、尖圭コンジローマ（性器いぼ：6・11型）　一部の外陰がん、膣がん、肛門がんの前がん病変。日本でも使用されてきた「HPVワクチン」として代表的なものです。② ガーダシル9（9価ワクチン）対応する型がさらに拡大：6・11・16・18・31・33・45・52・58型　予防効果がより広く、世界的には現在の主流のHPVワクチンである。※ 日本でも2021年に承認され、順次使用が広がっています。</p><p><strong>③ 男性（男性と性交渉を行う人）でも効果の可能性</strong></p><p>ある研究では、男性同性愛者において肛門の高度異形成が25%少なかったという結果が出ましたが、統計的には明確とは言えず「確実性は低い」とされています。</p><p><strong>④ 性器いぼ（尖圭コンジローマ）も大幅に減少</strong></p><p>3つのランダム化比較試験（約2万人）では：ワクチン接種した1,000人につき25人分、性器いぼの発生が減少（HPV型にかかわらず、4年後）しました。観察研究47件でも：12か月〜5年で47%減少、5年以上の追跡では53%減少と、大きな効果が確認されています。<br />研究者は次のように述べています：RCT（臨床試験）で、HPVワクチンがCIN2+や性器いぼを減らす確かな証拠がある。</p><p><strong>⑤ HPVワクチンの効果は「短期＝RCT」「長期＝実社会の研究」で一致</strong></p><p>専門家のコメント：①RCTでは短期的に前がん病変の減少が確認されている。②実社会の大規模データでは長期的に子宮頸がんの減少が確認されている。この2つがそろうことで、ワクチンの有効性が非常に確かなものになったと言えます。</p><p><strong>⑥ 若年での接種がもっとも効果的</strong></p><p>専門家のコメント：より若い年齢でワクチンを接種した女性ほど、効果が高い。そのため、学校での集団接種や、15歳未満での接種が強く推奨される。</p><p><strong>⑦ 医師への提言：「自信をもって勧めて良いワクチン」</strong></p><p>臨床医はHPVワクチンを自信を持って勧め、安全性に対する患者さんの不安に丁寧に答えるべきです。特に&#8220;早期接種&#8221;が最大の予防効果につながることを勧めてください。</p><h4>安全性に問題なし：リスク低減は確認され、副作用の増加は見られず</h4><div></div><p>2つの大規模な解析では、HPVワクチンを接種しても重大な副作用が増えることはなかったと結論づけています。</p><p><strong>① 9万7千人以上を対象にした39件の臨床試験では、重大な副反応の頻度はワクチン群と非接種群でほぼ同じであった。</strong></p><p>最大6年間の追跡で重大な副作用の頻度に差はほとんどありませんでした（リスク比0.99　ワクチンを受けていない方を100とすれば、受けた方では99ということです。つまりワクチンが原因とは言えない、ともいえます）。これは「ワクチンを受けても重大な副作用が増えたとは言えない」という意味です。</p><p><strong>② SNSでよく話題になる&#8220;ワクチンの副作用&#8221;も増えていない</strong></p><p>研究では、SNSでよく言及される症状についても調べられましたが、HPVワクチンとの関連は見られませんでした。</p><p>増えていないと示されたもの：</p><p>体位性頻脈症候群（起立性の脈の異常）<br />慢性疲労症候群（CFS）／筋痛性脳脊髄炎（ME）<br />早発卵巣不全（POF）<br />麻痺<br />不妊<br />複合性局所疼痛症候群（CRPS）</p><p>さらに、確実性は高くないものの、ギラン・バレー症候群のリスクが増える証拠もなかったとされています。</p><p><strong>③ 研究の限界点：研究の多くは「先進国」で行われた</strong></p><p>ただし研究者たちは、今回の解析に以下の限界があると述べています：多くの研究は 欧米・日本などの高所得国 で行われている一方、子宮頸がんが特に多く、検診も普及していない低中所得国ではデータが不足しています。ワクチンの効果自体は期待できるが、地域差を考える必要があるという指摘です。</p></div><div class="cms-content-parts-sin176411256947132000 cparts-id93--01 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-table-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin176411256947137100"><p></p><table><tbody class="lay-margin-b--1"><tr><th>SNSでよくみられる誤情報</th> 			<th>科学的に確認された事実（エビデンス）</th> 			 		</tr> 		<tr> 			<td>「HPVワクチンは危険で、重大な副作用が多い」</td> 			<td><strong data-start="335" data-end="353">重大な副作用は増えていない。</strong> 97,272人を含む39件のRCTで、重大な有害事象は接種群と非接種群でほぼ同じ（RR 0.99）。</td> 			 		</tr> 		<tr> 			<td>「体が動かなくなる、麻痺を起こす」</td> 			<td><strong data-start="429" data-end="446">麻痺の増加は認められない。</strong> CRPS（複合性局所疼痛症候群）や麻痺のリスク増加は確認されず。</td> 			 		</tr> 		<tr> 			<td>「ギラン・バレー症候群が増える」</td> 			<td><strong data-start="503" data-end="523">リスク増加を示す確かな証拠なし。</strong> 低確実性ながら増加は見られなかった。</td> 			 		</tr><tr> 			<td>「不妊になる」「卵巣が機能しなくなる」</td> 			<td><strong data-start="569" data-end="589">不妊や早発卵巣不全との関連なし。</strong> 大規模疫学研究でもリスクは増えていない。</td> 			 		</tr><tr> 			<td>「慢性疲労症候群（CFS）やMEが増える」</td> 			<td><strong>CFS/MEも増えていない。</strong> SNSでよく言われるが、関連を示すデータはなし。</td> 			 		</tr><tr> 			<td>「起立性調節障害（POTS）になる」</td> 			<td><strong data-start="708" data-end="724">POTSも増えていない。</strong> ワクチンとの関連なし。</td> 			 		</tr><tr> 			<td>「接種した国で問題が続出している」</td> 			<td><strong data-start="761" data-end="793">世界中で長期データが蓄積され、安全性は国際的に確認済み。</strong> 日本・欧米・豪州・北欧など複数の国で同じ結果。</td> 			 		</tr><tr> 			<td>「ワクチンは効かない」</td> 			<td><strong data-start="836" data-end="846">明確に有効。</strong> 子宮頸がんリスクは最大80％減少。前がん病変（CIN3+）は74％減少。性器いぼは50％以上減少。</td> 			 		</tr><tr> 			<td>「自然感染で十分」</td> 			<td><strong data-start="913" data-end="930">自然感染では予防できない。</strong> HPVは再感染しやすく、がんリスクも残る。ワクチンはがん関連型を事前に防ぐ。</td> 			 		</tr><tr> 			<td>「ワクチンは新しいから危ない」</td> 			<td><strong data-start="992" data-end="1018">すでに17年以上のデータあり、安全性は確立。</strong> 1億人以上接種。最も広く研究されたワクチンのひとつ。</td> 			 		</tr> 	</tbody> </table></div>
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<item rdf:about="https://www.nishihara-breast.com/blog/2025/11/154/">
<title>ESMO2025から　特にHER2陽性乳がん（Luminal B-HER）についての　新しい知見</title>
<link>https://www.nishihara-breast.com/blog/2025/11/154/</link>
<description>
今回の記事は乳がんの医療に携わる方向きに書いています。難しいと思われたら、赤で囲まれたまとめだけ目を通していただいても、と思います。
乳がん治療薬エンハーツ🄬（ T-DXd） が、転移性乳がんだけでなく「治せる段階」つまり早期乳がんの再発予防にも貢献する可能性
2025年のヨーロッパ臨床腫瘍学会（ESMO）で発表された2つの重要な研究により、エンハーツ🄬（T-DXd）」という新しい抗体薬物複合体（ADC）が、これまでの転移性乳がん治療に加え、早期のHER2陽性乳がんでも「治癒を目指す段階」での使用が期待されることが示されました。

第III相「DESTINY-Breast05試験」では、術前の抗がん剤治療（ネオアジュバント療法）を受けた後も、がんが残っていたHER2陽性乳がん患者1,635人を対象に、現在の標準治療であるT-DM1（カドサイラ🄬）とT-DXd（エンハーツ🄬）を比較しました。

結果として、T-DXdのほうが再発や死亡のリスクを大幅に減らすことがわかりました。

3年後の「無病生存率（がんが再発していない割合）」は、T-DXd群でT-DM1群より約9％高く、再発や死亡のリスクを53％減少させました（ハザード比0.47、P&#60;0.0001）。

この成果は、以前のKATHERINE試験でT-DM1がトラスツズマブ（ハーセプチン）より50％リスクを減らしたことに匹敵する、新たな治療上の飛躍とされています。

ピッツバーグ大学のチャールズ・ガイヤー医師は次のように述べています。「T-DXdは高リスクの早期HER2陽性乳がん患者において、T-DM1を上回る効果を示しました。副作用も管理可能で、今後の新しい標準治療となる可能性があります。」

クリーブランド・クリニックの血液・腫瘍内科部長であり研究の統括者でもあるジェイム・エイブラハム医師も、「これは医療現場の常識を変える発見です。特に、脳への転移（中枢神経再発）を減らす可能性も示されており、承認され次第、医師たちはすぐに使いたがるでしょう」と述べています。






T-DXd（エンハーツ🄬）は、がん細胞表面のHER2というたんぱく質を標的にし、抗がん剤を直接送り込む「抗体薬物複合体（ADC）」というタイプの薬です。これまで転移性乳がんで効果が確認されていましたが、今回の研究で早期乳がんの再発予防にも有効であることが示されました。副作用はあるものの管理可能で、治癒を目指す段階の治療にも有効である可能性が広がっています。








手術前治療でもT-DXdが優れた効果を発揮 ― DESTINY-Breast11試験
2025年のヨーロッパ臨床腫瘍学会（ESMO）の特別シンポジウムでは、HER2陽性乳がんを対象としたもう一つの重要な研究「DESTINY-Breast11試験」の結果も発表されました。
この試験では、手術の前（術前化学治療：ネオアジュバント）に行う治療として、T-DXd（エンハーツ🄬）を使った新しい治療法の効果が調べられました。研究はドイツ・ミュンヘン大学病院のナディア・ハーベック医師らによって実施されました。
この試験には、HER2陽性で再発リスクの高い乳がん患者927人が参加しました。比較されたのは次の2つの治療法です：
１　T-DXd＋THP療法（THP＝パクリタキセル＋トラスツズマブ＋ペルツズマブ）
２　現在の標準治療であるAC-THP療法（アントラサイクリン＋シクロホスファミド後にTHP）
結果、T-DXdを含む治療では67.3％の患者で「病理学的完全奏効（手術時にがんが見つからない状態）」が得られ、標準治療の56.3％を大きく上回りました（差：＋11.2％、P＝0.003）。この「がんが完全に消えた割合」は、これまでのHER2陽性乳がんの術前治療を対象とした国際試験の中で最も高い値とされています。
また、2年間の追跡調査では、再発や進行のない状態で過ごせた人の割合もT-DXd群で高く（96.9％ vs 93.1％）、良好な傾向が見られました（ハザード比0.56）。
ハーベック医師は次のようにまとめています：「T-DXd＋THP療法は、従来のアントラサイクリン（心臓への負担がある薬）を使わずに済む新しい選択肢として、より効果的で副作用が少ない可能性があります。高リスクのHER2陽性早期乳がんの治療法として、新たな標準になるかもしれません。」








T-DXd（エンハーツ🄬）は、これまで転移がんや再発予防で有効とされてきましたが、今回の研究で手術前の治療（ネオアジュバント）でも非常に高い効果を示しました。今後、心臓への負担が少ない新しい術前治療法として、世界的に注目されると見られています。








DESTINY-Breast05試験：T-DXdが遠隔再発や脳転移を減らす可能性も
「DESTINY-Breast05」試験では、術前化学療法後も乳房やリンパ節にがんが残っているHER2陽性乳がん患者1,635人を対象に、T-DXd（エンハーツ🄬）とT-DM1（カドサイラ🄬）を比較しました。この両薬剤とも「抗体薬物複合体（ADC）」というタイプで、HER2というたんぱく質を標的に抗がん剤を直接送り込む仕組みを持っています。治療は3週間ごとに投与され、T-DXdは5.4mg/kg、T-DM1は3.6mg/kgの量で、合計14回（約10か月）行われました。
（ADC：免疫は抗原抗体反応という働きを利用します。体にとって有害なものを免疫細胞（多くはマクロファージ）が攻撃、認識し、その特徴を免疫細胞に伝えます。それを受けて、最終的にはB細胞というリンパ球がその特徴に特異的にくっつくことができる抗体を作り出します。いったん抗体にくっつかれると、体はそれを敵と認識し、様々な免疫細胞が攻撃を始めるのです。ADCはHER2を標的とする抗体を作成し、それに抗がん剤をタグ付けしました。これによってHER2を持つ細胞を特異的に抗がん剤で攻撃することが可能になりました。）
放射線治療も併用可能で、患者の状況に応じて前後どちらでも実施されました。
主要な評価項目は「無侵襲疾患生存率（再発や転移のない期間）」でした。
研究代表の**チャールズ・ガイヤー医師（ピッツバーグ大学）**は次のように報告しています
「T-DXdは、全体的な再発抑制効果だけでなく、遠隔転移（特に脳転移）を防ぐ効果も見られました。死亡数も少なく、安全性もこれまでの知見と大きく変わりませんでした。」
以前の「KATHERINE試験」では、T-DM1によっても脳転移のリスクは減らせませんでしたが、今回のDESTINY-Breast05では、脳内再発はT-DM1群で26人、T-DXd群で17人と減少傾向がありました。遠隔転移なしで生存していた割合はT-DXd群で93.9％、T-DM1群で86.1％（リスク約半減、HR＝0.49）。全生存率もT-DXd群で97.4％、T-DM1群で**95.7％**と良好な傾向でした（HR＝0.61）。
副作用は管理可能 ― 間質性肺炎には注意
重い副作用（グレード3以上）の発生率は、T-DXd群で50.6％、T-DM1群で51.9％とほぼ同程度でした。ただし、T-DXdでは注意すべき副作用として、間質性肺疾患（ILD：肺炎の一種）が約9.6％の患者に見られ、2名が亡くなっています。
多くの症例は、薬の中止とステロイド投与で回復しました。詳細な回復データは今後発表予定です。
また、吐き気や嘔吐の副作用も比較的多く見られ、
吐き気（グレード2：27.8％、グレード3：4.5％）
嘔吐（グレード2：10.9％、グレード3：1.1％）と報告されています。
そのため、予防的な制吐剤（吐き気止め）をあらかじめ使用することが推奨されています。
さらに、放射線治療後のCT検査で確認された放射線性肺炎も、T-DXd群で28.8％、T-DM1群で27.0％に見られましたが、その多くは軽症（グレード1〜2）で、重症例はありませんでした。








T-DXdはHER2陽性乳がんの再発予防において、T-DM1より優れた効果を示しました。特に脳転移を減らす可能性が注目されています。副作用として間質性肺炎や吐き気が見られるため、慎重なモニタリングと早期対応が重要です。今後、T-DXdは高リスクの早期乳がんに対する新しい標準治療として導入が期待されています。








DESTINY-Breast11試験：10年以上ぶりの新しい術前化学治療 ― 効果と安全性の両立を示す
ドイツ・ミュンヘン大学病院のナディア・ハーベック医師によると、HER2陽性乳がんの「手術前化学治療（ネオアジュバント療法）」において、新しい薬が登場するのは10年以上ぶりです。
これまでの標準治療では、ホルモン受容体陽性（ER/PgR陽性）や腫瘍が大きい・リンパ節転移が多い患者では、抗がん剤治療を行っても、がんが完全に消える割合（病理学的完全奏効率）が低いことが課題でした。（ホルモン受容体陽性HER2陽性乳がんをLuminal BーHERタイプ乳がんと呼びます。ホルモン受容体陰性HER2陽性乳がんはHER2-Enrichタイプと呼び、このタイプではハーセプチンを中心とした抗がん剤がよく効くことが知られています。）
ハーベック医師は次のように述べています　「手術前にがんが完全に消えると、その後の治療負担や副作用を大きく減らせます。しかし、従来の標準治療では短期的にも長期的にも副作用が重いことが問題でした。転移性乳がんで生存期間を延ばしたT-DXdを術前に使えば、より安全で効果的な治療ができるのではと考えました。」
主な結果（DESTINY-Breast11の追加解析）
ホルモン受容体の有無による効果
ホルモン受容体陽性の患者では、T-DXd＋THP群：61.4％　＞　標準治療（AC-THP）群：52.3％
ホルモン受容体陰性では、T-DXd＋THP群：83.1％　＞　標準治療群：67.1％
➡ いずれのタイプでもT-DXdのほうが高い効果を示しました。
残存がんの少なさ（RCB：Residual Cancer Burden）
手術後の乳房やリンパ節にどれだけがんが残っているかを示す「RCB」でも、
T-DXd＋THP群の81.3％が　&#8220;がんがほとんど残っていない（RCB-0または1）&#8221;状態となり、標準治療群の69.1％を上回りました。特に、ホルモン受容体陽性の約8割がこの良好な状態を達成しました。
副作用（安全性）の比較
T-DXd＋THPは、副作用の発生率が全体的に低く、安全性が高いことが確認されました。
副作用項目	T-DXd＋THPとAC-THP（現在の標準治療）の比較において
重い副作用（グレード3以上）	37.5％　＜	55.8％
左心室機能低下（心臓への負担）	1.3％　＜	6.1％
吐き気（グレード3以上）	1.9％　＞	0.3％
間質性肺疾患（ILD）	4.4％　＜	5.1％
ILDの重症例（グレード3以上）	0.6％　＜	1.9％
血液異常・疲労感	少ない	多い
➡ 心臓への負担や血液毒性が少なく、副作用の質が改善しています。
&#160;T-DXd単剤（1剤療法）の結果（速報）
T-DXdだけで治療した患者の結果は、2024年3月の時点で中間解析が行われ、完全奏効率は43.0％～51.4％でした。標準治療よりはやや劣るものの、単剤でも十分に強い抗腫瘍効果が見られたと報告されています。独立データ監視委員会はこの結果を受け、T-DXd単独治療を継続または標準治療への切り替えを推奨しました。








T-DXd＋THP療法は、HER2陽性・高リスク早期乳がんの新しい術前治療候補になります。がんが完全に消える割合が高く、心臓などへの副作用が少ない。特にホルモン受容体陽性（Luminal B-HER）乳がんでも高い効果を示した点が注目されます。T-DXd単剤でも一定の効果があり、より簡便で負担の少ない治療の可能性が見えています。








専門家の意見として
米ハーバード大学医学部准教授で、ダナファーバーがん研究所乳がん部門長のサラ・トラネイ医師は、DESTINY-Breast05試験の成果について次のように述べました。「T-DXd（エンハーツ）を使った補助療法で再発が大きく減少したことは、HER2陽性乳がんの治療において極めて重要な前進です。これにより、早期乳がん患者の大多数が完治を目指せる時代が近づいています。」
DESTINY-Breast05試験では、手術前にHER2標的治療を受けたあともがんが残っていたHER2陽性乳がん患者を対象に、T-DXd（エンハーツ🄬）とT-DM1（カドサイラ🄬）を比較しました。結果、T-DXdを使った群では再発リスクがT-DM1の約半分（53％減）となり、3年間で9％もの差が生まれました。
トラネイ医師は、次のように提言しています。「T-DXdは、手術時にリンパ節転移があるか、もしくは手術が困難なHER2陽性乳がん（T3/T4またはN2/N3）に対して、新しい標準治療とすべきです。一方で、手術可能でリンパ節転移がない患者では、従来通りT-DM1を使うべきです。」
2019年の「KATHERINE試験」では、T-DM1がトラスツズマブ（ハーセプチン）よりも再発を50％減らし、さらに全生存率を34％改善させました。この研究によって、「手術前治療の反応に応じて治療を調整することの重要性」が確立しましたが、それでも一部の高リスク患者には再発が残る課題がありました。
トラネイ医師は言います。「T-DXdは、その作用機序（薬ががん細胞内で抗がん剤を放出する仕組み）から、さらなる改善をもたらすと考えられました。DESTINY-Breast05はまさに、KATHERINE試験で高リスクとされた患者を対象に設計され、結果は予想を上回るほど優れていました。」


T-DXdは顕著な効果を示しましたが、その一方で注意点もあります。トラネイ医師は次のように述べています。「T-DXdは驚くほどの効果を見せましたが、副作用の管理が重要です。重い副作用や間質性肺炎の発生、投与中断や中止の頻度がやや多い傾向があります。」つまり、T-DXdは高い治療効果を持つ一方で、副作用のモニタリングをより慎重に行う必要があるということです。








T-DXd（エンハーツ）はHER2陽性乳がんの再発を半分に減らすことが確認されました。特にリンパ節転移がある・手術が難しい高リスク患者での効果が大きく、新しい標準治療となる見込みです。T-DM1は、リンパ節転移がない低リスク患者で引き続き推奨されます。副作用への注意と個別化治療の重要性が強調されています。








アメリカ・シアトルのフレッド・ハッチンソンがんセンターのサラ・ハービッツ医師は、DESTINY-Breast11試験について次のようにコメントしました。「この研究は、手術前の乳がんの抗がん剤治療（ネオアジュバント療法）で、従来の化学療法を抗体薬物複合体（ADC）に置き換えることで、がんの完全消失率が改善することを初めて示した第III相試験です。」
ハービッツ医師は、試験結果から次の点を指摘しました。今　標準治療とされるアントラサイクリン系薬剤（心臓への負担が大きい従来型抗がん剤）は、今回使用されたエンハーツを併用する非アントラサイクリン療法より副作用が多いことが確認されました。
一方で、T-DXdを使った群では、副作用による治療中止や手術の遅れがやや多かった結果になりました。しかし重篤な副作用である間質性肺炎（ILD）の発生率は低く、転移性乳がん治療時より少なかった。これは、術前では投与回数が4〜8回と短いことが関係していると考えられます。
ハービッツ医師は、今回の試験で比較対象となる標準治療群として使われたアントラサイクリンベースのAC-THP療法についても言及しました。「もし比較対象を、より現在一般的なTCHP療法（ドセタキセル＋カルボプラチン＋トラスツズマブ＋ペルツズマブ）にしていたら、もっと現実的な差が見えた可能性があります。TCHPなら奏効率がさらに高かったかもしれません。」また、TCHPとT-DXd＋THPの安全性の差がどうなるかは現時点で不明だと述べました。
ハービッツ医師によると、現在のところT-DXd術前投与で再発のない期間（イベントフリー生存期間）は良好な傾向（ハザード比0.56）を示しており、有望です。しかし、データの成熟度はまだ約4.5％（追跡期間が短い）であり、長期的に生存率が向上するかどうかは今後の検証が必要です。
また、T-DXd単剤での術前治療は高リスク乳がんには不十分との初期結果も示されています。
T-DXdは「術前」か「術後」どちらで使うべきか、について、T-DXdはすでに術後補助療法（DESTINY-Breast05）と術前療法（DESTINY-Breast11）の両方で有効性が確認されました。では、どちらで使うのが望ましいのでしょうか？
この点について、トラネイ医師（ハーバード大学）とハービッツ医師は次のように議論しています。術前（手術前）で使う利点：がんの完全消失率が高まり、腋窩リンパ節の手術を減らせる可能性がある。術前では投与回数が4回程度と少なく, 副作用も少なく生活の質が保たれやすい。一方で、もしタキサン系＋パージェタ🄬＆ハーセプチン🄬の二重HER2ブロック（THP）だけで完全奏効が得られれば, T-DXdを使わずに済む可能性もある。
両医師は、将来的には「バイオマーカー（遺伝子やたんぱく質の指標）」を使って、誰にT-DXdが必要かを見極める時代になると述べています。具体的には、HER2DXのような遺伝子解析検査が注目されており、これにより治療反応が良い人はT-DXdを使わずに済み、効果が限定的な人にはT-DXdを追加する、といった反応に応じた治療（response-guided therapy）が可能になると期待されています。
「今後は、個々の患者に合わせた&#8220;オーダーメイド治療&#8221;を進めるための、バイオマーカー研究が鍵になるでしょう。」（トラネイ医師）








T-DXd（エンハーツ🄬）は、術前治療としても初の第III相試験で有効性を示しました。副作用は従来治療より軽めだが、治療中止や吐き気、肺炎リスクに注意が必要です。術前か術後、どちらで使うかは今後の研究で明確化される見込み。HER2DXなどのバイオマーカー検査が、治療の最適化（過不足のない使い方）に役立つ可能性が高いとされます。
筆者：　ここまで付き合った方でお医者さんではない方はすごい勉強熱心な方だと思います。今回の結果はじつは標準治療が書き換わることになるものだったので、医師・看護師など乳がん治療に携わる方向けに書いているつもりです。
ただこれだけ抗がん剤が種類も、同じ種類の中であっても多数の新薬が開発され、選択肢が多岐にわたる時代です。本来標準治療は唯一のはずですが（最善は常に一つ）、抗がん剤一つとってももはや何が標準治療か言い切れません。その理由の一つが、乳がんも単純に乳がんというものではなく、何種類もに分類され、さらに遺伝子の解析で反応性が予測され、さらに加えて、治療後の血液内のｃｔDNAを解析することでさらに再発リスクも加味される。こうしたことそれぞれに応じて最適な抗がん剤、ホルモン剤治療が選択される、つまり標準治療が異なるのです。そんな時代が来ていることを踏まえて、「これ、人間で判断できる？」と思えてなりません。
今後　乳がんの化学治療は、というよりもその方に最適化された標準治療は、おそらくAIによって決定される時代が確実に来ると思っています。（一度でもAIに頼ったら、人間は怠け者ですので、それ以降はずっと頼ると思います。）
米国では最近、ホワイトカラー（医師や弁護士など、体ではなく頭脳で仕事をする人たち）よりもブルーカラー（電気工事、大工さんなど体と技術で仕事をする人たち）のほうが給料が高くなる逆転現象が起こっているようです。つまりAIがホワイトカラーの仕事を奪っているのです。AIロボットが誕生するのはまだ先でしょうから、まずはホワイトカラーから仕事がなくなっているのです。おそらくいまの内科医の地位＞外科医の地位みたいな医療界の伝統も、どこかで逆転されてきそうな気がしています。さすがに手術ができるロボットはまだできないでしょう。ただ手術が永遠に必要とされるかは別ですが。
良くも悪くもAIは、そしてその影響も、今後もう消えないでしょう。
それを受け入れてどうしていくか、医療もそれを踏まえて考えていかないといけない時代なんだと思います。



</description>
<dc:creator></dc:creator>
<dc:subject></dc:subject>
<dc:date>2025-11-07T08:40:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<div id="cms-editor-minieditor-sin176247254552061000" class="cms-content-parts-sin176247254552069600">
<p>今回の記事は乳がんの医療に携わる方向きに書いています。難しいと思われたら、赤で囲まれたまとめだけ目を通していただいても、と思います。</p>
<h5>乳がん治療薬エンハーツ🄬（ T-DXd） が、転移性乳がんだけでなく「治せる段階」つまり早期乳がんの再発予防にも貢献する可能性</h5>
<p>2025年のヨーロッパ臨床腫瘍学会（ESMO）で発表された2つの重要な研究により、エンハーツ🄬（T-DXd）」という新しい抗体薬物複合体（ADC）が、これまでの転移性乳がん治療に加え、早期のHER2陽性乳がんでも「治癒を目指す段階」での使用が期待されることが示されました。</p>
<p></p>
<p>第III相「DESTINY-Breast05試験」では、術前の抗がん剤治療（ネオアジュバント療法）を受けた後も、がんが残っていたHER2陽性乳がん患者1,635人を対象に、現在の標準治療であるT-DM1（カドサイラ🄬）とT-DXd（エンハーツ🄬）を比較しました。</p>
<p></p>
<p>結果として、T-DXdのほうが再発や死亡のリスクを大幅に減らすことがわかりました。</p>
<p></p>
<p>3年後の「無病生存率（がんが再発していない割合）」は、T-DXd群でT-DM1群より約9％高く、再発や死亡のリスクを53％減少させました（ハザード比0.47、P&#60;0.0001）。</p>
<p></p>
<p>この成果は、以前のKATHERINE試験でT-DM1がトラスツズマブ（ハーセプチン）より50％リスクを減らしたことに匹敵する、新たな治療上の飛躍とされています。</p>
<p></p>
<p>ピッツバーグ大学のチャールズ・ガイヤー医師は次のように述べています。「T-DXdは高リスクの早期HER2陽性乳がん患者において、T-DM1を上回る効果を示しました。副作用も管理可能で、今後の新しい標準治療となる可能性があります。」</p>
<p></p>
<p>クリーブランド・クリニックの血液・腫瘍内科部長であり研究の統括者でもあるジェイム・エイブラハム医師も、「これは医療現場の常識を変える発見です。特に、脳への転移（中枢神経再発）を減らす可能性も示されており、承認され次第、医師たちはすぐに使いたがるでしょう」と述べています。</p>
<div></div>
</div>
<div class="cms-content-parts-sin176247277044158400 box parts_text_type02 cparts-id120--01 lay-margin-b--3 lay-padding--2" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row lay-no-gutters">
<div class="lay-col12-12">
<div class="cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin176247277044165300">
<p>T-DXd（エンハーツ🄬）は、がん細胞表面のHER2というたんぱく質を標的にし、抗がん剤を直接送り込む「抗体薬物複合体（ADC）」というタイプの薬です。これまで転移性乳がんで効果が確認されていましたが、今回の研究で早期乳がんの再発予防にも有効であることが示されました。副作用はあるものの管理可能で、治癒を目指す段階の治療にも有効である可能性が広がっています。</p>
</div>
</div>
</div>
</div>
<div class="cms-content-parts-sin176247297768006500 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin176247297768010700">
<h5>手術前治療でもT-DXdが優れた効果を発揮 ― DESTINY-Breast11試験</h5>
<p>2025年のヨーロッパ臨床腫瘍学会（ESMO）の特別シンポジウムでは、HER2陽性乳がんを対象としたもう一つの重要な研究「DESTINY-Breast11試験」の結果も発表されました。</p>
<p>この試験では、手術の前（術前化学治療：ネオアジュバント）に行う治療として、T-DXd（エンハーツ🄬）を使った新しい治療法の効果が調べられました。研究はドイツ・ミュンヘン大学病院のナディア・ハーベック医師らによって実施されました。</p>
<p>この試験には、HER2陽性で再発リスクの高い乳がん患者927人が参加しました。比較されたのは次の2つの治療法です：</p>
<p>１　T-DXd＋THP療法（THP＝パクリタキセル＋トラスツズマブ＋ペルツズマブ）<br />
２　現在の標準治療であるAC-THP療法（アントラサイクリン＋シクロホスファミド後にTHP）</p>
<p>結果、T-DXdを含む治療では67.3％の患者で「病理学的完全奏効（手術時にがんが見つからない状態）」が得られ、標準治療の56.3％を大きく上回りました（差：＋11.2％、P＝0.003）。この「がんが完全に消えた割合」は、これまでのHER2陽性乳がんの術前治療を対象とした国際試験の中で<span style="color: rgb(255, 0, 0);"><strong>最も高い値</strong></span>とされています。</p>
<p>また、2年間の追跡調査では、再発や進行のない状態で過ごせた人の割合もT-DXd群で高く（96.9％ vs 93.1％）、良好な傾向が見られました（ハザード比0.56）。</p>
<p>ハーベック医師は次のようにまとめています：「T-DXd＋THP療法は、<span style="color: rgb(255, 0, 0);">従来のアントラサイクリン（心臓への負担がある薬）を使わずに済む新しい選択肢</span>として、より効果的で副作用が少ない可能性があります。高リスクのHER2陽性早期乳がんの治療法として、新たな標準になるかもしれません。」</p>
</div>
</div>
</div>
</div>
<div class="cms-content-parts-sin176247319619850200 box parts_text_type02 cparts-id120--01 lay-margin-b--3 lay-padding--2" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row lay-no-gutters">
<div class="lay-col12-12">
<div class="cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin176247319619856800">
<p>T-DXd（エンハーツ🄬）は、これまで転移がんや再発予防で有効とされてきましたが、今回の研究で手術前の治療（ネオアジュバント）でも非常に高い効果を示しました。今後、心臓への負担が少ない新しい術前治療法として、世界的に注目されると見られています。</p>
</div>
</div>
</div>
</div>
<div class="cms-content-parts-sin176247333995061100 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin176247333995065400">
<p>DESTINY-Breast05試験：T-DXdが遠隔再発や脳転移を減らす可能性も</p>
<p>「DESTINY-Breast05」試験では、術前化学療法後も乳房やリンパ節にがんが残っているHER2陽性乳がん患者1,635人を対象に、T-DXd（エンハーツ🄬）とT-DM1（カドサイラ🄬）を比較しました。この両薬剤とも「抗体薬物複合体（ADC）」というタイプで、HER2というたんぱく質を標的に抗がん剤を直接送り込む仕組みを持っています。治療は3週間ごとに投与され、T-DXdは5.4mg/kg、T-DM1は3.6mg/kgの量で、合計14回（約10か月）行われました。</p>
<p>（ADC：免疫は抗原抗体反応という働きを利用します。体にとって有害なものを免疫細胞（多くはマクロファージ）が攻撃、認識し、その特徴を免疫細胞に伝えます。それを受けて、最終的にはB細胞というリンパ球がその特徴に特異的にくっつくことができる抗体を作り出します。いったん抗体にくっつかれると、体はそれを敵と認識し、様々な免疫細胞が攻撃を始めるのです。ADCはHER2を標的とする抗体を作成し、それに抗がん剤をタグ付けしました。これによってHER2を持つ細胞を特異的に抗がん剤で攻撃することが可能になりました。）</p>
<p>放射線治療も併用可能で、患者の状況に応じて前後どちらでも実施されました。<br />
主要な評価項目は「無侵襲疾患生存率（再発や転移のない期間）」でした。</p>
<p>研究代表の**チャールズ・ガイヤー医師（ピッツバーグ大学）**は次のように報告しています<br />
「T-DXdは、全体的な再発抑制効果だけでなく、遠隔転移（特に脳転移）を防ぐ効果も見られました。死亡数も少なく、安全性もこれまでの知見と大きく変わりませんでした。」</p>
<p>以前の「KATHERINE試験」では、T-DM1によっても脳転移のリスクは減らせませんでしたが、今回のDESTINY-Breast05では、脳内再発はT-DM1群で26人、T-DXd群で17人と減少傾向がありました。遠隔転移なしで生存していた割合はT-DXd群で93.9％、T-DM1群で86.1％（リスク約半減、HR＝0.49）。全生存率もT-DXd群で97.4％、T-DM1群で**95.7％**と良好な傾向でした（HR＝0.61）。</p>
<p><span style="color: rgb(0, 0, 255);"><strong>副作用は管理可能 ― 間質性肺炎には注意</strong></span></p>
<p>重い副作用（グレード3以上）の発生率は、T-DXd群で50.6％、T-DM1群で51.9％とほぼ同程度でした。ただし、T-DXdでは注意すべき副作用として、間質性肺疾患（ILD：肺炎の一種）が約9.6％の患者に見られ、2名が亡くなっています。</p>
<p>多くの症例は、薬の中止とステロイド投与で回復しました。詳細な回復データは今後発表予定です。</p>
<p>また、吐き気や嘔吐の副作用も比較的多く見られ、<br />
吐き気（グレード2：27.8％、グレード3：4.5％）<br />
嘔吐（グレード2：10.9％、グレード3：1.1％）と報告されています。</p>
<p>そのため、予防的な制吐剤（吐き気止め）をあらかじめ使用することが推奨されています。</p>
<p>さらに、放射線治療後のCT検査で確認された放射線性肺炎も、T-DXd群で28.8％、T-DM1群で27.0％に見られましたが、その多くは軽症（グレード1〜2）で、重症例はありませんでした。</p>
</div>
</div>
</div>
</div>
<div class="cms-content-parts-sin176247379576558300 box parts_text_type02 cparts-id120--01 lay-margin-b--3 lay-padding--2" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row lay-no-gutters">
<div class="lay-col12-12">
<div class="cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin176247379576564600">
<p>T-DXdはHER2陽性乳がんの再発予防において、T-DM1より優れた効果を示しました。特に脳転移を減らす可能性が注目されています。副作用として<span style="color: rgb(0, 0, 255);">間質性肺炎や吐き気が見られるため、慎重なモニタリングと早期対応が重要</span>です。今後、T-DXdは高リスクの早期乳がんに対する新しい標準治療として導入が期待されています。</p>
</div>
</div>
</div>
</div>
<div class="cms-content-parts-sin176247411327349700 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin176247411327355900">
<h5>DESTINY-Breast11試験：10年以上ぶりの新しい術前化学治療 ― 効果と安全性の両立を示す</h5>
<p>ドイツ・ミュンヘン大学病院のナディア・ハーベック医師によると、HER2陽性乳がんの「手術前化学治療（ネオアジュバント療法）」において、新しい薬が登場するのは10年以上ぶりです。</p>
<p>これまでの標準治療では、ホルモン受容体陽性（ER/PgR陽性）や腫瘍が大きい・リンパ節転移が多い患者では、抗がん剤治療を行っても、がんが完全に消える割合（病理学的完全奏効率）が低いことが課題でした。（ホルモン受容体<span style="color: rgb(255, 0, 0);"><strong>陽性</strong></span>HER2陽性乳がんをLuminal BーHERタイプ乳がんと呼びます。ホルモン受容体<span style="color: rgb(255, 0, 0);"><strong>陰性</strong></span>HER2陽性乳がんはHER2-Enrichタイプと呼び、このタイプではハーセプチンを中心とした抗がん剤がよく効くことが知られています。）</p>
<p>ハーベック医師は次のように述べています　「手術前にがんが完全に消えると、その後の治療負担や副作用を大きく減らせます。しかし、従来の標準治療では短期的にも長期的にも副作用が重いことが問題でした。転移性乳がんで生存期間を延ばしたT-DXdを術前に使えば、より安全で効果的な治療ができるのではと考えました。」</p>
<h4>主な結果（DESTINY-Breast11の追加解析）</h4>
<p><strong>ホルモン受容体の有無による効果</strong></p>
<p>ホルモン受容体陽性の患者では、T-DXd＋THP群：61.4％　＞　標準治療（AC-THP）群：52.3％<br />
ホルモン受容体陰性では、T-DXd＋THP群：83.1％　＞　標準治療群：67.1％<br />
➡ <span style="color: rgb(255, 0, 0);"><strong>いずれのタイプでもT-DXdのほうが高い効果を示しました。</strong></span></p>
<p><strong>残存がんの少なさ（RCB：Residual Cancer Burden）</strong></p>
<p>手術後の乳房やリンパ節にどれだけがんが残っているかを示す「RCB」でも、</p>
<p>T-DXd＋THP群の81.3％が　&#8220;がんがほとんど残っていない（RCB-0または1）&#8221;状態となり、標準治療群の69.1％を上回りました。特に、ホルモン受容体陽性の約8割がこの良好な状態を達成しました。</p>
<p><strong>副作用（安全性）の比較</strong></p>
<p>T-DXd＋THPは、副作用の発生率が全体的に低く、安全性が高いことが確認されました。</p>
<p>副作用項目<span style="white-space:pre">	</span>T-DXd＋THPとAC-THP（現在の標準治療）の比較において<br />
重い副作用（グレード3以上）<span style="white-space:pre">	</span>37.5％　＜<span style="white-space:pre">	</span>55.8％<br />
左心室機能低下（心臓への負担）<span style="white-space:pre">	</span>1.3％　＜<span style="white-space:pre">	</span>6.1％<br />
吐き気（グレード3以上）<span style="white-space:pre">	</span>1.9％　<span style="color: rgb(255, 0, 0);"><strong>＞</strong></span><span style="white-space:pre">	</span>0.3％<br />
間質性肺疾患（ILD）<span style="white-space:pre">	</span>4.4％　＜<span style="white-space:pre">	</span>5.1％<br />
ILDの重症例（グレード3以上）<span style="white-space:pre">	</span>0.6％　＜<span style="white-space:pre">	</span>1.9％<br />
血液異常・疲労感<span style="white-space:pre">	</span>少ない<span style="white-space:pre">	</span>多い<br />
➡ 心臓への負担や血液毒性が少なく、副作用の質が改善しています。</p>
<p><strong>&#160;T-DXd単剤（1剤療法）の結果（速報）</strong></p>
<p>T-DXdだけで治療した患者の結果は、2024年3月の時点で中間解析が行われ、完全奏効率は43.0％～51.4％でした。標準治療よりはやや劣るものの、単剤でも十分に強い抗腫瘍効果が見られたと報告されています。独立データ監視委員会はこの結果を受け、T-DXd単独治療を継続または標準治療への切り替えを推奨しました。</p>
</div>
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<div class="cms-content-parts-sin176247732761674500 box parts_text_type02 cparts-id120--01 lay-margin-b--3 lay-padding--2" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin176247732761677500">
<p>T-DXd＋THP療法は、HER2陽性・高リスク早期乳がんの新しい術前治療候補になります。がんが完全に消える割合が高く、心臓などへの副作用が少ない。特に<span style="color: rgb(255, 0, 0);"><strong>ホルモン受容体陽性（Luminal B-HER）乳がんでも高い効果を示した</strong></span>点が注目されます。T-DXd単剤でも一定の効果があり、より簡便で負担の少ない治療の可能性が見えています。</p>
</div>
</div>
</div>
</div>
<div class="cms-content-parts-sin176247752717200300 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin176247752717205900">
<h5>専門家の意見として</h5>
<p>米ハーバード大学医学部准教授で、ダナファーバーがん研究所乳がん部門長のサラ・トラネイ医師は、DESTINY-Breast05試験の成果について次のように述べました。「T-DXd（エンハーツ）を使った補助療法で再発が大きく減少したことは、HER2陽性乳がんの治療において極めて重要な前進です。これにより、早期乳がん患者の大多数が完治を目指せる時代が近づいています。」</p>
<p>DESTINY-Breast05試験では、手術前にHER2標的治療を受けたあともがんが残っていたHER2陽性乳がん患者を対象に、T-DXd（エンハーツ🄬）とT-DM1（カドサイラ🄬）を比較しました。結果、<span style="color: rgb(255, 0, 0);">T-DXdを使った群では再発リスクがT-DM1の約半分（53％減）となり、3年間で9％もの差</span>が生まれました。</p>
<p>トラネイ医師は、次のように提言しています。「T-DXdは、手術時にリンパ節転移があるか、もしくは手術が困難なHER2陽性乳がん（T3/T4またはN2/N3）に対して、新しい標準治療とすべきです。一方で、手術可能でリンパ節転移がない患者では、従来通りT-DM1を使うべきです。」</p>
<p>2019年の「KATHERINE試験」では、T-DM1がトラスツズマブ（ハーセプチン）よりも再発を50％減らし、さらに全生存率を34％改善させました。この研究によって、「手術前治療の反応に応じて治療を調整することの重要性」が確立しましたが、それでも一部の高リスク患者には再発が残る課題がありました。</p>
<p>トラネイ医師は言います。「T-DXdは、その作用機序（薬ががん細胞内で抗がん剤を放出する仕組み）から、さらなる改善をもたらすと考えられました。DESTINY-Breast05はまさに、KATHERINE試験で高リスクとされた患者を対象に設計され、結果は予想を上回るほど優れていました。」</p>
<p></p>
<p></p>
<p>T-DXdは顕著な効果を示しましたが、その一方で注意点もあります。トラネイ医師は次のように述べています。「T-DXdは驚くほどの効果を見せましたが、副作用の管理が重要です。<span style="color: rgb(255, 0, 0);"><strong>重い副作用や間質性肺炎の発生、投与中断や中止の頻度がやや多い傾向</strong></span>があります。」つまり、T-DXdは高い治療効果を持つ一方で、副作用のモニタリングをより慎重に行う必要があるということです。</p>
</div>
</div>
</div>
</div>
<div class="cms-content-parts-sin176247817655614200 box parts_text_type02 cparts-id120--01 lay-margin-b--3 lay-padding--2" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="lay-col12-12">
<div class="cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin176247817655618000">
<p>T-DXd（エンハーツ）はHER2陽性乳がんの再発を半分に減らすことが確認されました。特にリンパ節転移がある・手術が難しい高リスク患者での効果が大きく、新しい標準治療となる見込みです。T-DM1は、リンパ節転移がない低リスク患者で引き続き推奨されます。副作用への注意と個別化治療の重要性が強調されています。</p>
</div>
</div>
</div>
</div>
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<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin176247847511577000">
<p>アメリカ・シアトルのフレッド・ハッチンソンがんセンターのサラ・ハービッツ医師は、DESTINY-Breast11試験について次のようにコメントしました。「この研究は、手術前の乳がんの抗がん剤治療（ネオアジュバント療法）で、従来の化学療法を抗体薬物複合体（ADC）に置き換えることで、がんの完全消失率が改善することを初めて示した第III相試験です。」</p>
<p>ハービッツ医師は、試験結果から次の点を指摘しました。今　標準治療とされるアントラサイクリン系薬剤（心臓への負担が大きい従来型抗がん剤）は、今回使用されたエンハーツを併用する非アントラサイクリン療法より副作用が多いことが確認されました。</p>
<p>一方で、T-DXdを使った群では、副作用による治療中止や手術の遅れがやや多かった結果になりました。しかし重篤な副作用である間質性肺炎（ILD）の発生率は低く、転移性乳がん治療時より少なかった。これは、術前では投与回数が4〜8回と短いことが関係していると考えられます。</p>
<p>ハービッツ医師は、今回の試験で比較対象となる標準治療群として使われたアントラサイクリンベースのAC-THP療法についても言及しました。「もし比較対象を、より現在一般的なTCHP療法（ドセタキセル＋カルボプラチン＋トラスツズマブ＋ペルツズマブ）にしていたら、もっと現実的な差が見えた可能性があります。TCHPなら奏効率がさらに高かったかもしれません。」また、TCHPとT-DXd＋THPの安全性の差がどうなるかは現時点で不明だと述べました。</p>
<p>ハービッツ医師によると、現在のところT-DXd術前投与で再発のない期間（イベントフリー生存期間）は良好な傾向（ハザード比0.56）を示しており、有望です。しかし、データの成熟度はまだ約4.5％（追跡期間が短い）であり、長期的に生存率が向上するかどうかは今後の検証が必要です。</p>
<p>また、T-DXd単剤での術前治療は高リスク乳がんには不十分との初期結果も示されています。</p>
<p>T-DXdは「術前」か「術後」どちらで使うべきか、について、T-DXdはすでに術後補助療法（DESTINY-Breast05）と術前療法（DESTINY-Breast11）の両方で有効性が確認されました。では、どちらで使うのが望ましいのでしょうか？</p>
<p>この点について、トラネイ医師（ハーバード大学）とハービッツ医師は次のように議論しています。術前（手術前）で使う利点：がんの完全消失率が高まり、腋窩リンパ節の手術を減らせる可能性がある。術前では投与回数が4回程度と少なく, 副作用も少なく生活の質が保たれやすい。一方で、もしタキサン系＋パージェタ🄬＆ハーセプチン🄬の二重HER2ブロック（THP）だけで完全奏効が得られれば, T-DXdを使わずに済む可能性もある。</p>
<p>両医師は、将来的には「バイオマーカー（遺伝子やたんぱく質の指標）」を使って、誰にT-DXdが必要かを見極める時代になると述べています。具体的には、HER2DXのような遺伝子解析検査が注目されており、これにより治療反応が良い人はT-DXdを使わずに済み、効果が限定的な人にはT-DXdを追加する、といった反応に応じた治療（response-guided therapy）が可能になると期待されています。</p>
<p>「今後は、個々の患者に合わせた&#8220;オーダーメイド治療&#8221;を進めるための、バイオマーカー研究が鍵になるでしょう。」（トラネイ医師）</p>
</div>
</div>
</div>
</div>
<div class="cms-content-parts-sin176247885333576200 box parts_text_type02 cparts-id120--01 lay-margin-b--3 lay-padding--2" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="lay-col12-12">
<div class="cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin176247885333586600">
<p>T-DXd（エンハーツ🄬）は、術前治療としても初の第III相試験で有効性を示しました。副作用は従来治療より軽めだが、治療中止や吐き気、肺炎リスクに注意が必要です。術前か術後、どちらで使うかは今後の研究で明確化される見込み。HER2DXなどのバイオマーカー検査が、治療の最適化（過不足のない使い方）に役立つ可能性が高いとされます。</p>
<p>筆者：　ここまで付き合った方でお医者さんではない方はすごい勉強熱心な方だと思います。今回の結果はじつは標準治療が書き換わることになるものだったので、医師・看護師など乳がん治療に携わる方向けに書いているつもりです。</p>
<p>ただこれだけ抗がん剤が種類も、同じ種類の中であっても多数の新薬が開発され、選択肢が多岐にわたる時代です。本来標準治療は唯一のはずですが（最善は常に一つ）、抗がん剤一つとってももはや何が標準治療か言い切れません。その理由の一つが、乳がんも単純に乳がんというものではなく、何種類もに分類され、さらに遺伝子の解析で反応性が予測され、さらに加えて、治療後の血液内のｃｔDNAを解析することでさらに再発リスクも加味される。こうしたことそれぞれに応じて最適な抗がん剤、ホルモン剤治療が選択される、つまり標準治療が異なるのです。そんな時代が来ていることを踏まえて、「<span style="color: rgb(255, 153, 0);"><strong>これ、人間で判断できる？</strong></span>」と思えてなりません。</p>
<p>今後　乳がんの化学治療は、というよりもその方に最適化された標準治療は、おそらくAIによって決定される時代が確実に来ると思っています。（一度でもAIに頼ったら、人間は怠け者ですので、それ以降はずっと頼ると思います。）</p>
<p>米国では最近、ホワイトカラー（医師や弁護士など、体ではなく頭脳で仕事をする人たち）よりもブルーカラー（電気工事、大工さんなど体と技術で仕事をする人たち）のほうが給料が高くなる逆転現象が起こっているようです。つまりAIがホワイトカラーの仕事を奪っているのです。AIロボットが誕生するのはまだ先でしょうから、まずはホワイトカラーから仕事がなくなっているのです。おそらくいまの内科医の地位＞外科医の地位みたいな医療界の伝統も、どこかで逆転されてきそうな気がしています。さすがに手術ができるロボットはまだできないでしょう。ただ手術が永遠に必要とされるかは別ですが。</p>
<p>良くも悪くもAIは、そしてその影響も、今後もう消えないでしょう。</p>
<p>それを受け入れてどうしていくか、医療もそれを踏まえて考えていかないといけない時代なんだと思います。</p>
</div>
</div>
</div>
</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.nishihara-breast.com/blog/2025/10/153/">
<title>乳腺良性疾患の取り扱いについて・・・その５　乳腺線維腺腫の解説</title>
<link>https://www.nishihara-breast.com/blog/2025/10/153/</link>
<description>
線維上皮性病変（FEL）、線維腺腫（Fibroadenoma）、および良性葉状腫瘍（BPT）に関するガイドライン
総論・一般的なコメント（General / Overall Comments）
線維腺腫（fibroadenoma）は、女性乳腺における最も一般的な良性腫瘤の一つであり、主に生殖年齢の女性に発生します。この腫瘍はエストロゲン感受性（女性ホルモンに反応する）であり、初経以降に出現し、月経周期に伴って大きさが変動することがあり、妊娠中に増大し、閉経期には縮小（退縮）するといった特徴を示します。
世界保健機関（WHO）の乳腺腫瘍分類では、線維腺腫は以下の3つの病理学的亜型に分類されています：
Cellular（細胞型）/&#160;Complex（複合型）/&#160;Juvenile（若年型）
しかし、これらの型の臨床的挙動はほぼ同様であるため、管理方針も共通とされています。また、粘液型線維腺腫もこれらと同様の方針で管理可能です。
線維腺腫が悪性化する確率は非常に低く（0.1％未満）であることが報告されています。
（注：それならば細胞型（単純型と呼ばれたりします）、複合型（複雑型と言われたりします）と分ける必要がないではないかと思います。実際複合型では周辺に異型のある細胞が認められる際に指摘される分類であり、このタイプの線維腺腫では将来悪性化する（周囲にがんが発生する）可能性が、単純型よりも高いとする論文があります。ただ今回のガイドラインでは分類する必要はない、とする立場をとっています。）
診断時の画像検査
線維腺腫は、臨床診察で「可動性のある、境界明瞭な腫瘤」として触知されることが多く、またはマンモグラフィや超音波検査で発見されます。画像上では一般に、楕円形で境界明瞭、皮膚面に平行な位置にあり、内部が均一なエコーパターンを呈することが特徴です。
生検で線維腺腫と確定診断された場合、年齢に応じた通常の乳がん検診以外の追加画像検査は不要です。（注：とすれば線維腺腫を疑ったらとりあえず生検することになってしまいます。画像上線維腺腫と診断されたものすべてに生検は不要で、大部分は経過観察で十分でしょう。）
経皮的治療
コンセンサスパネル（専門家委員会）は、以下のような経皮的（切開しない）治療法について議論し、条件付きで推奨しました：凍結治療（cryoablation）/&#160;超音波ガイド下高強度集束超音波治療（HIFU）/&#160;吸引式生検装置による摘出（vacuum-assisted excision）
これらの手技は、乳腺超音波に熟練しており、経皮的介入手技に十分な経験を有する臨床医によって行われる場合に限り、選択肢として検討可能とされます。複数の研究（主に10年以上前の報告を含むが、一定の質を持つもの）では、3cm未満の線維腺腫に対して凍結治療を行うことで病変体積の縮小が得られ、患者満足度も高かったことが示されています。
そのため、専門家の意見として、コンセンサスパネルは以下のように結論づけています
「3.0 cm未満の線維腺腫で、目立つ瘢痕を残さずに摘出を希望する患者に対しては、これらの経皮的治療法を妥当な選択肢と考えることができる。」














線維腺腫の外科的切除の適応
針生検で線維腺腫と確定診断され、異型が認められない場合（注：複合型ではないかぎり）、管理方針は以下の複数の要素を考慮して決定されます：患者の年齢/ 随伴症状（疼痛や違和感など）/&#160;線維腺腫の大きさ・位置/&#160;増大速度（急速に大きくなるかどうか）/&#160;腫瘤の数（単発か多発か）/&#160;併存疾患/&#160;患者本人の希望
定型的切除の非推奨
生検で診断が確定し、画像と病理が一致しており、異型のない線維腺腫については、定型的な外科的切除は推奨されません。特に、乳房症状の改善を目的とした切除には注意が必要です。
外科的切除を行っても、乳房痛（特に周期性または両側性）が解消されないことが多いためです。
腫瘍サイズと切除の判断
腫瘍の大きさは病理学的悪性化リスクの信頼できる指標ではなく、特定のサイズを境にリスクが急増する「閾値」は存在しません。しかし、腫瘤が大きいほど、生検で十分にサンプリングされていない可能性が高く、最終病理で葉状腫瘍と診断される可能性が増します。
そのため、4〜6 cmというサイズを、明確なエビデンスに基づくものではなく、専門家の意見により、切除を検討すべき目安として採用しています。
経過観察と増大時の対応
線維腺腫はホルモン感受性であり、時間の経過とともに増大することがあります。パネルは、生検で確定診断された一致例に対しては定期的な画像フォローアップは不要としています。ただし、検診や診察で増大傾向がみられた場合には、スクリーニング画像や診断目的の追加撮影で経過を確認します。
一般的に、生検で良性と確定した線維腺腫では、6か月あたり20％以内の増大が「良性の範囲内」とされています。この20％を超える増大が認められた場合、再度の経皮的生検、または外科的切除を検討してよいとされています。
ただし、この増大率を一律の外科的切除基準として用いるべきではなく、実際の「良性範囲での増大」は年齢によって異なり、20％を超えることもあるため、臨床判断が重視されます。
多発性・両側性の病変
多発性または両側性で、明瞭な境界を持つ腫瘤については、切除を要しないことが示されています。これは、21施設で6000件以上の検診データを解析した国際多施設共同前向き研究によって確認されています。

要点まとめ

生検で確定し、異型のない（複合型でない）線維腺腫は基本的に切除不要。
症状改善目的での切除は慎重に。

4&#8211;6 cmを超える場合や急速な増大では切除を検討。

6か月で20％程度の増大は生理的範囲内。

両側・多発性病変は切除不要。





















手術手技の実施
生検で診断が確定した線維腺腫を切除する際には、切開部位の選択と剥離方法に特に注意が必要です。切開部位を決める際には、以下の要素を総合的に考慮します：整容性/ 将来の授乳への影響/ 葉状腫瘍へのアップグレードの可能性（注：切除してみたら葉状腫瘍だったという可能性）/ 乳頭・乳輪複合体の感覚保持



線維腺腫の切除においては切除断端を陰性にすることは不要です。腫瘤は完全に摘出する必要がありますが、切断や細断は避けるべきです。手術中は頻繁に腫瘤を触診し、その位置を確認するとともに、腫瘤の一部を切断したり、不要に多くの正常組織を切除したりしないようにします。（これは前にも解説しましたが、外科医がきちんと取り切れたと判断していれば、病理の先生が顕微鏡で見て残っている可能性を示唆したとしても問題はない、ということです。ただ切除の際に、腫瘍をばらばらにして取り出したり、ちょっとずつ切って言ったりはするべきではない、ということです）
特に小児・思春期患者で線維腺腫を切除する場合、外科医は以下を心がける必要があります：正常な乳腺実質を温存すること/ 乳頭・乳輪複合体の周囲を避けて剥離し、乳腺芽および中心乳管を保護すること（注：これはある意味外科医の腕の見せ所です。こうしたことに配慮しながらきれいに腫瘍だけを残らず切除する、これこそ本領発揮です。）

非手術的管理
線維腺腫に対する薬物療法は、いくつかの研究で検討されています。これには無作為化比較試験も含まれます（注：きちんと正式な手続きを踏んでなされた研究もあるが、と前置きしています）。しかし、これらの治療法は臨床的効果が限定的であり、われわれのコンセンサスパネルは薬物療法の使用を支持しないという立場をとっています。

フォローアップケア
われわれ委員会は、生検で診断が確定した線維腺腫患者のフォローアップ方針を検討しました。結果として、以下について強い合意が得られました：
画像診断と病理診断が一致している線維腺腫に対しては、追加の画像検査や臨床フォローアップは不要である。これらの患者は、年齢に応じた通常の乳がん検診に戻ってよい。後ろ向き研究（247例、平均フォローアップ31か月）では、約80％の線維腺腫はサイズが安定していました。増大した症例のうち、切除されたもので、切除してみたら良性葉状腫瘍だったとなったいわゆるアップグレードは1例のみでした。
再受診の目安
以下の場合には、再度外科医への相談が推奨されます：線維腺腫が明らかに増大した場合/&#160;腫瘤のサイズが4〜6 cmに達した場合/&#160;これらの状況では、外科的切除を含む対応方針を再検討します。（注：以前も触れましたが少なくとも米国では乳腺の自己チェックは高等教育に組み込まれており、しているのが常識です。）


多発性・両側性の病変

両側性または多発性で、画像上良性と判断される境界明瞭な腫瘤については、追加の画像検査や臨床フォローアップは不要であるとされています。この結論は、21施設で6,000件以上の検診データを解析した国際共同前向き研究によって裏付けられています。
まとめ

 
 手術時は整容性・授乳機能・感覚温存に配慮。陰性マージンは不要。
 
 
 薬物治療は効果が乏しく推奨されない。
 
 
 生検で確定した線維腺腫は基本的に追加フォロー不要。
 
 
 ただし、4〜6cmへの増大や急速な成長時は再評価を推奨。
 
 
 多発・両側例は経過観察で問題なし。
 















</description>
<dc:creator></dc:creator>
<dc:subject></dc:subject>
<dc:date>2025-10-25T11:15:00+09:00</dc:date>
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<h4><strong data-start="0" data-end="60">線維上皮性病変（FEL）、線維腺腫（Fibroadenoma）、および良性葉状腫瘍（BPT）に関するガイドライン</strong></h4>
<h5>総論・一般的なコメント（General / Overall Comments）</h5>
<p>線維腺腫（fibroadenoma）は、女性乳腺における最も一般的な良性腫瘤の一つであり、主に生殖年齢の女性に発生します。この腫瘍はエストロゲン感受性（女性ホルモンに反応する）であり、初経以降に出現し、月経周期に伴って大きさが変動することがあり、妊娠中に増大し、閉経期には縮小（退縮）するといった特徴を示します。</p>
<p>世界保健機関（WHO）の乳腺腫瘍分類では、線維腺腫は以下の3つの病理学的亜型に分類されています：<br />
Cellular（細胞型）/&#160;Complex（複合型）/&#160;Juvenile（若年型）<br />
しかし、これらの型の臨床的挙動はほぼ同様であるため、管理方針も共通とされています。また、粘液型線維腺腫もこれらと同様の方針で管理可能です。<br />
線維腺腫が悪性化する確率は非常に低く（0.1％未満）であることが報告されています。<br />
（注：それならば細胞型（単純型と呼ばれたりします）、複合型（複雑型と言われたりします）と分ける必要がないではないかと思います。実際複合型では周辺に異型のある細胞が認められる際に指摘される分類であり、このタイプの線維腺腫では将来悪性化する（周囲にがんが発生する）可能性が、単純型よりも高いとする論文があります。ただ今回のガイドラインでは分類する必要はない、とする立場をとっています。）</p>
<h5>診断時の画像検査</h5>
<p>線維腺腫は、臨床診察で「可動性のある、境界明瞭な腫瘤」として触知されることが多く、またはマンモグラフィや超音波検査で発見されます。画像上では一般に、楕円形で境界明瞭、皮膚面に平行な位置にあり、内部が均一なエコーパターンを呈することが特徴です。</p>
<p>生検で線維腺腫と確定診断された場合、年齢に応じた通常の乳がん検診以外の追加画像検査は不要です。（注：とすれば線維腺腫を疑ったらとりあえず生検することになってしまいます。画像上線維腺腫と診断されたものすべてに生検は不要で、大部分は経過観察で十分でしょう。）</p>
<h5>経皮的治療</h5>
<p>コンセンサスパネル（専門家委員会）は、以下のような経皮的（切開しない）治療法について議論し、条件付きで推奨しました：凍結治療（cryoablation）/&#160;超音波ガイド下高強度集束超音波治療（HIFU）/&#160;吸引式生検装置による摘出（vacuum-assisted excision）</p>
<p>これらの手技は、乳腺超音波に熟練しており、経皮的介入手技に十分な経験を有する臨床医によって行われる場合に限り、選択肢として検討可能とされます。複数の研究（主に10年以上前の報告を含むが、一定の質を持つもの）では、3cm未満の線維腺腫に対して凍結治療を行うことで病変体積の縮小が得られ、患者満足度も高かったことが示されています。</p>
<p>そのため、専門家の意見として、コンセンサスパネルは以下のように結論づけています<br />
「3.0 cm未満の線維腺腫で、目立つ瘢痕を残さずに摘出を希望する患者に対しては、これらの経皮的治療法を妥当な選択肢と考えることができる。」</p>
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</div>
<p></p>
</div>
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<div class="cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin176152078440966000">
<h5>線維腺腫の外科的切除の適応</h5>
<p>針生検で線維腺腫と確定診断され、異型が認められない場合（注：複合型ではないかぎり）、管理方針は以下の複数の要素を考慮して決定されます：患者の年齢/ 随伴症状（疼痛や違和感など）/&#160;線維腺腫の大きさ・位置/&#160;増大速度（急速に大きくなるかどうか）/&#160;腫瘤の数（単発か多発か）/&#160;併存疾患/&#160;患者本人の希望</p>
<h5>定型的切除の非推奨</h5>
<p>生検で診断が確定し、画像と病理が一致しており、異型のない線維腺腫については、定型的な外科的切除は推奨されません。特に、乳房症状の改善を目的とした切除には注意が必要です。<br />
外科的切除を行っても、乳房痛（特に周期性または両側性）が解消されないことが多いためです。</p>
<h5>腫瘍サイズと切除の判断</h5>
<p>腫瘍の大きさは病理学的悪性化リスクの信頼できる指標ではなく、特定のサイズを境にリスクが急増する「閾値」は存在しません。しかし、腫瘤が大きいほど、生検で十分にサンプリングされていない可能性が高く、最終病理で葉状腫瘍と診断される可能性が増します。<br />
そのため、4〜6 cmというサイズを、明確なエビデンスに基づくものではなく、専門家の意見により、切除を検討すべき目安として採用しています。</p>
<h5>経過観察と増大時の対応</h5>
<p>線維腺腫はホルモン感受性であり、時間の経過とともに増大することがあります。パネルは、生検で確定診断された一致例に対しては定期的な画像フォローアップは不要としています。ただし、検診や診察で増大傾向がみられた場合には、スクリーニング画像や診断目的の追加撮影で経過を確認します。</p>
<p>一般的に、生検で良性と確定した線維腺腫では、<span style="color: rgb(255, 0, 0);"><strong>6か月あたり20％以内の増大が「良性の範囲内」とされています。</strong></span>この20％を超える増大が認められた場合、再度の経皮的生検、または外科的切除を検討してよいとされています。</p>
<p><span style="color: rgb(255, 0, 0);">ただし、この増大率を一律の外科的切除基準として用いるべきではなく、実際の「良性範囲での増大」は年齢によって異なり、20％を超えることもあるため、臨床判断が重視されます。</span></p>
<h5>多発性・両側性の病変</h5>
<p>多発性または両側性で、明瞭な境界を持つ腫瘤については、切除を要しないことが示されています。これは、21施設で6000件以上の検診データを解析した国際多施設共同前向き研究によって確認されています。</p>
<p></p>
<h4>要点まとめ</h4>
<p></p>
<p>生検で確定し、異型のない（複合型でない）線維腺腫は基本的に切除不要。</p>
<p>症状改善目的での切除は慎重に。</p>
<p></p>
<p>4&#8211;6 cmを超える場合や急速な増大では切除を検討。</p>
<p></p>
<p>6か月で20％程度の増大は生理的範囲内。</p>
<p></p>
<p>両側・多発性病変は切除不要。</p>
</div>
</div>
</div>
</div>
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<div class="lay-row">
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<div class="cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin176152213921969000">
<p></p>
<article class="text-token-text-primary w-full focus:outline-none [--shadow-height:45px] has-data-writing-block:pointer-events-none has-data-writing-block:-mt-(--shadow-height) has-data-writing-block:pt-(--shadow-height) [&#38;:has([data-writing-block])&#62;*]:pointer-events-auto [content-visibility:auto] supports-[content-visibility:auto]:[contain-intrinsic-size:auto_100lvh] scroll-mt-[calc(var(--header-height)+min(200px,max(70px,20svh)))]" tabindex="-1" dir="auto" data-turn-id="bb0a6d61-8bc8-4f46-bd2b-9264d3b38dd1" data-testid="conversation-turn-16" data-scroll-anchor="false" data-turn="assistant">
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<div class="markdown prose dark:prose-invert w-full break-words light markdown-new-styling">
<h5>手術手技の実施</h5>
<p>生検で診断が確定した線維腺腫を切除する際には、<strong data-start="158" data-end="174">切開部位の選択と剥離方法</strong>に特に注意が必要です。切開部位を決める際には、以下の要素を総合的に考慮します：整容性/ 将来の授乳への影響/ 葉状腫瘍へのアップグレードの可能性（注：切除してみたら葉状腫瘍だったという可能性）/ 乳頭・乳輪複合体の感覚保持</p>
<p></p>
<p></p>
<p></p>
<p>線維腺腫の切除においては切除断端を陰性にすることは不要です。腫瘤は完全に摘出する必要がありますが、切断や細断は避けるべきです。手術中は頻繁に腫瘤を触診し、その位置を確認するとともに、腫瘤の一部を切断したり、不要に多くの正常組織を切除したりしないようにします。（これは前にも解説しましたが、外科医がきちんと取り切れたと判断していれば、病理の先生が顕微鏡で見て残っている可能性を示唆したとしても問題はない、ということです。ただ切除の際に、腫瘍をばらばらにして取り出したり、ちょっとずつ切って言ったりはするべきではない、ということです）</p>
<p>特に小児・思春期患者で線維腺腫を切除する場合、外科医は以下を心がける必要があります：正常な乳腺実質を温存すること/ 乳頭・乳輪複合体の周囲を避けて剥離し、乳腺芽および中心乳管を保護すること（注：これはある意味外科医の腕の見せ所です。こうしたことに配慮しながらきれいに腫瘍だけを残らず切除する、これこそ本領発揮です。）</p>
<p></p>
<h5>非手術的管理</h5>
<p>線維腺腫に対する薬物療法は、いくつかの研究で検討されています。これには無作為化比較試験も含まれます（注：きちんと正式な手続きを踏んでなされた研究もあるが、と前置きしています）。しかし、これらの治療法は臨床的効果が限定的であり、われわれのコンセンサスパネルは薬物療法の使用を支持しないという立場をとっています。</p>
<div></div>
<h5>フォローアップケア</h5>
<p>われわれ委員会は、生検で診断が確定した線維腺腫患者のフォローアップ方針を検討しました。結果として、以下について強い合意が得られました：</p>
<p>画像診断と病理診断が一致している線維腺腫に対しては、追加の画像検査や臨床フォローアップは不要である。これらの患者は、年齢に応じた通常の乳がん検診に戻ってよい。後ろ向き研究（247例、平均フォローアップ31か月）では、約80％の線維腺腫はサイズが安定していました。増大した症例のうち、切除されたもので、切除してみたら良性葉状腫瘍だったとなったいわゆるアップグレードは1例のみでした。</p>
<h5>再受診の目安</h5>
<p>以下の場合には、再度外科医への相談が推奨されます：線維腺腫が明らかに増大した場合/&#160;腫瘤のサイズが4〜6 cmに達した場合/&#160;これらの状況では、外科的切除を含む対応方針を再検討します。<span style="color: rgb(255, 0, 0);">（注：以前も触れましたが少なくとも米国では乳腺の自己チェックは高等教育に組み込まれており、しているのが常識です。）</span></p>
<div></div>
<div>
<h5 style="font-family: Avenir, &#34;Helvetica Neue&#34;, Helvetica, Arial, 游ゴシック, YuGothic, &#34;ヒラギノ角ゴ ProN W3&#34;, &#34;Hiragino Kaku Gothic ProN&#34;, メイリオ, Meiryo, sans-serif; color: rgb(80, 80, 80);">多発性・両側性の病変</h5>
</div>
<p>両側性または多発性で、画像上良性と判断される境界明瞭な腫瘤については、<strong data-start="1601" data-end="1625">追加の画像検査や臨床フォローアップは不要</strong>であるとされています。この結論は、21施設で6,000件以上の検診データを解析した国際共同前向き研究によって裏付けられています。</p>
<h4><strong data-start="1714" data-end="1722">まとめ</strong></h4>
<ul data-start="1723" data-end="1864" data-is-last-node="" data-is-only-node="">
    <li data-start="1723" data-end="1758">
    <p>手術時は整容性・授乳機能・感覚温存に配慮。陰性マージンは不要。</p>
    </li>
    <li data-start="1759" data-end="1781">
    <p>薬物治療は効果が乏しく推奨されない。</p>
    </li>
    <li data-start="1782" data-end="1811">
    <p>生検で確定した線維腺腫は基本的に追加フォロー不要。</p>
    </li>
    <li data-start="1812" data-end="1844">
    <p>ただし、4〜6cmへの増大や急速な成長時は再評価を推奨。</p>
    </li>
    <li data-start="1845" data-end="1864" data-is-last-node="">
    <p>多発・両側例は経過観察で問題なし。</p>
    </li>
</ul>
</div>
</div>
</div>
</div>
<div class="z-0 flex min-h-[46px] justify-start"></div>
</div>
</div>
</article><article class="text-token-text-primary w-full focus:outline-none [--shadow-height:45px] has-data-writing-block:pointer-events-none has-data-writing-block:-mt-(--shadow-height) has-data-writing-block:pt-(--shadow-height) [&#38;:has([data-writing-block])&#62;*]:pointer-events-auto scroll-mt-(--header-height)" tabindex="-1" dir="auto" data-turn-id="e64b61b8-15cd-49e8-9f09-91f7d3414bbd" data-testid="conversation-turn-17" data-scroll-anchor="false" data-turn="user">
<h5 class="sr-only"></h5>
</article>
<p></p>
</div>
</div>
</div>
</div>
]]></content:encoded>
</item>

<item rdf:about="https://www.nishihara-breast.com/blog/2025/10/152/">
<title>乳腺良性疾患の取り扱いについて・・・その４</title>
<link>https://www.nishihara-breast.com/blog/2025/10/152/</link>
<description>
線維上皮性病変（FEL）、線維腺腫（Fibroadenoma）、および良性葉状腫瘍（BPT）に関するガイドライン
線維上皮性病変（Fibroepithelial Lesions; FEL）は、線維腺腫（fibroadenoma；FA）と葉状腫瘍（phyllodes tumor; PT）の両者を含みます。これらはいずれも上皮成分と間質成分を併せ持つ二相性腫瘍（biphasic tumor）であり、構造的にも類似しています。
（乳腺は間質成分に支えられる上皮成分（ミルクを作って運ぶ）で構成されています。ケーキのクリーム（上皮）とスポンジ（間質）みたいなものです。これがしっかり分かれているのが良性、つまり二層性が保たれているといいます。がんではこの二層性が壊れてごっちゃになっているのが特徴です。ちなみに&#8221;相&#8221;と&#8221;層&#8221;がごっちゃになっていますが、故意に使い分けています。）
初期のゲノム研究では、線維腺腫は上皮成分・間質成分のいずれも主にポリクローナルであることが示されました。これは、線維腺腫が刺激によって起こる可逆的な過形成であることを示唆しています。（注：これも難しいです。クローナル（clonal）**とは、「1つの細胞が異常を起こして増殖し、同じ性質をもつ細胞集団（クローン）をつくること」を意味します。モノクローナル（monoclonal）であれば、がんや腫瘍のように、1個の細胞の遺伝子変化から始まった異常な増殖を示唆します。一方、ポリクローナル（polyclonal）とは、「複数の細胞がそれぞれ独立に増えている状態」であり、特定の&#8220;がん化細胞&#8221;が優勢になっているわけではありません。
つまり、ポリクローナルな増殖は、がんのように異常をきたした細胞が増え続けてしこりになっているのではなく、いろいろな細胞がそれぞれで増殖しているので、反応性・過形成的（非腫瘍性）な増殖を意味します。ただ線維腺腫ではMED12という遺伝子に異常をきたしていることも指摘されており、あくまで現時点ではそう考えられている、ということにとどまります。）










線維上皮性病変（FEL）の診断に関して病理医間で差があるため、臨床医は施設内の病理医と報告基準について相談すべきとされます。施設によっては線維腺腫と線維上皮性病変（FEL）を区別せず報告することがあり、その場合でも臨床的・病理学的に良性葉状腫瘍が疑われる病変は切除すべきとされます。








臨床的にもこの考えは支持されており、
・思春期や妊娠期にみられるホルモン依存性の発育、
・通常2〜3 cm程度で成長が停止すること、
・時間の経過とともに自然退縮すること、
などがその根拠です。



一方で、葉状腫瘍も上皮成分はポリクローナルですが、間質成分は主にモノクローナルであり、これは腫瘍性に増殖していることを示唆します。そのため、時間経過による成長停止や病変が自然に小さくなることがないのが特徴です。
良性葉状腫瘍と診断された患者では、多世代にわたる家族歴を確認することが推奨されます。また、個人や家族のがん歴を踏まえた上で、生殖細胞系列遺伝子検査*の実施を検討する必要があります。
最近の研究では、葉状腫瘍患者250例のうち12.1%において、病的または病的の可能性が高い生殖細胞系列変異が認められ、その半数以上が常染色体優性遺伝のがん関連遺伝子に存在していました。

診断精度と生検の役割
画像所見と一致する乳腺コア針生検は、線維腺腫の診断において非常に高い精度を示します。しかし、一部の症例では線維腺腫と葉状腫瘍の鑑別が困難な場合があり、そのような症例では良性線維上皮性病変（benign FEL）という診断名が用いられることがあります。

一般的に、コア針生検は低い偽陰性率を持ち（がんを、誤ってがんではないと診断してしまうことを、偽の陰性として偽陰性と呼びます）乳腺疾患診断の標準的手法とされています。
また、アメリカ放射線学会が定める「超音波ガイド下経皮的乳腺介入手技の実施基準によれば、超音波ガイド下のコア生検は外科的切除生検と同等の精度を有すると報告されています。




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<dc:creator></dc:creator>
<dc:subject></dc:subject>
<dc:date>2025-10-25T09:20:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<div id="cms-editor-minieditor-sin176134707200246300" class="cms-content-parts-sin176134707200254900">
<h4><strong data-start="0" data-end="60">線維上皮性病変（FEL）、線維腺腫（Fibroadenoma）、および良性葉状腫瘍（BPT）に関するガイドライン</strong></h4>
<p data-start="64" data-end="230">線維上皮性病変（Fibroepithelial Lesions; FEL）は、線維腺腫（fibroadenoma；FA）<strong data-start="123" data-end="128">と</strong>葉状腫瘍（phyllodes tumor; PT）<strong data-start="153" data-end="174">の両者</strong><strong data-start="153" data-end="174">を含みます。これらはいずれも</strong>上皮成分と間質成分を併せ持つ二相性腫瘍（biphasic tumor）であり、構造的にも類似しています。<br />
（乳腺は間質成分に支えられる上皮成分（ミルクを作って運ぶ）で構成されています。ケーキのクリーム（上皮）とスポンジ（間質）みたいなものです。これがしっかり分かれているのが良性、つまり二層性が保たれているといいます。がんではこの二層性が壊れてごっちゃになっているのが特徴です。ちなみに&#8221;相&#8221;と&#8221;層&#8221;がごっちゃになっていますが、故意に使い分けています。）</p>
<p data-start="232" data-end="385">初期のゲノム研究では、線維腺腫は上皮成分・間質成分のいずれも主にポリクローナル<strong data-start="294" data-end="320">であることが示されました。これは、線維腺腫が</strong>刺激によって起こる可逆的な過形成であることを示唆しています。（注：これも難しいです。クローナル（clonal）**とは、「1つの細胞が異常を起こして増殖し、同じ性質をもつ細胞集団（クローン）をつくること」を意味します。モノクローナル（monoclonal）であれば、がんや腫瘍のように、1個の細胞の遺伝子変化から始まった異常な増殖を示唆します。一方、ポリクローナル（polyclonal）とは、「複数の細胞がそれぞれ独立に増えている状態」であり、特定の&#8220;がん化細胞&#8221;が優勢になっているわけではありません。<br />
つまり、ポリクローナルな増殖は、がんのように異常をきたした細胞が増え続けてしこりになっているのではなく、いろいろな細胞がそれぞれで増殖しているので、反応性・過形成的（非腫瘍性）な増殖を意味します。ただ線維腺腫ではMED12という遺伝子に異常をきたしていることも指摘されており、あくまで現時点ではそう考えられている、ということにとどまります。）</p>
</div>
<div class="cms-content-parts-sin176135606844950500 box cparts-id403--01 lay-margin-b--3" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="cparts-img-block lay-img-width--max lay-col12-xs-12"><img alt="ChatGPT Image 2025年10月25日 10_33_41" class="cms-easy-edit" id="cms-editor-image-sin176135606844957400" src="https://nishihara-breast.com/images/Blog02/images20251025103500.png" width="675" /></div>
</div>
</div>
<div class="cms-content-parts-sin176135151180547000 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin176135151180556600">
<p>線維上皮性病変（FEL）の診断に関して病理医間で差があるため、<strong data-start="2170" data-end="2199">臨床医は施設内の病理医と報告基準について相談すべきとされます</strong>。施設によっては線維腺腫と線維上皮性病変（FEL）を区別せず報告することがあり、その場合でも<strong data-start="2236" data-end="2265">臨床的・病理学的に良性葉状腫瘍が疑われる病変は切除すべき</strong>とされます。</p>
</div>
</div>
</div>
</div>
<div class="cms-content-parts-sin176135616860287100 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin176135616860292500">
<p data-start="232" data-end="385">臨床的にもこの考えは支持されており、</p>
<p data-start="388" data-end="417">・思春期や妊娠期にみられる<span data-start="400" data-end="414" style="font-weight: 700;">ホルモン依存性の発育</span>、</p>
<p data-start="420" data-end="447">・通常<span data-start="422" data-end="442" style="font-weight: 700;">2〜3 cm程度で成長が停止する</span>こと、</p>
<p data-start="450" data-end="487">・時間の経過とともに<span data-start="459" data-end="469" style="font-weight: 700;">自然退縮する</span>こと、<br data-start="472" data-end="475" />
などがその根拠です。</p>
<p></p>
<p></p>
<p></p>
<p data-start="489" data-end="637">一方で、葉状腫瘍も<span data-start="502" data-end="518" style="font-weight: 700;">上皮成分はポリクローナル</span>ですが、<span data-start="522" data-end="580" style="font-weight: 700;">間質成分は主にモノクローナル<span data-start="550" data-end="561">であり、これは</span>腫瘍性に増殖していること</span>を示唆します。そのため、<span data-start="592" data-end="619" style="font-weight: 700;">時間経過による成長停止や病変が自然に小さくなることがない</span>のが特徴です。</p>
<p data-start="639" data-end="829">良性葉状腫瘍と診断された患者では、多世代にわたる家族歴を確認することが推奨されます。また、<span data-start="749" data-end="762" style="font-weight: 700;">個人や家族のがん歴</span>を踏まえた上で、生殖細胞系列遺伝子検査*の実施を検討する必要があります。<br />
最近の研究では、葉状腫瘍患者250例のうち12.1%において、<span data-start="870" data-end="976" style="font-weight: 700;">病的または病的の可能性が高い生殖細胞系列変異<span data-start="941" data-end="953">が認められ、その</span>半数以上が常染色体優性遺伝のがん関連遺伝子</span>に存在していました。</p>
<hr data-start="996" data-end="999" />
<h4><span data-start="1001" data-end="1015" style="font-weight: 700;">診断精度と生検の役割</span></h4>
<p data-start="1019" data-end="1202">画像所見と一致する<span data-start="1028" data-end="1094" style="font-weight: 700;">乳腺コア針生検<span data-start="1068" data-end="1085">は、線維腺腫の診断において</span>非常に高い精度</span>を示します。しかし、<span data-start="1104" data-end="1130" style="font-weight: 700;">一部の症例では線維腺腫と葉状腫瘍の鑑別が困難</span>な場合があり、そのような症例では良性線維上皮性病変（benign FEL）という診断名が用いられることがあります。</p>
<p></p>
<p data-start="1204" data-end="1527" data-is-last-node="" data-is-only-node="">一般的に、コア針生検は低い偽陰性率を持ち（がんを、誤ってがんではないと診断してしまうことを、偽の陰性として偽陰性と呼びます）乳腺疾患診断の標準的手法とされています。</p>
<p data-start="1204" data-end="1527" data-is-last-node="" data-is-only-node="">また、アメリカ放射線学会が定める「超音波ガイド下経皮的乳腺介入手技の実施基準によれば、<span data-start="1477" data-end="1507" style="font-weight: 700;">超音波ガイド下のコア生検は外科的切除生検と同等の精度</span>を有すると報告されています。</p>
<p data-start="1204" data-end="1527" data-is-last-node="" data-is-only-node=""></p>
</div>
</div>
</div>
</div>
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</item>

<item rdf:about="https://www.nishihara-breast.com/blog/2025/10/151/">
<title>乳腺良性疾患の取り扱いについて・・・その３　（良性葉状腫瘍）</title>
<link>https://www.nishihara-breast.com/blog/2025/10/151/</link>
<description>ASCOから乳腺の良性疾患の取り扱いに関するガイドラインが出ました。良性疾患についてはそもそも研究がなされる機会が少なく、治療も含めて対応方法がしっかりと示されていませんでした。ここでは学会として初めて指針を出した点で、我々医師にとっても大変重要なものになります。今回は良性葉状腫瘍の取り扱いについて触れている表を示します。Table 2. 良性葉状腫瘍（BPT）の管理に関するガイドライン


 	 		 			項目 			合意 			 		 		 			1. 一般的コメント 			 			 		 		 			1a. 良性葉状腫瘍（BPT）患者では、乳がん・卵巣がん・膵がん・大腸がん・肉腫・Li-Fraumeni関連腫瘍などを含む包括的ながんの家族歴を取得し、遺伝性腫瘍症候群が疑われる場合は遺伝カウンセリング／遺伝学的検査を検討すべきである。 			強い合意 			 		 		 			2. 画像診断 			 			 		 			&#160;2a. 手術的生検前には、すべての患者で年齢に応じた対側乳房の診断画像検査を行うべきである。 			強い合意 			 		 			2b. BPTと診断された患者に対しては遠隔転移の評価は不要である。 			強い合意 			 		 			3. 外科的切除の適応 			 			 		 			3a. 乳腺コア生検で線維上皮性病変（FEL）と報告された場合、その病変は外科的切除の対象とすべきである。 			強い合意 			 		 			3b. コア生検または吸引式生検で葉状腫瘍の疑い、否定できない、あるいは懸念が示された病変は、外科的切除生検を行うべきである。 			強い合意 			 		 			4. 手術手技 			 			 		 			4a. コア生検で線維上皮性病変（FEL）と診断された患者では、陰性切除縁を意図せず、病変の完全切除を行うことが推奨される。 			強い合意 			 		 			4b. 葉状腫瘍の疑い・否定不能・懸念を示す病変に対しても、腫瘤を切断または細断せず完全切除を行うべきである。&#160; 			強い合意 			 		 			4c. 線維上皮性病変（FEL）または良性葉状腫瘍の切除においては、局在化法の手法に優劣はない。必要に応じて選択すればよい。 			強い合意 			 		 			&#160;4d. 急速な増大・多数の有糸分裂像・間質拡張を伴う大きな線維上皮性病変（FEL）または良性葉状腫瘍では、陰性マージンを確保する切除を考慮してよい。 			強い合意 			 		 			4e.&#160;良性葉状腫瘍に対して細断・切断を伴わない完全切除が行われた場合、陰性切除縁は不要である。 			強い合意 			 		 			4f.&#160;良性葉状腫瘍が不完全切除であった場合、腫瘤が切断されていた、あるいは残存病変が疑われる場合には、再切除を考慮すべきである。（この記載は4e、4gと矛盾して読める。これは外科医はとり切れている、と判断している、けれども病理医は顕微鏡で見ると残っている可能性がある、と診断された場合を想定するとわかる。外科医が取りきれたと判断しているのなら、顕微鏡レベルで残っている可能性が示唆されても再切除は不要、と述べている） 			強い合意 			 		 			4g.&#160;良性葉状腫瘍で腫瘍陽性マージンがあっても、再切除は不要である。 			強い合意 			 		 			5. 非手術的管理 			 			 		 			5a.&#160;良性葉状腫瘍患者に対しては、陽性マージンを含むいかなる場合でも放射線治療は不要である。 			強い合意 			 		 			6. フォローアップ 			 			 		 			6a.線維上皮性病変（FEL）や葉状腫瘍の疑い病変が外科的切除されなかった場合は、臨床診察および同側乳房の画像検査を6・12・24か月後に実施して経過を観察すべきである。24か月経過後に変化がなければ、通常の年齢別乳房検診に戻ってよい。 			強い合意 			 		 			6b.&#160;良性葉状腫瘍を切除済みの患者は、年齢に応じた通常の乳がん検診を継続するよう推奨される。 			強い合意 			 		 			 			 			 		 	 





線維上皮性病変（FEL）の診断に関して病理医間で差があるため、臨床医は施設内の病理医と報告基準について相談すべき。施設によっては線維腺腫と線維上皮性病変（FEL）を区別せず報告することがあり、その場合でも臨床的・病理学的に良性葉状腫瘍が疑われる病変は切除すべきとされる。




</description>
<dc:creator></dc:creator>
<dc:subject></dc:subject>
<dc:date>2025-10-25T08:00:00+09:00</dc:date>
<content:encoded><![CDATA[
<div id="cms-editor-minieditor-sin176134707200246300" class="cms-content-parts-sin176134707200254900"><p>ASCOから乳腺の良性疾患の取り扱いに関するガイドラインが出ました。良性疾患についてはそもそも研究がなされる機会が少なく、治療も含めて対応方法がしっかりと示されていませんでした。ここでは学会として初めて指針を出した点で、我々医師にとっても大変重要なものになります。</p><p>今回は良性葉状腫瘍の取り扱いについて触れている表を示します。</p><h5>Table 2. 良性葉状腫瘍（BPT）の管理に関するガイドライン</h5></div><div class="cms-content-parts-sin176134726001930700 cparts-id93--01 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
<div class="lay-row">
<div class="lay-col12-xs-12 lay-col12-md-12 lay-col12-lg-12">
<div class="cparts-table-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin176134726001936100"><table> 	<tbody class="lay-margin-b--1"> 		<tr> 			<th>項目</th> 			<th>合意</th> 			 		</tr> 		<tr> 			<td><h4>1. 一般的コメント</h4></td> 			<td></td> 			 		</tr> 		<tr> 			<td>1a. 良性葉状腫瘍（BPT）患者では、乳がん・卵巣がん・膵がん・大腸がん・肉腫・Li-Fraumeni関連腫瘍などを含む<strong data-start="329" data-end="343">包括的ながんの家族歴</strong>を取得し、<strong data-start="348" data-end="384">遺伝性腫瘍症候群が疑われる場合は遺伝カウンセリング／遺伝学的検査</strong>を検討すべきである。</td> 			<td>強い合意</td> 			 		</tr> 		<tr> 			<td><h4>2. 画像診断</h4></td> 			<td></td> 			 		</tr><tr> 			<td>&#160;2a. <strong data-start="456" data-end="485">手術的生検前</strong>には、すべての患者で年齢に応じた対側乳房の診断画像検査を行うべきである。</td> 			<td>強い合意</td> 			 		</tr><tr> 			<td>2b. <strong data-start="575" data-end="635">BPTと診断された患者に対しては遠隔転移の評価は不要</strong>である。</td> 			<td>強い合意</td> 			 		</tr><tr> 			<td><h4>3. 外科的切除の適応</h4></td> 			<td></td> 			 		</tr><tr> 			<td>3a. 乳腺コア生検で<strong data-start="720" data-end="762">線維上皮性病変（FEL）<strong data-start="734" data-end="752">と報告された場合、その病変は</strong>外科的切除の対象</strong>とすべきである。</td> 			<td>強い合意</td> 			 		</tr><tr> 			<td>3b. コア生検または吸引式生検で<strong data-start="825" data-end="866">葉状腫瘍の疑い</strong>、<strong data-start="867" data-end="904">否定できない</strong>、あるいは懸念が示された病変は、外科的切除生検を行うべきである。</td> 			<td>強い合意</td> 			 		</tr><tr> 			<td><h4>4. 手術手技</h4></td> 			<td></td> 			 		</tr><tr> 			<td>4a. コア生検で線維上皮性病変（FEL）と診断された患者では、<strong data-start="1088" data-end="1518">陰性切除縁を意図せず、病変の完全切除<strong data-start="1127" data-end="1511">を行うことが推奨される。</strong></strong></td> 			<td>強い合意</td> 			 		</tr><tr> 			<td>4b. <strong data-start="1157" data-end="1181">葉状腫瘍の疑い・否定不能・懸念</strong>を示す病変に対しても、<strong data-start="1192" data-end="1234">腫瘤を切断または細断せず完全切除</strong>を行うべきである。&#160;</td> 			<td>強い合意</td> 			 		</tr><tr> 			<td>4c. 線維上皮性病変（FEL）または良性葉状腫瘍の切除においては、<strong data-start="1277" data-end="1308">局在化法の手法に優劣はない</strong>。必要に応じて選択すればよい。</td> 			<td>強い合意</td> 			 		</tr><tr> 			<td>&#160;4d. <strong data-start="1339" data-end="1465">急速な増大・多数の有糸分裂像・間質拡張<strong data-start="1379" data-end="1449">を伴う大きな</strong></strong><strong data-start="1339" data-end="1465"><strong data-start="1379" data-end="1449"><span style="font-weight: 400;">線維上皮性病変（</span></strong></strong><strong data-start="1339" data-end="1465"><strong data-start="1379" data-end="1449"><strong data-start="1339" data-end="1465" style="background-color: transparent;"><strong data-start="1379" data-end="1449">FEL）または良性葉状腫瘍では、<strong data-start="1399" data-end="1416">陰性マージンを確保する切除</strong>を考慮してよい。</strong></strong><br /></strong></strong></td> 			<td>強い合意</td> 			 		</tr><tr> 			<td><strong data-start="1339" data-end="1465"><strong data-start="1379" data-end="1449">4e.&#160;<span data-start="1339" data-end="1465" style="margin-bottom: 0px;"><span data-start="1379" data-end="1449"><span data-start="1339" data-end="1465" style="background-color: transparent;"><span data-start="1379" data-end="1449">良性葉状腫瘍</span></span></span></span>に対して</strong>細断・切断を伴わない完全切除</strong>が行われた場合、<strong data-start="1473" data-end="1485">陰性切除縁は不要</strong>である。</td> 			<td>強い合意</td> 			 		</tr><tr> 			<td><strong data-start="1088" data-end="1518"><strong data-start="1127" data-end="1511">4f.&#160;<span data-start="1339" data-end="1465"><span data-start="1379" data-end="1449"><span data-start="1339" data-end="1465" style="margin-bottom: 0px;"><span data-start="1379" data-end="1449"><span data-start="1339" data-end="1465" style="background-color: transparent;"><span data-start="1379" data-end="1449">良性葉状腫瘍</span></span></span></span></span></span>が</strong>不完全切除</strong>であった場合、腫瘤が<strong data-start="1528" data-end="1539">切断されていた</strong>、あるいは<strong data-start="1544" data-end="1557">残存病変が疑われる</strong>場合には、再切除を考慮すべきである。<br />（この記載は4e、4gと矛盾して読める。これは外科医はとり切れている、と判断している、けれども病理医は顕微鏡で見ると残っている可能性がある、と診断された場合を想定するとわかる。外科医が取りきれたと判断しているのなら、顕微鏡レベルで残っている可能性が示唆されても再切除は不要、と述べている）</td> 			<td>強い合意</td> 			 		</tr><tr> 			<td><strong>4g.</strong>&#160;<span data-start="1088" data-end="1518" style="font-weight: 700;">良性葉状腫瘍</span>で腫瘍陽性マージンがあっても、<strong data-start="1649" data-end="1659">再切除は不要</strong>である。</td> 			<td>強い合意</td> 			 		</tr><tr> 			<td><h4>5. 非手術的管理</h4></td> 			<td></td> 			 		</tr><tr> 			<td>5a.&#160;<strong data-start="1730" data-end="1790"><span data-start="1088" data-end="1518"><span data-start="1127" data-end="1511"><span data-start="1339" data-end="1465"><span data-start="1379" data-end="1449"><span data-start="1339" data-end="1465" style="margin-bottom: 0px;"><span data-start="1379" data-end="1449"><span data-start="1339" data-end="1465" style="background-color: transparent;"><span data-start="1379" data-end="1449">良性葉状腫瘍</span></span></span></span></span></span></span></span>患者に対しては、陽性マージンを含むいかなる場合でも放射線治療は不要</strong>である。</td> 			<td>強い合意</td> 			 		</tr><tr> 			<td><h4>6. フォローアップ</h4></td> 			<td></td> 			 		</tr><tr> 			<td>6a.線維上皮性病変（FEL）や葉状腫瘍の疑い病変が<strong data-start="1866" data-end="1883" style="background-color: transparent;">外科的切除されなかった場合</strong><span style="background-color: transparent;">は、</span><strong data-start="1885" data-end="1905" style="background-color: transparent;">臨床診察および同側乳房の画像検査</strong><span style="background-color: transparent;">を</span><strong data-start="1906" data-end="1920" style="background-color: transparent;">6・12・24か月後</strong><span style="background-color: transparent;">に実施して経過を観察すべきである。24か月経過後に変化がなければ、</span><strong data-start="1953" data-end="1967" style="background-color: transparent;">通常の年齢別乳房検診</strong><span style="background-color: transparent;">に戻ってよい。</span></td> 			<td>強い合意</td> 			 		</tr><tr> 			<td>6b.&#160;<strong data-start="1990" data-end="2005"><span data-start="1730" data-end="1790" style="margin-bottom: 0px;"><span data-start="1088" data-end="1518"><span data-start="1127" data-end="1511"><span data-start="1339" data-end="1465"><span data-start="1379" data-end="1449"><span data-start="1339" data-end="1465" style="margin-bottom: 0px;"><span data-start="1379" data-end="1449"><span data-start="1339" data-end="1465" style="background-color: transparent;"><span data-start="1379" data-end="1449">良性葉状腫瘍</span></span></span></span></span></span></span></span></span>を切除済みの患者</strong>は、<strong data-start="2007" data-end="2025">年齢に応じた通常の乳がん検診</strong>を継続するよう推奨される。</td> 			<td>強い合意</td> 			 		</tr><tr> 			<td></td> 			<td></td> 			 		</tr> 	</tbody> </table><p></p></div>
</div>
</div>
</div><div class="cms-content-parts-sin176135151180547000 cparts-id119 lay-margin-b--3 box" data-selectable="cparts-animate cparts-animate--slideInUp:上へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInDown:下へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInLeft:左へスライド,cparts-animate cparts-animate--slideInRight:右へスライド">
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<div class="cparts-txt-block lay-reset-child" id="cms-editor-minieditor-sin176135151180556600"><p>線維上皮性病変（FEL）の診断に関して病理医間で差があるため、<strong data-start="2170" data-end="2199">臨床医は施設内の病理医と報告基準について相談すべき</strong>。施設によっては線維腺腫と線維上皮性病変（FEL）を区別せず報告することがあり、その場合でも<strong data-start="2236" data-end="2265">臨床的・病理学的に良性葉状腫瘍が疑われる病変は切除すべき</strong>とされる。</p></div>
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